年上の先輩は今日も、自分は大人のお姉さんだ、と主張してくる。
だけど、まったくもってそんなことない。
どこが大人のお姉さんなんだ。教えてくれ。

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おーい、後輩くん！
えへへ、今日もいい天気だね。

え？　呼び方、変えてほしい？
どうして？

あ！　お姉さん分かっちゃったぞ。
大人の振りをしようとしてるんだなぁ？
ふふ、いじらしいぞ、後輩くんよ。

でも、残念。
私の方が圧倒的に大人なのだよ、後輩くん。
年上のお姉さんを敬いたまえ！

え？　頭に葉っぱついてる？
はっ、近道のせいか……！
取ってー。

なに笑ってるの？
子どもっぽい？

そ、そんなことないもん！
私はお姉さんだもん！　

え、クッキーくれるの？
わーい！

はっ、ち、違う。
今のは違うもん。
後輩くんがくれるっていうから、お姉さんとして喜んであげただけだもん。

もう！　そんなに笑わないでよ！

いいもん、いいもん。
私はお姉さんだもーん。

ワサビもからしも食べられるんだよ？
ニンジンも大好きだし、グリンピースだって食べられるんだからね！

パセリ？
パセリはちょっと……。
た、食べるよ！　大人だもん！

え？　今日のお弁当にパセリ入ってる？
そうなんだ……。

残さないよ。

ううん、これは大人だからじゃない。
後輩くんが作ってくれたお弁当を残すなんて、絶対しないよ。
だって、だって、私、後輩くんのこと――。
わー！　何でもないって！

え？　やっぱり呼び方、変えてほしい？
名前で？

そ、それは、その。
名前で呼んだら、恋人みたいになっちゃうよ……？

いや、その、確かに、私と後輩くんは……こ、こ、恋人、だから、問題ないけど……。

じゃあ、後輩くんが先に私の名前、呼んでよ！

大人の威厳を見せてほしい？
いじわるだ……。

そうだよ。私はお姉さんだよ。君より年上で大人なんだから。
で、できるよ。

待ってね。
えっと、うん。
私は、できる。

……。
後輩くん。

やっぱり駄目だぁ！　
恥ずかしいよぉ！

うぅ、こんなんじゃお姉さん失格だよぉ。
よしよししないでよ。
お姉さんとしての貫禄が……。

ない？
そんなきっぱり言わないでよぉ！

うぅ、いつか、かっこいい大人のお姉さんになるんだから！
ちゃんと見ててね。

・台本（ゆるボイ！）
お姉さん風を吹かせてくる先輩は、今日も可愛い。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
シノト