世界を救い異世界から帰ろうとした貴方。
けど、景色は白くなり？

あら、やっとおきたかしら。
本当に遅いお目覚めね。

………………？　どうかいたしましたか？
なぜ、自分はここにいる、ですか？　それは……わたしが呼んだからですよ？
なぜって、世界を救ってくださった英雄様に感謝の褒美を与えなければいけないと思いまして、
え？　なら、さっさと元の世界に返してくれ？　…………駄目です。返しません。
あなたはここで神となるんです。

はて、なんでそんなに驚かれるのでしょうか？
だって神様ですよ？　世界の在り方などもあなたの指先一つで変わってしまうんです。素晴らしい事ではありませんか？
死ぬことはありませんし、永遠に生きられるのです。それのどこに不満があるのでしょうか？

ふむふむ、それでも、元の世界に帰りたい、ですか………………
駄目です。なんて言おうとも駄目です。それでは余計な虫がついてしまうではありませんか、
これでも苦労したんですよ？
人間の身でありながら神に干渉しようとする教団の聖女に、あなたのことを追いかけようと転移先にへと転移し証としてくる一国の王女。魔術で丁寧に虫を着かせていた魔術師様。またあなたに会いたいと願う信仰深いただの村娘。あなたのことを慕っている後輩。家族と言う存在に付け込んであなたのことを全て管理しようとしてくる義姉。親友のように支度しながらもメスの臭いをプンプンさせている幼馴染など………………本当に面倒でした。
逆にあなたの周りには女性が多いんです。

………………気付いていなかったんですか？
正直言いますが、あなたの周りには女性が多いのです。それも下劣なメスの臭いをプンプンをまわせている人が………。
ラブコメじゃありませんから、嫌という程、女性に色目を使われていましたよ。
それは元の世界に戻っても一緒な事です。あなたに色目を使う人はたくさんいます。
はぁ、見ているだけでため息が出ます。

………………なら、何でこんなことをした、ですか？
なら？　まるで、その口ぶりは望んでいるようではなすか？　もしかしてあなたはそのような事を望んでおられるのですか？
ふふっ、おかしくなりそう。私に組み込まれたデータが狂いそうです。
エラーがたくさん起きそうです………………ふふっ………………嫌です。返しません。
あなたが何を言おうとも元の世界には返しません。今ここで、私と同じく神になるんです。
そうなれば、どのような障害があろうとも意味などありません。そうです。そうですよ。
ですから、私と一緒に神になりましょう？

どうしたんですか？　そんな、怯えるかのような表情をして。
知っている私と違う？　いいえ、同じですよ。
そう同じです。
何一つ間違いのない同じ人物ですよ？

けれど、そうですねぇ。どこかで間違えたのだというのなら、あなたはまじめで信仰深い方でしたから………何度も何度もあってくれたではありませんか？
そこからではありませんか？　確かそこら辺から消去不可能の不思議なバグがありましたけど、今は関係ないと思いますよ。なぜなら、全てあなたが神になれば終わる事ですから………ね？

だから神になりましょう？
いや、なってください。
もしそれでも拒否を為されるのでしたら、強制的に行うしかないですね。
………………拒否されるのですね。
やっぱり、予測していたのと同じ結果になりました。
でしたら、少し強行的な方法をしましょうか？

………………といっても、既に行動は終わりましたから。
だって、

――――――――――あなたは既に神になったのですから。



ですから………………未来永劫、誰も邪魔が入らない世界で是非とも私と共に愛し合いましょう？

・台本（ゆるボイ！）
世界救った英雄を愛して愛して愛してやまない………女神様
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
山鳥