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意を決して2人きりの飲みの場に誘うも、鈍感な彼女は気づいていなくて……
written by チョンマー
  • 告白
  • 飲み会
  • 片思い
  • 職場/オフィス
  • OL
  • 鈍感
公開日2025年01月12日 22:24 更新日2025年01月12日 22:24
文字数
1757文字(約 5分52秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
同僚
視聴者役柄
同僚
場所
居酒屋(個室)
あらすじ
僕には、気になっている相手がいる。
同じ職場で働いている同僚。

それとなく、彼女に声をかけたり、仕事の手伝いをしたり。
この前は、誕生日を聞き出してプレゼントも贈った。
ここまですれば、きっと、僕の気持ちにも気づいてくれているはず。

いよいよだ……と勇気を出して、僕は彼女を飲みの場に誘ったところ、OKをもらって……。
本編
それじゃ……かんぱーい!

んぐっんぐっ、はぁ〜っ!
一生懸命働いた後のお酒って最高だね。
君も、そう思わないかい?


そうだよね〜!
私たちは年末の辛く大量の仕事を乗り越えた同志。今日は朝まで飲み明かそうじゃないか!


ふふっ、冗談だって。

けど、さ。
ほんと、今年もありがとうね。
君がいろいろ手助けしてくれたおかげで、何とかやり遂げたって思ってる。


いやいや、お世辞じゃないって。
私が困ってたら、すぐに声を掛けてくれてさ。私の仕事を受け持ってくれたり、ちょっと差し入れとかしてくれたりさ。
あと、誕生日プレゼントもくれたよね。あの時に貰ったハンドクリーム、今も大事に使わせてもらってます。
ほんと感謝してるんだよ。

いつかお礼したいなぁ、ってずっと思ってたんだけど……何もできないまま今年が終わりそうだよ……。

あっ、そうだ!
この飲みの場を私の奢りにさせてもらえませんか?


いやいや、これぐらいでしか礼を返せないんです!
お願いします!


うぅ……言ってた……。
ここに来る前、君の奢りでいいから、来て欲しいってお願いされた……。
それで、喜んでホイホイ私、付いてきた……。

そうだよね……その気持ちを反故にするのも、失礼だよね。

あぁ〜!
それじゃ、どうやったら、君にお礼ができるんだよぉ……。

うーん……なら、せめて。
今さ、私に頼みたい事とか、相談したいこととかない?
仕事のことでもいいいし、プライベートのことでもいいからさ。

何というか、凄い雑なのは自覚してるけれど。これで、君へのお礼ってことに、できないかな……?


えっ、いいの?


聞きたいことがある?
いいよいいよ! 何でも聞いて!


今、付き合っている人はいるか……?
いや、いないいない! 仕事が忙しいし、出会いもないしで
絶賛ぼっち生活堪能してます。いや、堪能はしてないか。

はぁ……彼氏、欲しいなぁ。

ごめん、私情も入っちゃった。
あの……聞きたいことって、それだけでいいの?
もっと、我儘な頼みとかしていいんだよ?
今度、仕事を代わりに引き受けて欲しいとか。1週間ランチを奢って欲しいとか。


えっ、何で頭を抱えてるの?
私、何かした?


まだ、気づかないのって……何を?


それじゃ、我儘な頼みをする?
いいよ。私に出来ることなら、引き受けるから。


俺と、付き合って欲しい……?
えっ……どこか行きたい所があるとか、そういう意味じゃ……ないよね?

えっ? 私と? 君が?
告白されたの? 私?


何で? 君、私のこと、そんな風に思ってたの?


仕事を引き受けたりしたのも、差し入れしたのも、全部、私の気を惹くため……。
そもそも、2人きりで飲みの場に誘うなんて、それしかないだろって……。

いや、だって……私、結構お酒飲むの好きで、よく居酒屋とか行くって、君に話したことあるから、てっきりそれで連れてきてくれたんだと……。


それも、好みを探ってた?
えっ……そうだったの?

君ってば、結構、策士なんだね……。


いや、引いてないよ。
ただ、現状を受け入れきれてないというか……。


それなら、朝まで付き合うぞって。
いや、あれは冗談だって。

それに、朝まで飲むなんて、酒好きの私は大丈夫だけど、君は平気なの?


男女2人が朝まで一緒にいるなら、他にもすることあるだろって?
えっ、何をするの? 飲む以外で?


……えっ?
あの、その……それって、いわゆる、お持ち帰りというやつでしょうか……。


あの、その……嫌じゃないんだけど、その、心の準備というか、情報を整理しきれてないといいますか。


君は、私のことが好き。
これまで、私への気遣いは、私の気を惹くため。
こうして飲みの場に誘ってくれたのは、告白するためだった。
けれど、何で誘われたのか分かってないし、君の意図に気づいていなかったものだから、つい、ムードも気にせず言っちゃった……。

あの、その……もしかして、少し怒ってる?
はい……鈍感ですみません。


返事?
あっ、そっか。その、告白されたんだよね、私。

その……いいよ。
私を、彼女にしてください。


えっ、急に立ち上がってどうしたの?


会計済ませてくる?
いや、まだそんなに飲んでないのに、もったいなくない?


家で飲み直そうって……?
君の家で、ってこと?


いや、言ってたけど!
男女2人が朝までって言ったら、って言ってたし、その言葉の意図も、流石にわかるけど!
待って……君ってば強引……。


今日は帰さない……?
えっ、あのっ、そのっ……!

もうっ……顔真っ赤だよ……。
酒のせいには、できないよね……。

うん、いいよ。
連れてって、君の、家。君になら、いいよ。
私のこと、大切にしてね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
意を決して2人きりの飲みの場に誘うも、鈍感な彼女は気づいていなくて……
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
チョンマー
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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