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公開日2025年04月05日 03:41
更新日2025年04月05日 03:41
文字数
2842文字(約 9分29秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
クラスメイト
視聴者役柄
図書委員
場所
図書室
あらすじ
彼女とは、あまり関わることもないのだろうと思っていた。
同じクラスに属してはいても、派手な見た目で友達も多い彼女と平均点の権化な自分とでは、見ている景色がズレていそうだ、と。
「なんだかんだ初めてなんだよね。
この学校で、気兼ねなく好きな小説の話ができそうな友達ができたのは」
偏見とは恐ろしいものだ。
こんなにも話しやすい人を、ほんの少しでも怖がっていたなんて。
そしてそれが裏返った時、こんな気持ちになるなんて。
同じクラスに属してはいても、派手な見た目で友達も多い彼女と平均点の権化な自分とでは、見ている景色がズレていそうだ、と。
「なんだかんだ初めてなんだよね。
この学校で、気兼ねなく好きな小説の話ができそうな友達ができたのは」
偏見とは恐ろしいものだ。
こんなにも話しやすい人を、ほんの少しでも怖がっていたなんて。
そしてそれが裏返った時、こんな気持ちになるなんて。
本編
(静かな図書室)
(図書委員としてカウンターに座りつつ、仕事がないので私物の文庫本と戯れる)
……お?
(そこに現れるクラスメイト)
おーおー、今日の当番は誰かと思えば、知ってる顔が座ってら。
つーか、ウチのクラスの図書委員ってアンタだったんだね。知らんかったわ。
お疲れさん。
ちょっと邪魔するよん。
(カウンターの目の前のテーブルに、彼女が鞄を置く)
(図書室ではお静かに、と一応嗜める)
んー?
ああごめん、ちょっと声おっきかった?
まあでも、いいじゃん。
どうせウチらしかいないんだし、誰の迷惑にもならんっしょ。
むしろ誰か来るまでお喋りしてるくらいでちょうどよくない?
その方がアンタにとってもいい感じの暇つぶしに……って、なーんだ。当のアンタが読書中だったのか。
失礼しました。
そりゃあ、大声は邪魔ですわ。
大人しくしてまーす。
どうせウチは友達の部活上がりを待ってるだけなんでね。
椅子さえ借りられりゃ文句ないっすよ。
(静かになる)
(かと、思いきや)
……ね。ね。
何読んでんの?
……あーごめん、また邪魔しちゃった。
いやー、でもさー?
知り合いが横で本読んでたら、ちょっと聞いてみたくなるじゃんか。
……特に、だよ?
ウチとアンタって今まであんま話したことなかったでしょ?
顔と名前は一致するけど、それ以上のことはなーんも知らない。
せっかく普段から同じ教室の中にいるのに、ウチにとってのアンタは「なんか物静かな人」でしかない。
そんな人がどんな本を読んでるのか、結構マジに興味あるね。
本の趣味って人柄出るからね〜。
え!? ってこともあるし、なーんだ、ってこともある。
おたくはどちらかな〜?
ちょいと教えてくれんかな?
(カバーをとって、表紙を見せる)
おっ、サンキュー!
……ん〜っと、どれどれ……?
……ほほーう!
中々ドッシリしたもの読んでるじゃない!
いい趣味してるねぇ、キミ!
(知っているのか、と尋ねると)
ああ、うん。
読んだことあるよ、それ。
あれでしょ?
月でミイラが見つかるやつ。
面白いよねぇ、手帳の秘密が分かったあたりから加速度的に話が核心へ向かっていく感じが……ん、しまった。そのしおりの位置じゃそこまで読んでないよね。
ゴメンゴメン、忘れて?
まあこの程度じゃそこまでデカいネタバレにはなってないと思うけど、ほんとゴメン。
いつもの仲間内にはその本読んでる人いなくてさ、昂りすぎてつい口が滑っちゃった。
(上目遣いに、あざとく頭を下げて)
この通り!
どうぞご勘弁……って、なに? その不思議そうな顔は。
……あー、さては。
お前みたいにチャラチャラしてるやつが本なんか読むんだ、みたいな?
