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卒業式(後輩)
written by 山葵餅
  • 学校/学園
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  • 約束
公開日2022年02月17日 22:00 更新日2022年02月16日 20:29
文字数
1236文字(約 4分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
卒業を見送る後輩
視聴者役柄
卒業する先輩
場所
学校
あらすじ
今日は先輩(視聴者)の卒業の日。
意を決して告白することを決めるが、その結末は。
本編
今日で先輩も卒業ですね。寂しくなります。
それで、先輩は泣かないんですか?
「何で」って、さっき見たときに他の先輩たちは泣いてたんです。
この三年間のことを思い出したりして。
それなのにどうして先輩は泣かないのかなって、思うのも当然じゃないですか。
私が先輩と一緒にいたのはニ年間しかありませんけど、色んな思い出があるんですよ。
先輩じゃなくて私が泣いちゃいそうなくらいです。
「去年たくさん泣いたから」って、なんですか、それ?
でも、先輩が泣くところってあんまり想像できないんですよ。
部活の大会でも、結局みんなの前では泣きませんでしたもんね。
先輩の側にいる人間としては、冷静にみんなを慰めるんじゃなくて、先輩にも泣いてほしかったですけどね。
なんと言うか先輩って抱え込みすぎていつか壊れちゃいそうな感じがするんですよね。
部活ではマネージャーとして先輩のことを見てきて、生徒会では自称先輩の右腕である私が言うんですから、間違いありません。
だから先輩にもたまには、荷物を下ろして歩いてほしいものです。
叶うのなら、先輩のことが好きなので、私が隣を歩いて行きたいです。
《視聴者の表情が変わる》
凄く驚いた顔をしてますね。
先輩のそんな顔を見ることができるなんて思ってませんでしたよ。
もちろん、先輩があの人のことを好きなのは知ってます。
けど、今日で先輩とは簡単に会うことができなくなるんですよ。
しかも先輩はあの約束を叶えたんですから。
でも、だからこそ、私はこの気持ちを先輩に伝えたんです。
私も先輩のことを追いかけます。
追いかけて、追いついて、私に隣を歩いてほしいって思ってもらえるようにします。
一年、たった一年だけ先輩よりも産まれるのが遅かっただけなんです。
それだけで、この気持ちを諦めるなんてことはしません。
私は先輩のことが好きで、先輩の彼女になりたいんですから。
《視聴者のセリフ》
ごめん、ってそんなこと言わなくても良いですよ。
先輩が今は私以外の人を見てるってことを知っても、私は先輩のことが好きなままだったんです。
どれだけ絶望的な状況なのかを知っても諦めたりしなかったんです。
だからこれは私の正直な気持ちで大切にしたいものなんです。
これから先、もし私のことを選ばなくても、謝るのは絶対に禁止です。
もしこのまま、先輩があの人のこと好きなままでいたとしたら、そのとき私は先輩達におめでとうって言うんです。
そう言って心からの祝福をして、この気持ちにサヨナラを言うんです。
って、ちょっとカッコつけすぎてましたよね。
でも、私は本気です。絶対に先輩の隣を歩けようにします。
《視聴者のセリフ》
って、そう言えばクラスで集まるんでしたっけ?
それじゃあ私は行きますね、先輩。
ご卒業おめでとうございます。

〔少し遠くから、声を張っているように〕
あ、忘れてた。
春休みに先輩に会いたくなって、先輩のこと呼ぶかもしれません。
それから、家庭教師を頼むかもしれないので、遊んでばっかりいないでくださいね。
それじゃあ、また連絡します。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
卒業式(後輩)
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
山葵餅
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