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塩対応彼氏の本性
written by 呂綺
  • 監禁
  • カップル
  • シリアス
  • ヤンデレ
  • ストーカー
  • サイコパス
公開日2021年07月12日 00:19 更新日2021年07月12日 00:45
文字数
2994文字(約 9分59秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
いつも塩対応な彼氏に不満の彼女は、それを指摘する。
すると彼は何故塩対応をしていたか、狂気じみた理由を話し出して……。
本編
※リップ音など苦手なシーンはカット可能です。
フリー台本です。アレンジ自由、使用自由です。書き手の「呂綺」の名前だけ、どこかに記載してもらえたら嬉しいです。


[釣った魚に餌をあげない彼に、だんだんと嫌気が差してくる彼女の設定]


【コーヒーを煎れた彼女は、スマホで動画見ている彼に「コーヒー飲まない?」と声をかける。彼は夢中で画面を見ていて彼女の方を見ようともしない】


コーヒー?別にいらねぇ。
気が向いたら飲むからそこに置いといて。

は?いや見ればわかるだろ。
俺今、YouTubeで動画見てんの。
きりのいい所まで見たらそっち行くから。

冷めちゃう?ああ、いいって。
とりあえず静かにしてて、動画の音聞こえないから。


【適当に流された彼女はため息をつきながら、一人静かにコーヒ ーカップに口をつける。
こうして休日が重なっても、どこに出掛けるわけでもなく、ひたすら同じ部屋にいるだけでつまらない】


は?せっかくの休みなんだから、どこかに出掛けたいって?
いや、たまの休日だからこそ俺の部屋でゆっくりするって事でいいだろ。
外暑いし、ダルいし。


【気怠そうにスマホから目を離すこと無くそういう彼に、彼女は呆れ果てる。そしてずっと言いたかった事を告げた。】


は?付き合ってから俺が変わった?
冷たくなったって?
そりゃ口説いてる時は、誰だって優しくて甘い顔をするだろ。
付き合ってからもそんな態度を継続し続ける男なんて、稀じゃねえの?

そんなとこない?
友達の彼氏は優しくて、彼女を大切にしてる?

いやいや、俺もお前を大事にしてるだろ。
こうして一緒にいるだけで、満足してろよ。
めんどくせぇな。

は?俺に愛されてるのか、自信がなくなってきた?

(声を低くして)へぇ、そういう事言っちゃうんだ?


【彼女はコーヒーカップをテーブルに置きながら、悲しい顔をする。するとようやく彼はスマホを置き、彼女のいるテーブルに近づいてきた】


は?なんだよ「いつも私の事を見てくれない」って。
(開き直ったように)あーそりゃそうだよ。敢えて見ないようにしてんだよ。

お前とこの部屋にいる時は、お前を見ないようにスマホやテレビや雑誌ばかりに目を向けてる。
行為だっていつも淡白だろ?それもわざとだ。


【「そんなに、私が嫌いなの?」
彼女は涙目になり、声が震えている】


そんなに私が嫌いなの?だって?
はは、逆だよ。

愛しすぎてるから、まともに見れない。

お前をずっと見てると、理性が壊れて俺の本性が剥き出しになるから。
行為だって、早く終わらせないとお前の事独り占めしたくてそのまま壊したくなるから。

(段々と声が病んでいく)あーあ、もう、せっかく我慢してクールな彼氏を気取ってたのに。

お前が変な事を言うから!自分は愛されてないなんて言うから!
話さねぇといけなくなったじゃねぇか……あーあ。


【彼女はその不穏な雰囲気に、涙が止まり、逆に怯えた顔になっていった】


俺は別にお前が嫌いで、素っ気ない態度をとってたわけじゃない。
本当はお前のこと、ベタベタに甘やかして
毎日毎日キスして監禁して、四六時中その肌に触れてたいと思ってる。

でもそんな事したら引かれるのが分かってるから、我慢して冷たくしてたんだよ!

(ぜえぜえと興奮した呼吸をしていたが、深呼吸して整える)

なぁ、俺達の出会い覚えてるか?
お前が駅で俺が落としたスマホを拾ってくれてさ
それがきっかけで仲良くなって付き合ったんだよな?