……くひひ、分かりやす。
表情変えてないつもりかもしれないけど、今、つば飲み込んだでしょ。
バレてるぜー?
そういうの。
いかん、いかん!
いかんよ、人を見た目で判断しちゃあ。
こう見えて小説は好きなんよ……まあ、いうて名作って言われてるようなモノしか読んでないから、読書家ってほど本の虫なわけじゃないけどね。
……おっと、謝んないでいいよ!
怒ってないから。マジで。
似たようなこと1,000回は言われてきたからねぇ、慣れっこよ、慣れっこ。
今となっては、その意外そうな顔を見るのも楽しみの一つってくらいだわ。
……そうだねぇ。
ウチの周りにはあんまいないかなぁ、本が好きな人は。
漫画ならたまに、みたいな?
そんなタイプが多いね。
まあでも、そんなもんじゃない?
そもそも今どき紙の本読んでる人がまあまあ少ないってのは、アンタも多少なりとも感じてると思うんだけど。
いーんだよ、そこはそれで。
そりゃあ本の話ができないのはちと寂しいけれど、その分他のとこで意気投合すればいいだけだし……例えば、カラオケで選ぶ曲の趣味とかね。
元々読書なんて一人で楽しむ趣味なんだから、友達といる時は違うことして遊べばいい。
でしょ?
……ほんと、バカにされないだけ、今は気楽だよ。
信じられないかもしれないけど、ところによってはいるんだぜ? 推理小説読んでるだけで根暗だ日陰者だって後ろ指さしてくるヤツらがさ。
中学の時はそれなりに食らったもんよ。
なんて言えばいいのアレ? 女子グループ? 一軍女子?
とにかくそんなようなモノを気取ってる連中によく唾吐かれたわ。
ダサいんだってさ、彼奴等に言わせれば。
知らねーよ、って感じだよね。
むしろエラリィ・クイーンのどこがダサいのか教えて欲しいくらいだわ。聞いたところで答えなんぞありゃしないんだろうけどさ。
それに比べれば、よ。
本読んでる時は放ったらかしにしといてくれるアイツらには、感謝しかないって。
……ヤダヤダ!
よく考えたら、なんでこんな話アンタにしてるんだろうね?
不思議だわー。
今日やっとまともに会話した相手に、普通するかね、こんな面白くもない過去回想。
ひょっとしてキミ、天才的な聞き上手だったりする?
それとも久方ぶりに同好の士っぽいヤツ見つけてウチのテンションがバグってんのかな。
うーん……悩むけど、多分後者な気がする。
なんだかんだ初めてなんだよね。
この学校で、気兼ねなく好きな小説の話ができそうな友達ができたのは。
(『友達』……?)
(その言葉に自信を持てず首を傾げると)
……ちょ、ちょっと?
なんでここでそんな微妙な顔すんの?
え、待って?
友達だよね?
ウチら。
昨日までは違ったかもしれんけど、今日……というか今、こうして共通の趣味があるって分かったんだし、もう友達でよくない?
……あ、いや、ちょっと違うか。
そっちだけか。
読んでる本を見せてくれたのは。
ウチはまだ普段何読んでるか教えてないね。
あちゃー、失敬失敬。
なるほど、それはフェアじゃねーや。
……よし、じゃあこうしよう。
スマホ、すぐ出せる?
連絡先、交換しよう。
……なんで、ってアンタ、その質問は無粋じゃないかい?
待ち合わせするために決まっとろーが。
本屋デートしようぜ。
今度。
なるべく早く。
棚に並んだ背表紙眺めながら、アレが良かったコレが良かったって言い合うの。
そうすればちゃんとお互い様になるでしょ?
さっきも言った通り、ウチ、古めの名作ばっか読んでるからさ、是非とも、最近の作品でオススメがあればご紹介願いたいね。
と、いうわけで、ほれ、さっさとスマホ寄越さんかい。
逃げられると思うなよ〜?
この場を躱したところで明日になれば教室で鉢合わせだかんね。
観念した方が身のためだぞ。
(スマホを取り出す)
……くひひ、よーしよーし。
分かればいいんだよ、分かれば。
えーっと、コレをこうして、こう……。
……おーけーおーけー。
んじゃ、場所や日程は後でまた調整するとして……。
もうちょい、お喋り続けようか。
都合よく誰も来る気配がないし、部活が終わるまでまだ時間もあるし。
今のうちに、もう少し仲良くなっとこうぜ?
