あらすじ

　あなたの彼女は少し変わっていた
　何をいっても怒らない
　何をいっても笑顔を絶やさない
　どんなことをしても、何をしても……
　大抵のことは事前に済ませてしまう
　終わらせてしまう
　どこにそんな超人的なエネルギーがあるのか、あなたはいつも疑問だった
　そして、あなたは今日もいつも通り、笑顔の彼女に起こされるのだった

本編

「おはようございます♡　朝ですよ～？」

「早く行かないとぉ、学校に遅刻してしまいますよぉ？」
　
　囁き甘い声で

「起きてくださ～い♡」

　耳フー

　離れて

「あっ、起きられましたね♪　ごはんは用意してあります♪　身支度が整ったら、すぐにでも食事にしましょうね♪」

「ではでは～♪」

　呼び止められた感じで

「……はい？どうされました？旦那様？」

「ん～？良いではないですか～、私たち、将来的に結ばれることはもう決まっているのですから後でも先でもこれは一緒です♪」

「それとも……ん～、そうですね」

耳元で

「ご主人様♡」

離れて

「と、お呼びした方が良かったですか？」

「最近はそういった方面にハマっていらっしゃるんですよねぇ？」

「愛しの旦那様のことですから♡　私には分かります♪」

「今度、メイド服を着て、見せに来ますので♪」

耳元で

「感想を、くださいね♡」

「クラシックからフレンチなものまで、幅広い種類を鋭意制作中です♪　もう少しだけお時間をくださいね？」

　離れて

「ふふっ♪それにしても……想像をしてみると胸が躍りますね♪」

「旦那様、とお呼びして尽くすのも嫁である私の幸せではありますが……」

「ご主人様、と……忠誠を誓い、傅くのも、とても甘美なものです♡」

「ふふふっ♪旦那様がお読みになってるご本は私も知ってます♪　メイドになった私は……一体どんな目に遭わされてしまうのでしょうね？　怖い怖い♪」

　怖い怖い♪は言葉とは裏腹にとても楽し気に

そして耳元で

「でも……いいですよ♡」

「旦那様なら……私に何をしても♡」

「心の底より愛する、旦那様ですから♡」

「私は、あなたの全てを受け入れ、抱き締めます♪」

「だから……」

　囁き

「そんな、気に病んだ顔をなさらなくても……大丈夫ですよ？」

「私は……分かっていますから♡」

　離れて

「旦那様が、何やら歯切れ悪そうに黙ったままで居るのは……先ほど私が口にしたご本の関係から……あれにより、趣味が合う女性と交流する機会が、あったのですよね？」

「それくらい分かってます、将来の嫁をあまり甘く見ないことですね？」

「大丈夫……私は、そんなことで旦那様の愛を疑ったりなどはしませんよ♪」

「だって……旦那様の居場所はここですから♡」

「私と旦那様……世界の中心は私たち……私の世界の中心は旦那様……旦那様を中心にして、世界が回っているんです」

「そして……旦那様の世界の中心は……この私」

「そうなるように、手を尽くしてきたのですから♡」

「どのようなことがあろうと私が一番であることに変わりはありません♪」

「ふふっ、それは……私だって、乙女ですから♡」

「可愛らしく嫉妬をして、罰を強要したこともあります」

　耳元で

「キ・ス♡」

「あの時みたいに……私以外に目を向けた回数に応じて、好き、と言って頂くのと同時にキスをして頂く……やってみますか？」

「私は……いいですよ♡　だって、ご褒美にしかなりませんから♪」

「旦那様も、そうなのではありませんか？」

囁き

「大好きです♡」

「私が一生を懸けて、支えていきます♪」

「妻として……あなたの傍に寄り添い続けますからね♡」

離れて

「大丈夫です♡　ご心配なさらずとも！　旦那様に罪はありません♪」

「杞憂ですよ？」

「そのようなことを心配なされる前に、あの方とは話をつけてきました♪」

「私が、旦那様の嫁です♪」

耳元で

「嫉妬深くて……旦那様の身に何か起きていないか常に見張ってしまっている不出来な嫁ですが……これからも、お傍に置いてくださいね？」

「大丈夫♡　私に対して、罪となってしまうような事は……私が旦那様にさせませんから♡」

「安心して日々を過ごしてくださいね♪　旦那様♡」

・台本（ゆるボイ！）
あなたを愛しすぎてる嫁（仮）　何でもお見通しなヤンデレ彼女♡
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