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バレンタインと幼馴染とクラスメイトと
written by 山葵餅
  • 告白
  • 幼馴染と同級生
  • 二人用
  • 学校/学園
  • バレンタインデー
公開日2022年02月05日 22:00 更新日2022年02月02日 21:43
文字数
3190文字(約 10分38秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
幼馴染 同級生
視聴者役柄
高校生
場所
学校(放課後)
あらすじ
バレンタインデー前日、女子からよくモテる幼馴染から呼び出させることに。その理由は?
そして、バレンタインデー当日には、クラスメイトにも呼び出され・・・

※前作、前々作はこの作品を一人用にアレンジしたものです。
本編
【幼馴染と二人きりパート】
さて、わざわざ君に来てもらったのは君も知っての通り、明日は一年間でボクがもっとも幸福になる日、つまりバレンタインなんだよ。
バレンタインというのは良い物だよね。
女であるこのボクが、学校中のどんな男よりもチョコを多くもらい、優越感に浸れる。
女の子たちの中にはもちろんボクに対する憧れから渡している子もいるかもしれないけど、本気で付き合ってほしいって言ってくれる女の子もいるんだよ。
なんでか分からないけど、ボクにチョコをくれる女の子は皆クラスと名前を書いてくれてるしね。
だから、去年ボクにチョコを渡してくれなかった子が誰なのかも分かるんだよ。
学年の中で一人だけだったけどね。
本当に、モテるっていうのは辛いよね。
ボクに女の子と付き合う趣味はないって言うのに。
まぁ、今日はその前哨戦としてボクから君に義理チョコを渡すことにしたんだ。
ちなみになんだけど、君は去年チョコを何個貰ったのか覚えてるかい?
《視聴者のセリフ》
うん、そうだよね。
去年は結局一つも貰えなかったよね。
まぁ、去年どころか今年まで本命チョコは貰えたためしがないと思うけど。
それなのに女の子からボクに渡してほしいって頼まれたチョコの数は数え切れなかったよね。
しかも学年が上がる毎にその数は増えていくんだから。
さすがに、毎年そんな感じだと君が女の子という存在を信用できなくなりそうだからね。
その前に手くらいは打っておかないといけないだろ?
ほら、ボクも一応女の子だし、ボクからあげたら君が喜ぶかなって思ってさ。
それに幼馴染のよしみっていうのと、毎年荷物運びをさせてしまっていることへのお詫びもね。
さっきも言ったけど、これは本当に義理チョコだから。間違っても、ボクがこのチョコで君への恋愛感情を表してるなんて思わないでね。
それじゃあ、また明日。
今年こそは記憶に残るバレンタインになるといいね。


【クラスメイトと二人きりパート】
あの、わざわざこんなところに呼び出しちゃってごめんね。
私、実はあなたに渡したいものがあって。
《視聴者のセリフ》
うん、そうだよ。チョコなんだけどよく分かったね。
って今日はバレンタインなんだから、当たり前か。
《視聴者のセリフ》
え?何言ってるの?
私はあなたにこのチョコを渡してるんだよ。
あなたの幼馴染さんじゃなくて、あなたに、私の、本命チョコを、渡してるの。
あ、本命チョコだって言っちゃった。
あぁもう言っちゃったものは仕方ないけど、私の思いを知ったのならこれを私の気持ちだと思って受け取ってほしい。
あなたは去年、女の子からたくさんチョコを貰ってるんだと思ってたんだけど、もしかしてあれって全部幼馴染さんに渡すためのものだったりするの?
《視聴者のセリフ》
そうなんだ。
しかもあなたは本命チョコを貰うのが初めてなんだ。
良かった。
あ、あなたからしたら良くないのかもしれないけど、私にとってはすごく良い報せなんだよ。
ずっとあなたを好きなライバルがたくさんいるんだと思ってたから。
それに、実は去年もあなたへのチョコを作ってきたのに、たくさんの女の子たちからあなたがチョコを貰ってるところを見て、渡す勇気が出なかったんだよね。
けどこれなら、あなたのことを好きな人は私だけなんだから、私を選んでくれる可能性はグッと高くなるよね。
もちろん今すぐ私と付き合うかどうかを決めてほしいわけじゃないけど、いつかちゃんと答えがほしい。
いいかな?
《視聴者のセリフ》
うん、それじゃあいい返事を期待してるね。
それじゃあ、バイバイ。
また明日、教室でね。


