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公開日2021年07月23日 23:52
更新日2021年07月23日 23:52
文字数
2065文字(約 6分53秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
精霊
視聴者役柄
勇者
場所
精神世界
あらすじ
あらすじ
精霊と契約を行い、戦いの中に身を置くあなたは旅の最終地にて敵の刃に倒れる。
仲間はもう居ない。
誰も彼もやられてしまった。
段々と冷たくなる体
失われていく意識。
もう疲れた……
愛する者も失い、疲れ切ってしまったあなたは心が折れてしまう。
これで……終わりか
しかし、契約精霊である彼女は、諦めてはいなかった。
あんたのこと、大好き……大好きよ?
だから、一つになりましょ?
今、精霊との融合が果たされようとしていた。
精霊と契約を行い、戦いの中に身を置くあなたは旅の最終地にて敵の刃に倒れる。
仲間はもう居ない。
誰も彼もやられてしまった。
段々と冷たくなる体
失われていく意識。
もう疲れた……
愛する者も失い、疲れ切ってしまったあなたは心が折れてしまう。
これで……終わりか
しかし、契約精霊である彼女は、諦めてはいなかった。
あんたのこと、大好き……大好きよ?
だから、一つになりましょ?
今、精霊との融合が果たされようとしていた。
本編
本編
「おお、勇者様……死んでしまうとは情けない」
ふざけた感じの口調で言ってから真面目に
「……起きた?」
「……状況の把握が必要かしら? いいわ、説明してあげる」
「あんたはね、この世界を救う……最終決戦を前に、倒れた……仲間を失い、たった一人で化物みたいな幹部連中に戦いを挑んでね」
「酷いものだったわ……あんたは一人、だというのにあいつらは……ここまでであんたの強さを知ってるもんだから……幹部四人を揃えての袋叩き……あたしも、一緒に戦ってたけどね? あんたの契約精霊だもの、当然よね」
「……けど」
少し間を空けて
「あ、思い出してきた? そう、あんたは強かった。私の力を使い、私を使役して、たった一人で……あいつらが卑怯にも魔物どもを大量に呼び寄せても、怯まずに、奴らのうちの一人を倒すことにすら成功したわ」
「けど……そこが限界だった。力の終わりだった」
「あまりに激しい戦闘に疲れ果て、あたしの力を使えなくなったあんたは……そう」
「胸を、貫かれたの」
「心臓を撃ち抜かれたのよ」
「今ここでこうして話せているのは……私が存在を賭して、時を止めているから」
「あんたの内面世界に、死の直前で引き込んだから」
「けれど……それも無限じゃないわ」
「時はその内動き出す」
「あんたはこのまま死を迎える」
「なすすべなく、ね」
「……あんたは、このままでいいの?」
「このまま死んで……後悔しない?」
「…………そう、もう疲れちゃったんだ?」
「生きてるのが、辛いんだ?」
「そうね……気持ちはよく分かる。あたしはずっとあんたと共に、契約精霊として過ごしてきたから……あんたの気持ちは……よく、分かるよ」
「もう、誰も居なくなっちゃったもんね?」
「あたしたちに馬鹿みたいなことを言って……けど、明るくって……心優しかった、剣士のあいつ」
「自分の可愛さを良く知っていて、あざとい真似ばっかりしてさ……けど、どこか憎めなかった、魔法使いのあの子……」
「他にも……たくさんの仲間が」
「……皆、居なくなっちゃったものね?」
「ずっと、傍に居てくれるって言ってくれた……あの子も」
「でも……駄目」
「だからこそ駄目」
「あたしは許さない」
「酷いことがたくさんあったからこそ……あんたには生きて欲しい」
「生きて、幸せを掴んで欲しいの」
「だって……あたしは、あんただから」
「ずっとずっと、世界を旅してきたのよ?」
「ずっとずっと、力を貸して戦ってきた……不幸になるなんて、許せるはずがないじゃない」
「ここで終わるなんて、許せるはずがないじゃない……」
「確かに、あたしは……契約精霊に過ぎない存在よ」
