0
ツンデレ吸血鬼と偶然会ってお買い物デート
  • ツンデレ
  • 吸血鬼
公開日2021年06月27日 20:21 更新日2021年08月25日 17:15
文字数
2374文字(約 7分55秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
吸血鬼
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
あなたは、普段血をあげている同級生の吸血鬼とショッピングモールでばったり会いました。
彼女が買い物に付き合ってくれたお礼として、あなたは彼女の日傘を選ぶことになります。
そしてその帰り道に……
本編
(休日のショッピングモールにて)
日傘買いにショッピングモール来たけど、だいぶ混んでるわね。

(足を止めて独り言で)
あ、この服いいわね。清楚な感じで。
う、勇気のいる値段ね。
でも、これ着たらアイツなんて言うかしら。

って、なんでアイツが出てくんのよ!
アイツはただの食料!アタシから血を吸われるだけの存在なの!

よし、じゃあ目的の店に……
ひゃあっ!アンタいつからそこにいたのよ!?

(この服いいとか言ってたとこから)

それほぼ最初っからじゃない!

もしかして、アタシの独り言聞こえて……た?

(うん、まあ)

そんな、全部聞かれてたなんて。

言っておくけど、あの時出てきた『アイツ』は、けっしてアンタの事じゃないから!
勘違いしないでよ!

(あの服、きっと似合う)

なっ、きっと似合うだなんて急になに言い出してんのよ!
別に聞いてないわよ!

ま、まあ、参考にはさせて貰うわ。
いい?あくまでも参考にするだけだからね!

それじゃ、アタシにはアタシの用事があるから。
バイバイ、また学校で会いましょ。

(歩き出す)
ちょっと!ついてこないでよ!

方向が同じだけ?

それなら仕方ないけど、離れて歩いてよ。
アンタと付き合ってるとか噂になっても困るし。

(時間経過)

まさか目的地が同じ雑貨屋だったなんて。
でも、ここ女の子向けの店よ?
アンタが使うようなのは売ってないと思うんだけど。

(プレゼントを選ぼうと思って)

ふうん、そう。プレゼントね。

(小声で)
プ、プレゼント?
え、もしかして彼女?
ウソ……そんな。
もう、なんでこんなにモヤモヤするのよ。

(ためらいながら)
えっと、その、プレゼントするのって、誰?

(妹にね。そろそろ誕生日だから)

へぇ、妹さんの誕生日が近いのね。

(再び小声で)
なんだ、彼女じゃないのね。
って、なんでほっとしてるのよ!?
彼女がいようといまいとアタシには関係ないでしょ!

(どうしたの)

(我にかえって)
えっ!?いや、なんでもないわ。

なんだったら妹さんへのプレゼント、一緒に選んであげてもいいわよ。
アンタそういうセンス無さそうだし。

それで、妹さんってどんな子なの?
(何回か相づち)
うーん、じゃあこんなのとか喜んでもらえるんじゃない?

ちょっと大人っぽすぎる?
いいのよ、年頃の女の子はこういうちょっと大人なアイテムに憧れるものなの。

(それじゃあ、これとか)

それ?うん、いいんじゃないかしら。きっと妹さんに喜んでもらえるわ。

それじゃ、アンタの買い物が終わったんだから、今度はアタシの買い物に付き合いなさい。

(何を買うの?)

もともと今日は日傘を買うつもりできてたのよ。

吸血鬼は日光が苦手なの。
て言っても、お話の中みたいに日光を浴びると灰になるってことはないわ。

せいぜいめまいがするくらいなんだけど、これがかなり厄介なのよ。
だから日傘が必要ってわけ。

これまで使ってたのは壊れちゃったから、新しいのがほしいの。

というわけで、日傘選ぶのを手伝いなさい。

(どんなのがいい?)

そうね、折り畳みがいいわ。かばんにしまえるし。

種類もたくさんあるし、お互い候補を一本選んでくるっていうのはどう?
それでいいわね?
それじゃ、後で選んだのを見せ合いっこしましょ。

(諦めをにじませて)
うーん、フリル付きのはかわいいけど。アタシには似合いそうにもないわね。

(時間経過)
これなんていいと思うけど、どうかしら?

えっ、こっちの方がいいって、こんなフリル付きのなんて似合わないわよ。

(小声で)
なんでよりにもよって、さっきアタシが諦めたのを持ってるのよ!

(絶対に似合う)

(照れながら)
絶対に似合うだなんて、そんな自信満々な顔して言わないでよ。
ま、まあ。アンタにしては悪くないチョイスだし?アンタが選んだのを買ってあげてもいいわ。

さて、用事もすんだし帰りましょ。
アンタも来なさい。
アンタが選んだ日傘が本当にアタシに似合うのか見てもらうから。

(傘を広げる)
ど、どう?

(思った通り似合ってるしかわいい)

(疑いの目を向けながら)
似合ってるって、アンタ今日会ったときもそんなこと言ってたわよね?
テキトーに言ってるんじゃないでしょうね?

(そんなことない)

そんなことないって?
まあ、目が泳いでないし信じてあげるわ。
似合ってるって言われて悪い気はしないしね。

それにしても、今朝は曇りだったのに急に晴れてきたわね。
でも、日傘があるし問題ないでしょ。
ほら行くわよ。

(少し辛そうに)
地面の照り返しがだんだんきつくなってきたわ。

(大丈夫?)

ええ、大丈夫よ。
直射日光ってわけでもないから。

(息が荒くなってくる)
はぁ、はぁ、あっ。
(躓いて転倒する)
痛った……何もないところでこけるなんて。

(ケガは?)

ケガはないわ。

(近くの公園で休もう)

そうね、アンタの言う通り公園で休んだ方がいいわね。

だからっておんぶしようとしなくていいわよ!
自分で歩けるから!

まったく、アンタも強情なんだから。
いいわよ背中にのってあげる。

(恥ずかしそうに)
その、アンタの背中って、意外と大きくて頼もしいのね。

ナシ!今のナシ!
弱ってなければ、こんなことこれっぽっちも思わないから!
調子乗らないでよ!

ううっ、頭くらくらする。

あそこの木陰のとこにあるベンチにしましょう。

(ベンチに腰かける)
しばらく休めばよくなると思うわ。

それと、アンタ。
突然だけど、血をもらえる?

吸血鬼にとって、人の血は一番のエネルギー元なの。
たぶん、ふらついたのもここ数日お互い忙しくて、アンタから血をもらってなかったからだと思うの。

(こんな公共の場ではずかしい)

公共の場ではずかしいって、なにを今さら言ってんのよ。
学校でアタシにさんざん血を吸われてきたじゃない。

ほら、首筋出して。
いくわよ。

(噛みついて吸血)

(しばらくして首筋から離れる)

ごちそうさま。

これで少ししたら一人で帰れると思うわ。
だからアンタは先に帰っ……

(心配だから家まで送る)

家まで送るって、一人でも大丈夫よ!

そんな心配そうな顔しなくてもいいじゃない。

わかったわよ。一緒に帰りましょ。

(照れくさそうに)
今日は、その、色々ありがと。
なんだかんだ楽しかったわ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ツンデレ吸血鬼と偶然会ってお買い物デート
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
メロンフランスパン
ライター情報
メロンフランスパンです。
甘々系中心にたまにヤンデレったりしてます。
完全に趣味なので、投稿は不定期ですがどうぞよろしくお願いします。
有償販売利用の条件
商用、非商用にかかわらず利用可能です。
あとは『ゆるボイ!』の利用規約を守ってご使用ください。
利用実績(最大10件)
メロンフランスパン の投稿台本(最大10件)