どうせなら、ってやつよ。
そうだなぁ……こんな質問はどうだろう。
『あなたが小説の魅力に気づいた作品はなんですか?』
……くひひ。
さあ、答えてみて?
(図書委員としてカウンターに座りつつ、仕事がないので私物の文庫本と戯れる)
……お?
(そこに現れるクラスメイト)
おーおー、今日の当番は誰かと思えば、知ってる顔が座ってら。
つーか、ウチのクラスの図書委員ってアンタだったんだね。知らんかったわ。
お疲れさん。
ちょっと邪魔するよん。
(カウンターの目の前のテーブルに、彼女が鞄を置く)
(図書室ではお静かに、と一応嗜める)
んー?
ああごめん、ちょっと声おっきかった?
まあでも、いいじゃん。
どうせウチらしかいないんだし、誰の迷惑にもならんっしょ。
むしろ誰か来るまでお喋りしてるくらいでちょうどよくない?
その方がアンタにとってもいい感じの暇つぶしに……って、なーんだ。当のアンタが読書中だったのか。
失礼しました。
そりゃあ、大声は邪魔ですわ。
大人しくしてまーす。
どうせウチは友達の部活上がりを待ってるだけなんでね。
椅子さえ借りられりゃ文句ないっすよ。
(静かになる)
(かと、思いきや)
……ね。ね。
何読んでんの?
……あーごめん、また邪魔しちゃった。
いやー、でもさー?
知り合いが横で本読んでたら、ちょっと聞いてみたくなるじゃんか。
……特に、だよ?
ウチとアンタって今まであんま話したことなかったでしょ?
顔と名前は一致するけど、それ以上のことはなーんも知らない。
せっかく普段から同じ教室の中にいるのに、ウチにとってのアンタは「なんか物静かな人」でしかない。
そんな人がどんな本を読んでるのか、結構マジに興味あるね。
本の趣味って人柄出るからね〜。
え!? ってこともあるし、なーんだ、ってこともある。
おたくはどちらかな〜?
ちょいと教えてくれんかな?
(カバーをとって、表紙を見せる)
おっ、サンキュー!
……ん〜っと、どれどれ……?
……ほほーう!
中々ドッシリしたもの読んでるじゃない!
いい趣味してるねぇ、キミ!
(知っているのか、と尋ねると)
ああ、うん。
読んだことあるよ、それ。
あれでしょ?
月でミイラが見つかるやつ。
面白いよねぇ、手帳の秘密が分かったあたりから加速度的に話が核心へ向かっていく感じが……ん、しまった。そのしおりの位置じゃそこまで読んでないよね。
ゴメンゴメン、忘れて?
まあこの程度じゃそこまでデカいネタバレにはなってないと思うけど、ほんとゴメン。
いつもの仲間内にはその本読んでる人いなくてさ、昂りすぎてつい口が滑っちゃった。
(上目遣いに、あざとく頭を下げて)
この通り!
どうぞご勘弁……って、なに? その不思議そうな顔は。
……あー、さては。
お前みたいにチャラチャラしてるやつが本なんか読むんだ、みたいな?
……くひひ、分かりやす。
表情変えてないつもりかもしれないけど、今、つば飲み込んだでしょ。
バレてるぜー?
そういうの。
いかん、いかん!
いかんよ、人を見た目で判断しちゃあ。
こう見えて小説は好きなんよ……まあ、いうて名作って言われてるようなモノしか読んでないから、読書家ってほど本の虫なわけじゃないけどね。
……おっと、謝んないでいいよ!
怒ってないから。マジで。
似たようなこと1,000回は言われてきたからねぇ、慣れっこよ、慣れっこ。
今となっては、その意外そうな顔を見るのも楽しみの一つってくらいだわ。
……そうだねぇ。
ウチの周りにはあんまいないかなぁ、本が好きな人は。
漫画ならたまに、みたいな?
そんなタイプが多いね。
まあでも、そんなもんじゃない?