でも、本当は違う。
俺はもっと前からお前を知ってた。
お前ってさ、仕事の休憩時間になると、決まったカフェの窓際に座ってるよな?
通りすがりにそんなお前を窓越しに見て、一目惚れした。

けど同じ店の中に入る勇気はなくて、毎日毎日前を通ってお前の姿を探すようになって。

そうそう、こっそり後をつけたりもしたなぁ。

(明るい声で)あ、そうだ!

もうここまで話したんだから、見せたいものがあるんだよ、こっち来て。


【彼は彼女の腕を引き、寝室のクローゼットの奥から大きなダンボールの箱を引きずり出した】


このダンボールの中にぎっしり詰まってる俺のコレクション、見せてやる。
きっと驚くよ。


【そう言って楽しそうにダンボールの箱を開ける彼。
すると中には、目眩がするほど大量の彼女の写真やジップつきのビニール袋が詰め込まれていた。
よく見るとそのビニール袋の中には色々なものが収まっている】


すごいだろ?
お前に一目惚れしてからずっと、見かける度にスマホで写真を撮ってこんなに沢山集まったんだ。

あ、こっちも気になる?
一つ一つ大事に、ジッパー付きのビニール袋に保管してあるんだ。

なにこれって?

全部お前との思い出の品だよ。

これは初めてデートしたレストランでお前が使った、紙ナプキン。
これはお前が初めて俺の家に泊まりに来た時に使った、フェイスタオル。
ああ、見てよこれ。お前と初めて愛し合った日の避妊具もある。

全部ぜーんぶ、日付付きで保管してるんだ。


【彼女は一歩後退り、彼はそんな彼女の様子に気づいて顔を近づけていく】


あーやっぱり引いちゃったか?
ずっと隠しておくつもりだったのに、お前が俺の愛情を疑うから、見せざるを得なくなったんだよ。

でもこれでよく分かっただろ?
俺がどれだけお前の事を愛しているのか。
なんで冷たい態度をとっていたのか。

ん?あれ?なんでそんなに怯えた顔をしてるんだよ。
俺の愛情を確認できて満足なはずだろ?
おいおい、なんで後退りしてんだよ。

あーそうか、安心しろよ。

もう全部こうして告白した以上これからは、あまーくやさしーくしてあげるからさ。
食事のときもトイレの時も風呂の時も寝る時も、片時もお前から離れない。
毎日20回は愛してるって伝える。
セックスもお前の全身を味わい尽くして、時間をかけて愛してやる。


【彼女は首を横に振り、寝室から出て帰る為にコートを着ようとする。それを彼は追いかけて後ろから強く抱き締め、耳元で話し掛けた】


いやいや、なんで帰ろうとしてんの?
え?別れたい?

駄目だろそれは。

これからはお前の望み通りたっくさんイチャイチャするって言ってんのに、別れる理由なんてないだろ。

は?俺が怖い?

怖くないって。大丈夫。
あ、そうだ。お前、仕事もやめちゃえよ。
それでずっとこの部屋にいたらいい。

嫌だ、帰る?別れる?

駄目だって言ってんだろ、何回も言わせんなよ。
好きで好きで好きで好きで、ずっと近づく機会を伺って、わざとお前が気づくようにスマホを落としてさ。

作戦通りお前が俺を「落としましたよ」って言いながら追いかけて来てくれた時は、もうっ、興奮してたまらなかったよ。

自分でもストーカー気質だって自覚してるからさ。
必死に隠して淡々とした彼氏像を作ってきたけど、それがお前を傷つけてたなんて……。

本当にゴメンな。
もう大丈夫。
もう離さない、優しくする。たくさん愛す。
仕事にも二度と行かせない。

あ、どっちみち無断欠勤でクビになっちゃうかもな。
だってもう、この部屋から絶対に出さないから。


【彼は無理やり後頭部をつかみ、キスをする。彼女は顔を背けようとするが、強引に舌を絡めてキスを続けた】


(激しいキスのリップ音)


はぁはぁ、なんかさっきから興奮が収まらない。
本音をお前にやっと言えて、これからは好きなだけ可愛がれると思うと、痛いくらい勃起してる。

さぁ、ベッドに行こう?
抵抗なんかしないよな?

あぁ、これからの生活が楽しみだ。

お前だってそうだろ?
……そうだよな?
違うとは言わせないよ。


〈終〉
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
塩対応彼氏の本性
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
呂綺
ライター情報
シチュエーションボイス女性向け台本を書いています。
得意ジャンルは、甘々、喧嘩系、ヤンデレ等。
有償販売利用の条件
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