「あんたの中に居て……実体は無いから、触れ合えもしなければ、温もりを与えることも出来ない……あんたを、好きだって言ってくれた、あの子みたいにはいかないかもしれない」
「でも、好きだから」
「あんたのことが……この上なく大好きだから……」
耳元で
「一つになりましょ?」
離れて
「このまま目覚めれば、あんたは死ぬ。けど、たった一つだけ方法があるわ」
「あんたが生き、そして、この戦いに終止符を打って世界に平和をもたらす方法がね」
「あたしと、一つになるの」
「あたしとあんた……精霊と人間……契約で繋がれた同士、長い間共に居たからこそ出来ること」
「ずっとあたしの力を引き出して戦ううちにね、あんたは……あたしという存在と適合するようになった。精霊という莫大なエネルギーを、その身に宿せるほどに霊的な器が広がったのよ」
「今でこそ、人の身に過ぎないけれど……あたしたちが合一を果たせば、この状況を打ち破れる。幹部だろうが、それより上の魔王だろうが……打ち倒せる」
「その代償に……あたしという存在は、あんたの中に溶けてなくなってしまうかもしれないけれど……あたしは、それで構わない」
「あんたを、生かせるのなら」
「幸せになるための、機会を与えられるなら、ね?」
「大丈夫……例え一つになったとしても……あなたはあたし、あたしはあなた……それを忘れなければ、こうしてまた内面にある精神世界の中できっと会えるから」
耳元で
「あんたは、一人じゃない……」
更に耳元で
「あたしたちは、一つよ」
離れて
「っと、もう時間が無いわ。このままじゃ、身体がもたなくなってしまうから……始めるわよ」
「ふふっ、目覚めたときあいつらどんな顔するかしらね?」
「これまでとは違うわよ?」
「あたしの……精霊の力の一部を使役して、人間というフィルターを通して発現させてた今までの比じゃないわ。精霊の持つ莫大なエネルギーがそのまま顕現することになる」
「あんな奴ら、イチコロよ」
「まぁ、その対価ととして……外ではもう会話できなくなるけど」
「頑張りなさい?」
「声は届けられなくても……応援してるから」
「世界を平和にするのよ、あんたは……あたしだけの勇者なんだから♪」
間を空けて
「……はぁ、ここまで、長かったわね」
「けど……うん♪」
「これでようやく、あんたはあたしのもの」
「そして……あたしはあんたのもの♪」
「あいつらに……これほどまでの愛があったかしらね? 魔法使いに、僧侶……死んじゃったあんたたちには、何も出来ないものね?」
「でも、安心なさい。あたしが、こいつを守っていくから」
「あたしだけが……幸せに出来るんだから」
「この勝負……あたしの勝ちね♪」
「あたしは……いつまでも愛する主と生き続けるから♡」
「おお、勇者様……死んでしまうとは情けない」
ふざけた感じの口調で言ってから真面目に
「……起きた?」
「……状況の把握が必要かしら? いいわ、説明してあげる」
「あんたはね、この世界を救う……最終決戦を前に、倒れた……仲間を失い、たった一人で化物みたいな幹部連中に戦いを挑んでね」
「酷いものだったわ……あんたは一人、だというのにあいつらは……ここまでであんたの強さを知ってるもんだから……幹部四人を揃えての袋叩き……あたしも、一緒に戦ってたけどね? あんたの契約精霊だもの、当然よね」
「……けど」
少し間を空けて
「あ、思い出してきた? そう、あんたは強かった。私の力を使い、私を使役して、たった一人で……あいつらが卑怯にも魔物どもを大量に呼び寄せても、怯まずに、奴らのうちの一人を倒すことにすら成功したわ」
「けど……そこが限界だった。力の終わりだった」
「あまりに激しい戦闘に疲れ果て、あたしの力を使えなくなったあんたは……そう」
「胸を、貫かれたの」
「心臓を撃ち抜かれたのよ」
「今ここでこうして話せているのは……私が存在を賭して、時を止めているから」
「あんたの内面世界に、死の直前で引き込んだから」
「けれど……それも無限じゃないわ」
「時はその内動き出す」
「あんたはこのまま死を迎える」
「なすすべなく、ね」
「……あんたは、このままでいいの?」
「このまま死んで……後悔しない?」
「…………そう、もう疲れちゃったんだ?」
