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卒業式(先輩)
written by 山葵餅
  • 学校/学園
  • 先輩
  • 卒業式
  • 約束
公開日2022年02月15日 22:00 更新日2022年02月12日 20:21
文字数
1548文字(約 5分10秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
卒業する先輩
視聴者役柄
見送る後輩
場所
学校
あらすじ
今日で先輩が卒業してしまう。見送るときに、涙を流してしまう視聴者。
かつての告白と、約束の話が語られる。
本編
ねぇ、どうして君が泣いてるの。
今日は卒業式、私の門出の日なんだよ。
ここを巣立つっていう、とても喜ばしい日なのに、君が泣いてたら私は困っちゃうよ。
私は君からのこういう言葉を期待しているんだよ。
《視聴者のセリフ》
なんだ、ちゃんと分かってるんだね。
できればさっきのセリフは泣きながらじゃなくて、笑顔で言ってほしかったけどね。
《視聴者の行動》
なんで今更そんなにぎごちない笑顔をしてるのかな。
全然笑えてないよ。
それで、さっきの話だけど、私は君に同じ大学に来てほしい。
私は君とのキャンパスライフを送りたい。
君のことを待ってるから。ずっと、ずっと。
そういえば、君に告白されたときのこと、今でもよく夢に見るよ。
生徒会長を引退して、世代交代も終わって、受験がもうすぐだっていうときに、君から告白されたんだよね。
同じ生徒会役員として君と一緒に過ごして、私はいつの間にか君のことを好きになっていたんだ。
それに気づいたときには、君に告白をするだけの時間の余裕はなかったけどね。
私は受験勉強が本格的になって、君も生徒会としての活動、それに部活動でも忙しくなっていくし。
だからこの思いは胸に秘めておこうと思ったのに。
《視聴者の表情が変わる》
あれ?なんで君は驚いた顔をしてるの?
《視聴者のセリフ》
初めて聞いた、ってそういえばこの話は初めてするような気もするね。
まぁ、今日が卒業式だってことで、口が軽くなってたのかもね。
それにしても、私がそんなふうに思ってたのに君から告白してくるなんて、本当にずるいよね。
しかも、私と同じ大学に行けたら付き合ってください、なんて言うんだよ。
この子は急になんてことを言い出すんだろ、って思ったんだからね。
それに普通に告白してくれたら、すぐにでも彼氏彼女になれるのにって思ったし。
《視聴者の言動》
知ってるよ、君なりの覚悟だったんでしょ。
私はその時まだ大学なんて決まってなかったし、君は私の志望校を知らなかっただろうしさ。
けど、すごく嬉しかったよ。
私の片思いじゃなかったんだって知れたから。
それに、私の志望校を聞いたときの君の顔は一生忘れないと思うしね。
《視聴者の表情が変わる》
なんだか、顔が赤くなっているね。
涙を流したり、笑顔を作ってみたり、赤面したり、君は本当に忙しいやつだな。
仕方ない、目を瞑ってみて。
ほら、いいから早く。
〘ハグをする〙
ギュー。そんな顔、私以外の誰かに見られたくはないでしょ。
だから泣きたいだけ私の胸で泣けばいいよ。
今日でこの制服を着るのも最後なんだし、どれだけ汚しても構わないから。

さて、泣き止んだみたいだね。
《視聴者のセリフ》
キスされるのかと思った、って何を言ってるの。
そういうことはちゃんと私たちが付き合ってからだよ。
だからそれまでは今のハグで我慢しておいてね。
私に告白してから成績が順調に伸びているみたいだから心配ないかもしれないけど、もし勉強のことでは何かあったら私に相談するんだよ。
私は大学生になったんだし、君の勉強を見るくらいどうってことはないから。
それに、君が私のことを忘れて他の女に目移りしてないかも確認しないといけないしね。
《視聴者のセリフ》
そんなに否定なんてしなくていいよ。
君がそういうことをしないことくらい、ちゃんと分かってるから。
けどね、私は何か正当な理由がないと、君に会うことができないんだよ。
私は、今はまだ君の彼女ではないから。
本音を言うと、今すぐにでも君と付き合いたんだよ。
けど、そんなことをすると、私は君に彼女として、特別な存在として扱ってほしいと思って、君の高校生活の邪魔になってしまうと思うから。
それに何より、もしそんなことをすると、君との大切な約束を果たせなくなるし、君の覚悟を踏みにじることになっちゃうからね。
まぁ一年なんて一瞬だから。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
卒業式(先輩)
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
山葵餅
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