0
金持ちなツンデレちゃんは不器用すぎてバレンタインに手作りを諦める
written by 泣きんぎょ
  • 純愛
  • 学校/学園
  • ツンデレ
  • 同級生
  • 学生
  • お嬢様
  • 金持ち
  • バレンタイン
公開日2022年02月12日 01:25 更新日2022年02月12日 01:25
文字数
2063文字(約 6分53秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
金持ちなツンデレちゃん
視聴者役柄
惚れられてる男
場所
学校
あらすじ
あらすじ

 つっけんどんで不器用な、人付き合いが上手くいかない子にあなたは付き纏われていた。
 口を開けば憎まれ口ばかり、それでいて少し恥ずかしそうに、何かを後悔しているように話す
 彼女はあなたのことが好きだった。
 あなたはそのことを薄々と勘づきながらも自信が持てずにいた。
 何故なら表に出てくる態度は……酷いものだったから
 そして、今日バレンタインデーのこの日も彼女はその高慢ちきな感じを全開にしてやってくる。
 頬を赤らめながら……
本編
本編

「ふんっ、待たせたわね。ま、このあたしに呼び出されたんだから当たり前だけれども」

「……む、何よ?その顔は? 別にいいじゃない? あたしみたいな可愛い女の子に呼び出されたんだからちょっとやそっとの待ち時間くらい」

「……まぁ、ほんの少し悪かったかなぁ、と思わなくもないけど……はぁ、でも仕方ないじゃない? こんなの、心の準備が……」

「っと、乙女の事情を一から十まで探ろうなんて悪い奴ねっ!」

「あんたに重要なのはそんなことじゃないのよ、そんなことの為にここに呼び出したんじゃないわ」

「一時間も待ちぼうけを食らわせたわけじゃぁない」

「……は? 正確には、57分?」

「っ、いいのよっ!そんな細かいことはっ! 相変わらずそういうどうでもいいこと気にするんだから……はぁ」

「重要なのはっ! あんたがっ!今日っ!この場でっ! あたしに呼び出されて、そして、ここに来たっ!ということなのよっ!」

「……っと、その前にえっと……うぅ、一応聞いておくけれど……チョ……チョコレートはっ!い、いくつくらい貰ったのかしらっ!?」

「その、関係ないけれど……ええっ、ぜんっぜんっあたしには関係ないけれどっ!」

「一応……参考までに聞いておいてあげるわ」

「この可愛くてお金持ちなあたしに個人的な事情を話すことが出来るんだから感涙に咽び泣きながらとっとと話しなさい!」

「……で? いくつ貰ったのよ? 一個? それとも……二個?」

「当然義理よね? 本命貰えるはずないものっ! 義理チョコよね? 貰っても……義・理・チョ・コよね?」

「……へ?」

「あ、あぁ~、そう? ふぅん、そっか……そっ、かぁ♪」

「ふふんっ、そいつは残念ね~?」

「そっかそっか~♪一個も貰えなかったか~」

「ぷぷっ、それはそれは~……惨めねぇ?」

「ねぇ?悔しい?他の人は貰えてるのに、自分は一個も貰えなくって悔しい? ねぇ?」

「ぷっ、くくくくっ、可哀想~♪」

「はぁ~、良かったぁ……あんたがモテなくて♪」

「うんっ、なら安心ね~」

「ふふん、それじゃぁ……コホン」

「本命どころか義理チョコすら貰えなかった惨めな非モテ男な一生独身ほぼ確定な最低な身分のあんたに朗報よ」

「これ……その……あ、あんたに、あげる」

「ハッピーバレンタイン」

「その……このあたしがあげる相手、あんたしか居ないんだからね? 感謝してタップダンスでも躍るといいわ。あまりにも浮かれ上がって、その勢いであたしに告白でもするとなおいいと思うわ。そしたら、付き合うことを考える素振りをしたうえで了承の返事を渋々を装って内心喜びまくって返してあげるから」

「ほら?」

少し待ち

「……ん、どういたしまして」

「…………で、どうどう? 感想、は?」

「最低に鈍ちんなあんたでもいい加減、あたしの真意には気付いたとは思うけど……その……感想は?」

「……へ? あぁ、うん、そうね。お店で売ってる品ね」

「でも、最高級品よ? 嬉しくない?」

「……うっ、何よ?その目は?」

「そりゃ……その……あたしだって、世間の風習に則って、手作りチョコにしてみようかな~ってくらいは思ったわよ?」

「でも……その……出来が悪かったっていうか……上手く出来なかったっていうか……こんなのじゃ、あたしの気持ちが伝わるのか不安だったっていうか……うぅ」

「あんま、ジロジロ見ないでよ? 恥ずかしいじゃない……」

「そうよっ!不器用だから出来なかったのよっ!何か悪い?」

「でも、いいじゃない?これが、あたしのアピールポイントというか……魅力を最大限に活かしたチョコなんだからっ!」

「あたしの唯一にして最大のメリットっていったら、そりゃあ……お金持ちなことじゃない?」

「で、あたし、考えたのよ?」

「最高に高いチョコを送ることで愛の大きさを示そうって、ね?」

「現にこれはあたしが知りうる中でも最高級品のチョコよ? 桁が七桁あっても足りないんだから、心して味わいなさい?」

「あたしが作るのなんかよりよっぽど美味しいんだから!」

「……ん? どう、したのよ? 遠慮しないで、食べなさいよ?」

「…………それとも……まさか、手作りがどうしてもいいっていう気?」

「うっ……そんな、欲しいと言われても……もう無いわよ。失敗作だったから、使用人たちに全部上げちゃったわ」

「……はぁ、そ、そんなに……このあたしの手作りがよかったっていうの?」

「その……最高級品のチョコでなく?」

「……そう……そうっ! なら、いいわっ!」

「ふふんっ、最高級品なんかよりもこのあたしの手作りを所望するって言うのも中々気分がいいじゃないっ!」

「いいわっ!あたしがっ、この世界でたった一つだけのチョコレートを作ってあげるっ!」

「あまりの美味しさに頬っぺたを落とすといいわっ」

「そして……このあたしの愛に心を打たれっ、交際を申し込むのねっ!」

「……まぁ、その……ちょ~~ッと自信が無いから、少し時間がかかるかもしれないけれど……ん、それくらい、見守っててくれる、わよね?」

「今から屋敷へ行くわよっ」

「あたしが満足する出来のチョコレートが出来るまでっ!調理室で二人っきりの缶詰なんだからっ」

耳元で

「いってくれる……わよね?」

「拒否権は、ないけどねっ♪」

離れて

「さっ、いくわよっ!このあたしと共にチョコレートづくりが出来ることを光栄に思いなさいっ」

「未来の旦那様っ♪」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
金持ちなツンデレちゃんは不器用すぎてバレンタインに手作りを諦める
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ
ライター情報
 ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
 細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
 また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
泣きんぎょ の投稿台本(最大10件)