【幼馴染とクラスメイトがどちらも出てくるパート】
〈※幼馴染『 』、クラスメイト〔 〕〉
『あ、今年も大量だね。まぁ、全部ボクに対してのチョコなのは知ってるけど。
そこでなんだけど、ボクから君に渡したいものがあるんだ、ってあれ?
君の手元にチョコが一つ残ってるよ。
《視聴者のセリフ》
え?それはボク宛のチョコじゃなくて、君への本命チョコなの?
何言ってるんだよ。君その人にはからかわれてるんだよ。
だってよく考えてみなよ。
今まで、君が本命チョコをもらったことはないんだよ。
つまり、君に本命チョコを渡す人なんてこのボク以外にいるわけないんだよ。
だからこれ、ボクから君への本命チョコ。こういうの初めてだから、
ちょっと恥ずかしいけど』

〔私はあなたのことをからかってなんかないです。
私は本当にあなたのことが好きなんです。
ってあの、急に話に割り込んでしまってごめんなさい。
私実は教室に忘れ物をしちゃったんですけど、教室に忘れ物をしてよかったです。
その私があなたに渡したチョコを冗談だとは思われたくないので。
私が彼に初めての本命チョコを渡したんです。
私も本命チョコを渡すのは始めてでしたけど〕

『君は。そうか君がこいつに。
本当にヒドい話だな。
こんなのじゃなくて、ボクにチョコを渡せばよかったのに。
君はボクの、学年全員からチョコを貰うっていう計画を潰したんだから』

〔え?そんな計画を練ってたんですか?
けど、その計画は絶対に成功しませんよ。
私がチョコを渡すのは彼だけですから〕

『そうか、それは残念だな。
けど、一人くらいなら問題にならないと思ってたんだけどな。
こいつはボクへのチョコを毎年頼まれるんだ。
つまり、ボクのチョコを貰う数が増えれば増えるほど、こいつは女の子に期待しなくなるんだよ。
そんなときに、側にいるボクがチョコを渡して、愛を囁くんだ。
そうしたらこいつはボクのことしか見なくなる。
これは何年もかけて練ってきた計画だったんだぞ。
やっと、本命チョコを渡せる日が来たと思って準備してきたっていうのに。
なんでこんなぽっと出のやつに邪魔されないといけないんだよ』

〔私は確かにぽっと出かもしれませんけど、彼のことを好きだって気持ちは絶対に誰にも負けません。
恋愛にいつ好きなったのかは関係ないんですから〕

『そんなことないよ。
ボクは君の知らないこいつのことをたくさん知ってるんだから。
昔は幼馴染としてこいつの側にいて、いつからか片思いをして側にいたんだから』

〔でも、何一つ行動してないじゃないですか。
好きな人には自分を好きになってほしい、側にいてほしいって考えるのが普通ですよね?
誰かに取られる前に自分のものになってほしいって思いますよね?
むしろ、私と違って何年も側にいても何の思いも告げてこなかったのに、それでも本当に彼が好きだって言えるんですか?〕

『言えるよ。
ボクは本当にこいつのことが好きなんだ。
ボクは学年の全員から好きになってほしいわけじゃないよ。
ボクは、君にボクのことを好きになってほしい。誰かのナンバーワンじゃなくて、君のナンバーワンになりたいんだ。
だから、ボクと付き合ってくれないか?』

〔いや、私を選んでよ。
さっきは返事は今度でも良いって言ったけど、ここまで強力なライバルがいるのなら、悠長に待ってるなんて絶対にできないからね。
私は人を好きになるってことがこんなにも苦しくて、楽しくて、心の中で百面相をすることだなんて知らなかったんだ。
だけど、あなたと出会って、あなたを好きになってそのことを知れたの。
だから私を選んで、私にもっと知らないことを教えてほしい。〕

『あのさ、ボクから一つ提案があるんだけど乗らないか?』

〔あ、奇遇ですね。
私も提案があるんです〕
(★は同時に)
★『ホワイトデーの日に答えを聞いてみない?』
★〔ホワイトデーの日に答えを聞いてみませんか?〕

『これは今年のホワイトデーが楽しみになってたね』

〔それじゃあ、ホワイトデーの日までは絶対に、お互い手を出さないこと。
これをルールにしましょう。
手を出すのは禁止ですけど、自分の魅力を伝えるのはルール違反じゃありません。
これで良いですか?〕

『うん、それでいいよ』

★『それじゃあ、今からボクとデートするよ』
★〔それなら、今から私とデートに行こうよ〕
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
バレンタインと幼馴染とクラスメイトと
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
山葵餅
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