「生きてるのが、辛いんだ?」
「そうね……気持ちはよく分かる。あたしはずっとあんたと共に、契約精霊として過ごしてきたから……あんたの気持ちは……よく、分かるよ」
「もう、誰も居なくなっちゃったもんね?」
「あたしたちに馬鹿みたいなことを言って……けど、明るくって……心優しかった、剣士のあいつ」
「自分の可愛さを良く知っていて、あざとい真似ばっかりしてさ……けど、どこか憎めなかった、魔法使いのあの子……」
「他にも……たくさんの仲間が」
「……皆、居なくなっちゃったものね?」
「ずっと、傍に居てくれるって言ってくれた……あの子も」
「でも……駄目」
「だからこそ駄目」
「あたしは許さない」
「酷いことがたくさんあったからこそ……あんたには生きて欲しい」
「生きて、幸せを掴んで欲しいの」
「だって……あたしは、あんただから」
「ずっとずっと、世界を旅してきたのよ?」
「ずっとずっと、力を貸して戦ってきた……不幸になるなんて、許せるはずがないじゃない」
「ここで終わるなんて、許せるはずがないじゃない……」
「確かに、あたしは……契約精霊に過ぎない存在よ」
「あんたの中に居て……実体は無いから、触れ合えもしなければ、温もりを与えることも出来ない……あんたを、好きだって言ってくれた、あの子みたいにはいかないかもしれない」
「でも、好きだから」
「あんたのことが……この上なく大好きだから……」
耳元で
「一つになりましょ?」
離れて
「このまま目覚めれば、あんたは死ぬ。けど、たった一つだけ方法があるわ」
「あんたが生き、そして、この戦いに終止符を打って世界に平和をもたらす方法がね」
「あたしと、一つになるの」
「あたしとあんた……精霊と人間……契約で繋がれた同士、長い間共に居たからこそ出来ること」
「ずっとあたしの力を引き出して戦ううちにね、あんたは……あたしという存在と適合するようになった。精霊という莫大なエネルギーを、その身に宿せるほどに霊的な器が広がったのよ」
「今でこそ、人の身に過ぎないけれど……あたしたちが合一を果たせば、この状況を打ち破れる。幹部だろうが、それより上の魔王だろうが……打ち倒せる」
「その代償に……あたしという存在は、あんたの中に溶けてなくなってしまうかもしれないけれど……あたしは、それで構わない」
「あんたを、生かせるのなら」
「幸せになるための、機会を与えられるなら、ね?」
「大丈夫……例え一つになったとしても……あなたはあたし、あたしはあなた……それを忘れなければ、こうしてまた内面にある精神世界の中できっと会えるから」
耳元で
「あんたは、一人じゃない……」
更に耳元で
「あたしたちは、一つよ」
離れて
「っと、もう時間が無いわ。このままじゃ、身体がもたなくなってしまうから……始めるわよ」
「ふふっ、目覚めたときあいつらどんな顔するかしらね?」
「これまでとは違うわよ?」
「あたしの……精霊の力の一部を使役して、人間というフィルターを通して発現させてた今までの比じゃないわ。精霊の持つ莫大なエネルギーがそのまま顕現することになる」
「あんな奴ら、イチコロよ」
「まぁ、その対価ととして……外ではもう会話できなくなるけど」
「頑張りなさい?」
「声は届けられなくても……応援してるから」
「世界を平和にするのよ、あんたは……あたしだけの勇者なんだから♪」
間を空けて
「……はぁ、ここまで、長かったわね」
「けど……うん♪」
「これでようやく、あんたはあたしのもの」
「そして……あたしはあんたのもの♪」
「あいつらに……これほどまでの愛があったかしらね? 魔法使いに、僧侶……死んじゃったあんたたちには、何も出来ないものね?」
「でも、安心なさい。あたしが、こいつを守っていくから」
「あたしだけが……幸せに出来るんだから」
「この勝負……あたしの勝ちね♪」
「あたしは……いつまでも愛する主と生き続けるから♡」
クレジット
ライター情報
ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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