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独りぼっち……私がこの人の特 別 な ん だ か ら
written by 泣きんぎょ
  • 純愛
  • 切ない
  • ヤンデレ
  • ファンタジー
  • SF
  • シリーズもの
  • 孤独の宇宙で
公開日2022年02月11日 22:30 更新日2022年02月11日 22:30
文字数
2582文字(約 8分37秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
独りぼっちの女の子
視聴者役柄
漂流者
場所
宇宙→家
あらすじ
あらすじ

 あなたと彼女は共に過ごす。
 しかし、別れの時は突然やってくる。
 帰れるワームホールが出現する。
 しかし、愛を知ってしまった彼女は引き留める。
 だが、たんぽぽの花言葉をもう一つしっていたあなたは行ってしまう

花言葉、別離

 彼女がなき縋るのを無視してあなたは帰ってしまう。
 だが、彼女は諦めなかった
本編
本編

「ふふ、よかったぁ……あなたが居て」

「毎日、楽しいね?」

「これからもず~っと、一緒に居ようね?」

「ずっと、ず~~~っと……」

「……ふふ、今日は、なにしよっか?」

「あの、丘の向こうまで行ってみる?」

「それとも、お家でのんびり?」

「私は……うん、どっちでも、いいかな?」

「あなたが居るなら」

「だって……あなたが居るなら、どっちでも幸せだから」

耳元で

「どっちでもいいよ?」

「どっちにする?」

離れて

「……ん、そっか。じゃあ、そっちにしよ」

「丘の向こうまで、だね?」

「あっちは、私も初めてなんだ。冒険、だね?」

「ふふ、何かどきどきしてきちゃった……よろしくね?」

 間を空けて

「……ふぅ、ふぅ……高~い……ここ、こんなに大きな丘だったんだぁ……もう、私、疲れちゃった……」

「……ねぇ?ちょっと、休憩しない?お弁当、持ってきたから」

「一緒に食べよ?」

「…………ん?どう、したの?食べないの?」

「……あっちに、何かあるの?」

「あ、待ってよぉ!私も行くっ!」

足音

「……ぇ?これ、何?」

「何か……妙な、光が……ひゃっ!」

「……こ、これって?み、見覚えある……覚えてる……これって……これっ、て!あなたが来たときと、まったく同じ……」

「……やだ……やだやだやだやだやだやだやだ!」

「帰らないよね?」

「傍に居てくれるって、約束したもんね?」

「一緒に、居てくれるって……」

「や、だ……やだよぅ……また、独りぼっちに、なるのは……」

「……ねぇ?」

「いか、ないよね?」

「……うぅ、薄情、者……」

「ずっと、ずっと、一緒だって、信じてたのに……一緒に、居てくれるって、思ってたのに……うぅぅ」

「本当に、行かない、よね?」

「花も、あげたもん……これが、幸せだって、愛の信託だって……そう言ったよ?」

「ずっとずっと、傍に居たいって……誠実って言葉も、あるって、なの、に……」

「……うん、うん、そっか……私は、一人だけど、あなたは一人じゃなかったんだ」

「向こうに、いっぱい、いっぱい、人が、居るんだね?」

「大切で、大好きな人が……特別な、人が……」

「嫌だよ……酷いよ……私にとっての特別は、あなただけなのに……」

「あなたにとっての私は……沢山いるなかの一人、だなんて……う、うぅぅぅ」

「そうやって……私を置いて、私のいないところで、楽しくやるんだ?」

「幸せに、やるんだ?」

「私なんて、所詮、大勢いる中の一人に過ぎないんだ……」

「うぅ、うぅぅ……許せない、許せない……ゆる、せない……うぅ」

「でも……やだ、やだよぅ……嫌いになれない、好きのままでいたい……大好き……あなただけの特別に、なりたい……」

「……ねぇ?私と、その人たちと、どっちが大事なの?」

「私じゃ……私だけじゃ、駄目なの?」

「私だけで、いいって……言ってよぅ……私の傍に居るって、言ってよぅ……」

「……うぅ、うぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ」

「……はぁ……つらい……どうして、どうして、私にはあなたしか居ないのに、あなたには他にも沢山居るの?」

「そんなの……そんなのって、おかしいよ……嫌だよ」

「私……私っ!」

「あなたが他のところで楽しくやってるのを見て楽しい気分になれない!」

「他のところで幸せになってるところを見て幸せな気分になれないっ!」

「私と……私と!楽しく過ごしてよっ!」

「私と、幸せになってよっ!」

「一人にしないでよっ!」

「嘘つきっ……嘘つきぃっ!!」

「……ごめん、嘘……本当は大好き……だから」

