ゾロアスター教の暗黒神『アンラ・マンユ』に仕える邪龍『アジ・ダハーカ』と、その眷属である男は、今日も光明神の軍勢との戦いに明け暮れていた。平時の男は覇気もへったくれもないが、光の軍勢との戦いになると、その力を遺憾なく発揮していた。そんな男をアジ・ダハーカは誰よりも溺愛していて…？

おい、下僕…いつまで眠り呆けている？アンラ・マンユ様がお呼びだぞ？


(舌打ち)


…起きろと言っているだろう、この下郎がっ！


(頭を容赦なくぶん殴る)


ふん…やっと起きたか。下僕のくせにいい度胸だな？


馬鹿が…寝坊助は殴ってでも起こす。そんなこと、常識ではないか。


とにかく行くぞ…我らが暗黒神、アンラ・マンユ様がお呼びだからな。今すぐ身支度を整えろ。今すぐに、だ。


(彼を連れて暗黒神に謁見。神命を受けて出かける)


…あれだ。あれがアンラ・マンユ様の敵視する光の巨塔…今回はあれを破壊することが我らの使命。下僕、貴様はいつも通り、わたしのサポートを頼むぞ。


…なんだ？そのめんどくさそうな顔は…貴様もしや、わたしのことを舐めているな？まずは貴様から闇に葬ってやろうか？


む……たしかに、それはそうだ。わたし一人でも、あれを破壊できないことはない。だが、貴様のサポートがあれば、より容易く神命を遂行することができる。


わかったら、とっとと準備をしろ。もたもたしていると、貴様の目ん玉を抉り出すからな。


(光の巨塔で待ち構えていた光明神の軍勢と交戦、勝利を収める)


はぁ、はぁ…まさか、ここまで手こずるとはな…あの連中、前より腕を上げおって…


あぁ…敵の軍勢は壊滅させた。あとはこの巨塔を破壊するだけ…下僕、最後の仕上げを頼めるか…？


……この巨塔に住みたい？馬鹿なことを言うな。これはアンラ・マンユ様が忌み嫌う光の象徴。一刻も早く叩き壊すべきであろう。それとも貴様は、我らが主の神命に逆らう気か？


……ならば早く己のやるべきことをやれ。貴様はもう暗黒側の人間なのだからな…くれぐれも光を取り戻そうとは考えるなよ？


(彼が光の巨塔を破壊)


ふん…やればできるではないか。流石は我が眷属。このアジ・ダハーカのしもべなだけはある。


……待て。どこに行くつもりだ？もうすでに任務は終わった。あとはアンラ・マンユ様に任務の達成を報告するだけ…


…敵の軍勢を追撃？ならん。今行っても返り討ちに遭うだけだ。負けると分かっている戦に貴様を駆り出すわけにはいかん。自重せよ。


(彼の様子を見て、身震い)


は、ははっ…なんだ、先ほどまではひたすら面倒くさがっていたというのに、随分と好戦的になるではないか…そんなに奴らと戦いたいのか？


くっ…ふふふ、はははっ…！はははははっ…！


ははは…！あぁ、いいな、下僕。その目だ。その目こそ、闇に堕ちた人間そのもの…わたしが見込んだ本来の貴様そのものだ。


(抱きしめる)


愛い奴め…今の貴様こそ、わたしの眷属にふさわしい…最凶最悪のドラゴンたる、このわたしの眷属に…♡


だが、焦るな…奴らなどいつでも滅ぼせる。貴様とわたしの力があれば、この世を闇で覆いつくすことだってできる。そうだろう？


あぁ、任せておけ…貴様との婚約を破棄した光の王女とやらは、我々の手で必ず滅ぼそう。あの女の存在は、アンラ・マンユ様にとっても目ざわりそのものだからな。いずれ、近いうちに討伐命令が下されるであろう。それまでは、今しばらくの辛抱だ…な？


ふふ、いい子だ。物わかりの良い下僕は好きだぞ♡ これからもわたしのため…そして、アンラ・マンユ様のために力を尽くせ。貴様が光の道に戻ることは、二度とないのだから…


…あぁ、帰ろう。帰って、我が魔力をその体内に供給してやる…その代わり、いつものように可愛く喘いでくれよ？期待しておるからな…♡

・台本（ゆるボイ！）
【溺愛/人外】邪悪なドラゴン娘からもたらされる闇深き愛
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