大学の入学式、新たな出会いを楽しみにしている視聴者はある女子生徒（演者）に声をかけられる。
実はその生徒は・・・

あの、久しぶり。
私のこと、覚えてるかな？
《視聴者のセリフ》
うん、そうだよ。
良かった、覚えていてくれて。
同じ中学校でクラスメイトだったんだよ。
私たち、同じ大学を受験して、しかも二人とも受かるってすごいことだと思わない？
《視聴者のセリフ》
そうだよね。運命みたい、だよね。
実は私、受験のときに気づいたんだけど、人違いかもしれないし、本人だったとしても受験中でピリピリしてるかもなって思って声かけられなかったんだよね。
その後、何回か学校に来たけど見つけられなかったし。
だから今日、君のことを見つけられてすごく嬉しい。
受験した学部も一緒だしね。
やっぱり、知ってる人がいるっていうのは嬉しいよね、安心するし。
それで、その、私と連絡先の交換しない？
中学生のときは交換できなかったしさ。
《連絡先の交換をする》
あ、ありがとう。
大学に入学して初めて手に入れる連絡先が中学校時代のクラスメイトって変な感じだよね。
あ、何か送っておくね。
えっと、『これからよろしくね』こんな感じでいいかな？
あ、そろそろ入学式が始まる頃だね。
それじゃあまた後でね。


『あなたと同じ学校に行った友達からあなたの志望校を聞いて、ここを目指したんだよ。勉強、いっぱい頑張ったよ』って言えたら楽なんだろうな。
それに、頑張ったねって言ってくれると嬉しいし。
多分、こんなことを言われたら引かれちゃうだろうから言えないけど。
《視聴者を見つける》
って、どうしてここに？
そ、それよりも今の私の話、聞いてた？
《視聴者のセリフ》
そっか、私の志望理由は聞いてなかったんだね。
良かった。
って、全部聞いてるじゃん。
あのさ、私がこの学校に決めた理由がこんな理由でも、私のことを嫌ったりしない？
私はただ、あなたの友達として側にいられたらそれでいいから。
中学生のときには、君のことが好きだったんだと思う。
高校生になっても、君のことは忘れられなかったよ。
だから、少しでも君の近くにいられるように同じ大学を目指したんだし。
けど、この気持ちが報われることは、この恋が実ることはないって知ってるから。
あんなことを言っていた人を好きになるなんて、絶対にありえないだろうし。
だからこれから、普通の友達としてずっと側にいさせてほしい。
よろしくお願いします。

・台本（ゆるボイ！）
入学式
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・台本制作者
山葵餅