ある日、とある手紙で視聴者の家に呼ばれた演者。そこでの話とは？

どうしたの、急にあなたの家に呼び出すなんて。
《視聴者のセリフ》
うん、ちゃんと読んだよ。
どうしても相談したいことがあるから来てくれ、って書かれてたね。
しかもあなたの家の住所まで書かれたし。
っていうかそもそも、私はあなたの家に来ること自体、今日が初めてなんだから、あれを読んでないと来れるわけないでしょ。
それで、早速で悪いんだけど、今日私を呼び出した理由を聞いてもいい？
《視聴者のセリフ》　
好きな人がいるんだ？そっか、それじゃあ私にあなたの恋路を手伝えってこと？
言いたいことは分かったけど、私があなたにそんなことを頼まれる理由が分からないな。
私とあなたは同じクラスで、同じ委員会をしている、けどそれだけでしょ？
もちろん、世間話程度なら話したりすることはあったけど、頻繁じゃなかったし。
それに自慢じゃないけれど、私は学校で友達と呼べるほどの間柄の人は片手で数えられるくらいしかいないんだよ。
だからやっぱりあなたが私にそんなことを頼む理由が分からないんだよね。
だから、あなたが私にそんなことを頼んだ理由を聞いてもいいかな？
《視聴者の態度》
そっか、何も言ってくれないんだね。
それじゃあ、私は帰るよ。
《視聴者のセリフ》
え？私のことが好きだって、急に何言ってるの？
最後の最後でもっと変なこと言い出さないでよ。
家の住所とか書いてあったから、本当に大切な相談でもするのかと思ってたけど、あなたがそこまで変なことを言い出すなんて。
これはどうせ罰ゲームとかの類なんだろうけど、あなたがこんなことをするなんて思ってなかったよ。
それじゃあ、私は本当に帰るから。
《視聴者のセリフ》
罰ゲームじゃないって、それならクラスであんまり友達のいない私なら、好きだって言われて喜ぶのを見て、その後で嘘でした、とか言って楽しめるとでも思ってたってことなんだ。
あなたみたいにカッコいい人ならそういうお遊びもできるもんね。
けど、された方の気持ちも考えてみなよ。
この最低野郎が。
じゃあ私、本当に帰るから。


今日のあれ、本気だったのかな。
って、そんなことあるわけないよね。
実際、あの人が私のことを好きになる理由なんてないんだし。
そもそも、この気持ちは私の一方的な片思いなんだよ。
けど、あっちの言い分もちゃんと聞かずに出てきちゃっし。
って、言っても今更聞くことなんてできないよね。
なんで寝る前にこんなこと考えちゃったんだろ、これじゃあ寝られないよ。


今度はなんの用なの？
昼休みに屋上に呼び出すなんて。
もしかして、昨日の話の続き？
《視聴者のセリフ》
そっか、そのつもりなんだ。
それなら早速だけど、昨日、あなたが私のことを好きだって言ってくれたよね。
それが本当なら私のどの辺りが好きなの？
《視聴者のセリフ》
うん、うん、って、ちょっと待って、一旦言うのを止めて。
どうしてあなたが、朝学校に来て私のしていることを知ってるの？
誰よりも早くに来て教室の掃除とかしているのを、誰かに知られたことなんて今まで一度もなかったんだけど。
《視聴者のセリフ》
え、たまたま早く来たときに見たんだ。
けど、それだけで私のことを好きになったりはしないでしょ？
私を好きなる理由として十分だとは思えないんだよね。
《視聴者のセリフ》
理由は他にもあるぞって、あなたは私の何を知ってるの？
あー、聞きたいけど、聞きたくないような。
よし、もう分かったよ。
あなたが私のことを好きだと思ってくれてるのは認めるよ。
その、信じてくれないかもしれないけど、私もあなたのことが好きなんだ。
理由は、簡単に言い切れないくらいのことがあったからなんだよね。
あなたは覚えてないかもしれないけど。
《視聴者のセリフ》
じゃあ昨日はどうして？って、そんなの私の片思いだと思ってたし、あなたが私のことを好きだなんて信じられなかったし。
それに、急に言われちゃったから驚いて、気が動転してたというか。
その、だからごめん。
昨日、私があんなこと言っちゃったけど、それでもあなたが私のことを好きでいてくれるなら、私と付き合ってくれる？

・台本（ゆるボイ！）
急な告白
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・台本制作者
山葵餅