そもそも今どき紙の本読んでる人がまあまあ少ないってのは、アンタも多少なりとも感じてると思うんだけど。
いーんだよ、そこはそれで。
そりゃあ本の話ができないのはちと寂しいけれど、その分他のとこで意気投合すればいいだけだし……例えば、カラオケで選ぶ曲の趣味とかね。
元々読書なんて一人で楽しむ趣味なんだから、友達といる時は違うことして遊べばいい。
でしょ?
……ほんと、バカにされないだけ、今は気楽だよ。
信じられないかもしれないけど、ところによってはいるんだぜ? 推理小説読んでるだけで根暗だ日陰者だって後ろ指さしてくるヤツらがさ。
中学の時はそれなりに食らったもんよ。
なんて言えばいいのアレ? 女子グループ? 一軍女子?
とにかくそんなようなモノを気取ってる連中によく唾吐かれたわ。
ダサいんだってさ、彼奴等に言わせれば。
知らねーよ、って感じだよね。
むしろエラリィ・クイーンのどこがダサいのか教えて欲しいくらいだわ。聞いたところで答えなんぞありゃしないんだろうけどさ。
それに比べれば、よ。
本読んでる時は放ったらかしにしといてくれるアイツらには、感謝しかないって。
……ヤダヤダ!
よく考えたら、なんでこんな話アンタにしてるんだろうね?
不思議だわー。
今日やっとまともに会話した相手に、普通するかね、こんな面白くもない過去回想。
ひょっとしてキミ、天才的な聞き上手だったりする?
それとも久方ぶりに同好の士っぽいヤツ見つけてウチのテンションがバグってんのかな。
うーん……悩むけど、多分後者な気がする。
なんだかんだ初めてなんだよね。
この学校で、気兼ねなく好きな小説の話ができそうな友達ができたのは。
(『友達』……?)
(その言葉に自信を持てず首を傾げると)
……ちょ、ちょっと?
なんでここでそんな微妙な顔すんの?
え、待って?
友達だよね?
ウチら。
昨日までは違ったかもしれんけど、今日……というか今、こうして共通の趣味があるって分かったんだし、もう友達でよくない?
……あ、いや、ちょっと違うか。
そっちだけか。
読んでる本を見せてくれたのは。
ウチはまだ普段何読んでるか教えてないね。
あちゃー、失敬失敬。
なるほど、それはフェアじゃねーや。
……よし、じゃあこうしよう。
スマホ、すぐ出せる?
連絡先、交換しよう。
……なんで、ってアンタ、その質問は無粋じゃないかい?
待ち合わせするために決まっとろーが。
本屋デートしようぜ。
今度。
なるべく早く。
棚に並んだ背表紙眺めながら、アレが良かったコレが良かったって言い合うの。
そうすればちゃんとお互い様になるでしょ?
さっきも言った通り、ウチ、古めの名作ばっか読んでるからさ、是非とも、最近の作品でオススメがあればご紹介願いたいね。
と、いうわけで、ほれ、さっさとスマホ寄越さんかい。
逃げられると思うなよ〜?
この場を躱したところで明日になれば教室で鉢合わせだかんね。
観念した方が身のためだぞ。
(スマホを取り出す)
……くひひ、よーしよーし。
分かればいいんだよ、分かれば。
えーっと、コレをこうして、こう……。
……おーけーおーけー。
んじゃ、場所や日程は後でまた調整するとして……。
もうちょい、お喋り続けようか。
都合よく誰も来る気配がないし、部活が終わるまでまだ時間もあるし。
今のうちに、もう少し仲良くなっとこうぜ?
どうせなら、ってやつよ。
そうだなぁ……こんな質問はどうだろう。
『あなたが小説の魅力に気づいた作品はなんですか?』
……くひひ。
さあ、答えてみて?
クレジット
ライター情報
シチュエーション台本やASMR台本を主に書いています
シチュボというかボイスドラマというか、リアリティラインは微妙な塩梅ですが、楽しんでいただけると嬉しいです
シチュボというかボイスドラマというか、リアリティラインは微妙な塩梅ですが、楽しんでいただけると嬉しいです
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