0
あなたの声が好きなんです【猫系彼氏ver】
written by 呂綺
  • 喧嘩
  • 嫉妬
  • ラブラブ
  • 甘々
  • カップル
  • 恋人同士
公開日2021年07月12日 01:14 更新日2021年07月12日 01:14
文字数
2347文字(約 7分50秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
気まぐれで彼女を振り回す猫系彼氏。
そんな彼氏は彼女に仕返しされてしまい……。
本編
※アレンジ自由使用自由のフリー台本です。
 

【早朝、寝ていた彼は体をゆすられ不機嫌そうに目を開ける】


(けだるそうに)ん……何?
っていうか、合鍵持ってるからってこんな朝早くから勝手に俺んちに来んなよ……。
(あくびをしつつ)はぁ、眠っ……。


【「今日出かける約束だったでしょ?だから来たんだよ?」】


は?一緒に出掛ける約束してた?
そうだったっけ?
あーごめん、むり、昨日飲みまくってマジで身体ダルいから、このまま寝かせて。


【「えーっ、今日映画とかお買い物とか一緒に行くつもりだったのに」】


(不機嫌そうに)え、しょうがねぇじゃん。
映画とか買い物とかいつでもいけるだろ。
今日は家でダラダラしよ。

じゃ、俺もう少し寝るから。
お前はお前で、自由に過ごせよ。
じゃあ、おやすみ。


***


【2時間後】

んーっ、よく寝たぁ。
なんか腹減ったな。

(寝室からリビングに歩いていく音)

(明るく)おっはよー。
お前、ソファに座ってなにしてんのー?
スマホ見てるって、いやそれは見れば分かるって。
なになに、誰かとラインでもしてんの?
めちゃくちゃ楽しそうに画面見てんじゃん。

え?いや、何その、俺がウザいみたいな態度。
……いや、そりゃ、自由に過ごせって言ったのは俺だけどさ、そういう冷めた目やめろよ。

まぁいいや、とりあえず腹減ったからなんか作ってよー。
なぁ?


【「自分で好きに作れば?」】


自分でやれって……?
(面倒くさそうに)はぁ、さては俺が約束破った事、怒ってんな?
はいはい分かりましたよー自分でパンでも焼きますよーだ。


【彼はキッチンで動きながら、集中してスマホを見ている彼女に視線を向ける。
自分から突き放したくせに、彼女に放っておかれると寂しくなってきた】


なぁなぁ、もしかして男とライン……してたりする? 
いや、だってずっとスマホばっか見て、俺の事無視しちゃってるしさ。

(焦りながら)え、今「うん」って言った?
マジで、相手男なの?

は?俺がお前を放置するから、ソイツに相手をしてもらってるってこと?
あっそうですかー、へぇ?

構ってもらえてよかったじゃん。
好きにすればー?
俺的には、どうでもいいしー?


【拗ねた態度を取る彼だったが、彼女の事が気になって仕方がない】

あー俺の焼いたパン、すげーうまそー(棒読み)


【チラチラと彼女を見つつ、構ってほしくて大きな声で独り言を言う。
だが彼女は全く無視してスマホに集中して、楽しそうな顔をしている】


(大きなため息をついて)はぁ……オイ、いい加減にしろよ!
こっち見ろって!俺起きてんだよ?俺に構えよ! 
そっちの男とのやりとりはもういいだろ?
は?そいつの方が優しい?って……ふざけんなって!


【怒った彼は、彼女のもとに行き、スマホを奪い取った】


スマホ貸せ!
俺がその男にラインして、直接「もうお前に関わるな」って言う!
だから、見せろ!

【彼は無理矢理、彼女のスマホの画面を確認する】

って、え?
これって……ゲーム?
あ、えっと……乙女ゲームとか恋愛ゲームとか、そういうやつ?
……なんか、好きとか愛してるとか、セリフに書いてある。
ははっ……お前、こんなの見て楽しいの?


【「どうせ普段、だれにも言ってもらえないし」】


え、いや、そういうこと言うなよ。
まぁ、確かに俺……そういうの、あんまり言ってないかも……だけど、どうせ誰にも言ってもらえないとか、さ。

あ、じゃあ、俺に言って欲しいって言えばいいじゃん。
お願いしてくれたら、俺もちゃんと言うかもしれないじゃん。


【「自分から言ってなんて、惨めすぎて言えないよ。あなたが自分から言ってくれなきゃ意味がない」】


あ……まぁ、そっか。
お願いされて言っても、お前が虚しくなるだけか。
俺が、自発的に言わなきゃ……嬉しくないよな、うん。

あっ、またスマホ持って、ゲームの続き見始めた!
ちょっ……駄目!だーめ!
俺がこれからは、ちゃんと好きとか頑張って伝えるから!
(泣きそうな顔で)だからもう、それアンインストールしろよ。  


【「え?ゲームに嫉妬してるの?」】


嫉妬してるよ!
だって、他の男に「好き」とか言われて喜んでるお前なんて、見たくねぇもん。
ゲームのキャラでも嫌なんだって!


【口を尖らせてふてくされる彼氏に、彼女はキョトンとする。そして笑いながら「いいよ」と言った】


え、いいの?
元々俺が起きるまでの暇つぶしに、さっきダウンロードしたばかりのゲームだから?  
あ、そうなんだ……。
ヤキモチやく俺を見て満足したから、もういいってこと?
そっか……うん。
じゃあさ、スマホを置いて、俺の方を見て?

ぎゅーしていい?
ほら、こうしてぎゅーっ。


【顔を真っ赤にした彼は、彼女を正面から抱きしめる】


ん?俺が急に甘えてびっくりした?
塩対応モードから、甘えモードな俺に切り替わっただけ。
ほら、俺って気まぐれだからさ。
あ、そうだ……えっと。
(耳元に唇を寄せて)……大好き。
(恥ずかしそうに)こ、これは、お前に言われたから言ったわけじゃないからな?
俺の本心だからな?

(耳元で)あ、あのさ、いつも感情でお前を振り回してごめん。
俺、完全にお前に甘え切ってた。
好きとか、愛してるとかも、全然言えてなくてごめんな?
でも、ちゃんと心からそう思ってるよ。
付き合った時から、いや、付き合う前からずっと。
ん?あれ?
なんかお前、顔が赤くないか?
んー?なになに?
俺の声が好きだから、近くで聞くとドキドキするって? 
へぇ、お前ってそんなに俺の声が好きなのー?
そんな事言われたら、嬉しくてもっとギューしたくなるだろ。


【彼は彼女を強く抱き締め、猫のように首筋に顔をうずめてスリスリと甘える】
 
俺さ、こんな性格だから、気分次第で素っ気なくしちゃって、これからもお前に迷惑をかけちゃうかもしれない。
いつか、お前に嫌われたらどうしようって不安になる。 

もうっ、お前ってなんでそんなに優しいんだよ。
絶対嫌いにならないよって、天使かよ。

(耳元で)いつもありがとな。



〈終〉
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
あなたの声が好きなんです【猫系彼氏ver】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
呂綺
ライター情報
シチュエーションボイス女性向け台本を書いています。
得意ジャンルは、甘々、喧嘩系、ヤンデレ等。
有償販売利用の条件
フリー台本です。アレンジ自由、使用自由です。書き手の「呂綺」の名前だけ、どこかに記載してもらえたら嬉しいです。
利用実績(最大10件)
呂綺 の投稿台本(最大10件)