あるバーでお姉さんに相席を求められたあなた。
お酒が進んでいくうちに体調が悪くなり、目が覚めるとお姉さんの家にいました。

(落ち着いたバーにて)

ねぇ、君。ちょっと隣いいかしら。
私の話し相手をしてほしいの。なんだか人恋しくなっちゃって。
もちろん、今日のお代は私がもつわ。
そう、ありがとう。

マスター、私いつもの。それと彼にも同じものを。

それじゃ、乾杯。

どうしたの？顔をしかめて。
もしかして、強いお酒でびっくりしちゃったかしら。

それにしても、君って優しいわよね。
見ず知らずの私がいきなり話しかけてきても嫌な顔一つせずにおしゃべりしてくれるんだもの。

(あなたが綺麗な人だったから)

私が綺麗だからって、お世辞がうまいのね。
それとも、私いま口説かれてるのかしら？

ふふっ、しどろもどろになっちゃってかわいい。

(時間経過)

一緒に飲み始めてだいぶ経つけど大丈夫？顔、真っ赤よ？

(まだ大丈夫です)

まだ大丈夫って、強がっても呂律が回ってないんじゃ説得力ないわよ。

(小声で)
ふふっ、そろそろ頃合いね。
プスッと。

あら？なんだか調子が悪そう。
頭が痛いし吐き気もする？
飲みすぎたのね。
そろそろ行きましょうか。
私が送るわ。


(あるマンションの一室)

起きたのね、おはよう。

(ここは？)

私の家よ。そして、君が寝てるのが私が普段使っているベッド。

慌てて起き上がらなくてもいいわ。もっとも、起き上がれないでしょうけど。

やっぱりね。
あのお薬、アルコールで血行が良くなったこともあってよく効いてるみたい。

訳がわからないって顔してるわね。
これだけ話せば、なんとなく察しがついてもいいと思うんだけど。
仕方ないわよね、頭ふわふわして思考なんてできないでしょ？

私はあのバーで君に注射を打ったの。
睡眠薬とか媚薬とかが混ざったものをね。

気がつかなかったでしょ？
とっても細い針を使ったし、君は酔ってて感覚が鈍っていたから。

(どうしてこんなことを？)

どうしてって、決まってるじゃない。

(耳もとでささやく)
君のことが好きだからよ。

私、実は君とはじめましてじゃないの。
三ヶ月前、駅のホームで書類を落としちゃったときに、君が散らばった書類を拾ってくれた。

君は電車に乗り遅れてしまったけど、謝る私に『気にしないでください』って優しく言ってくれた。

それから電車の中で君を見つけるたびに、あのときのことを思い出してじっとみつめていたの。

そのうち、君のことが頭から離れなくなった。
今どこにいるんだろう？
何してるんだろう？
誰と一緒にいるんだろう？
彼女とかいるのかしら？

そんなことばっかり何度も何度も考えて。
胸が辛くて苦しくてしょうがなくなったときに、ふと思いついたわ。

君を私のものにすればいいんだって。

大丈夫、怖がらないで。
今からすることはとっても気持ちいいことだから。

体が火照ってきたでしょ？
注射したのは遅効性の媚薬だったから、そろそろだと思ったのよね。

それじゃ、私と一つになりましょ？
すべて終わる頃には私なしじゃいられなくしてあげるから。

・台本（ゆるボイ！）
ヤンデレなお姉さんにバーで注射されてお持ち帰りされる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
メロンフランスパン