少し間を空けてキョトンと

「……ん、え?この、花……私があなたにあげたのと同じ……何で?」

「……え……たんぽぽの、花言葉?」

「これ、たんぽぽ、っていうの? う、うん……で、でもっ!」

「それなら私知ってる!」

「愛の信託、誠実、幸せっ!」

「それとこれと、どこに関係が!?」

「……ぇ?タンポポの花言葉はもう一つ、ある?」

「……え?」

「別離……?」

「……な、に?どういうこと?」

「じゃあ、あなたは……私が傍に居て欲しいと言って渡したその花を……私と分かれるために今度は私に渡すって、言うの?」

「そんな……そんな、酷いことを?」

「っ、うるさいうるさいっ!そんな言葉信じられないっ!」

「好きなら傍に居てっ!」

「大切なら私を抱き締めてっ!」

「私を……幸せに、してよぅ……うぅぅぅぅ」

「ばか……もう、どこにでも、いっちゃえばいいんだ……あなたなんか……あなたなんか、もう……」

躊躇うようにしてから

「知らない……」

少し間を空けて

「っ!あっ、いやっ!待ってっ!駄目ッ!行かないでっ!」

「私はっ!……私はぁっ!」

「いやああああああああっ!一人にしないで~~~~~~!」

場面転換
間を空けて

「……いっちゃ、った……これでまた、独りぼっち」

「……独り、ぼっち……う、うぅぅ」

「何で?」

「どう、して?」

「最初に、戻った、だけ……最初に、戻った、だけなのに……」

「う、うぅぅぅぅ」

「やだよ……駄目だよ……もう、知っちゃったから……あなたが居る温もりを知っちゃったから、もう、耐えきれない、よぅ」

「うぅ、うぅぅぅぅぅぅぅっ」

「……あの人が、消えていった、光……まだ、ある」

「行けば、私、も……」

痛がるように

「っ!」

「わ、私は、駄目だって言うの?」

「行っちゃいけないって、言うの?」

「うぅ、うぅぅぅぅぅっ」

「一人……かぁ……」

「寒いよ……」

「つらい、よぅ……」

「もう、もうあなたが居ないと、私は……」

意を決したように

「……う、ぐぅぅぅぅっ! い、痛い……けど……けどっ!あの向こうに、あの人、がっ!」

朗読

 光の渦が私の手を阻む
 光の粒に触れるたびに指がずたずたになっていった。
 肉が裂け、血が噴き出していった……
 痛い……
 けど……諦めたくなかった。
 諦められなかった。
 例え、この光が私を拒むのだとしても……私は、あの人に、会いたいから
 一緒に居たいから……

 朗読終了

「ぐぅ、ああああああああっ!」

朗読

 踏み込んでいく。
 痛みを耐え、歯を食いしばり……身体全てがずたずたに切り裂かれていくのにも構わず……

 あの人に……会うんだっ!

 私も……あの人のところに、いくんだっ!

 諦められるわけがなかった。
 花言葉が別れ……それで終わりだなんて認められるわけがなかった。
 だって、大好きだから……ずっと一緒に居たいから……
 私は特別になりたいから……
 だから……

朗読終了

「ぅ、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 朗読

 私は、痛みの中でも挫けなかった。

 朗読終了

 少し間を空けて

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 朗読

 全身から滴る血が、ベッドで眠りにつく彼の身体に降り注ぐ。
 安心しきった顔……それを見てると妬ましいようでいて……同時に愛おしくもある

「ねぇ?」

 朗読

 ズタボロの身体を押して、彼の隣に横たわる。
 私の血が……彼を、ベッドを汚すけれど……そんなものは気にならなかった

朗読終了

「きちゃった♡」

 朗読
 
 私は、決して彼から離れない。
 花言葉……別離
 そんなものは、私には関係なかった。
 私が……私が、この人の特 別 な ん だ か ら
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
独りぼっち……私がこの人の特 別 な ん だ か ら
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ
ライター情報
 ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
 細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
 また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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