隣に住んでいる天真爛漫な姉としっかり者の妹の姉妹。幼馴染であるあなたは、彼女らの勉強をみてあげることになります。そして姉の方のある行動から、ふたりと甘い時間を過ごすことに。

【姉】元気いっぱいの中学生。勉強は全然できない。妹をからかうのが好き。
【妹】しっかり者の小学生。お兄さん(聞き手)に対してデレデレ。姉にちょっと厳しい。

※一人二役用でもコラボ用でもどちらでもどうぞ

(インターホンの音、玄関が開く)

【姉】
あっ、おにーちゃん！入って入って！

【妹】　
お兄さん、今日はよろしくお願いします。

(姉妹の部屋へ)

【姉】
えーっ！古文やんの！？それ、ちょー苦手なんだけど！

お前が苦手なの古文だけじゃないだろって？
うん！あと、数学も理科も社会も英語も、ぜーんぶ無理！

(お兄さん　ため息)

むー、ため息つかないでよ～。
古文の問題？よーし、どんと来い！

『いとをかし』の意味？
えーと、糸っぽいお菓子……？
あっ、わたあめ！

違うの？正解は『とても趣がある』？どゆこと？

(お兄さん　説明）(姉　相づちを打つ)

よくわかんないけど『エモい』みたいな？
だいたい合ってる？やったー。

(お兄さん　テストでそのまま書くなよ？)

大丈夫だって、テストでそんな書きかたしないよ～。たぶん。

【妹】　
お兄さん、算数のプリントできました。丸つけお願いします。

(ペンの音)

どうですか？
全部あってましたか。やった。
ん、ほめてくれるんですか？

(お兄さん　頭をなでる)

お兄さんのなでなで、好きです。

全体的に成績がいいって聞いてるし、俺に教えることはない？
いいえ、わたしはお兄さんに勉強をみてもらいたいんです。
そして、いっぱいなでなでしてほしいです。

【姉】　
あっ！妹ちゃんだけズルい！わたしもなでて？おにーちゃん。
お前はおあずけって、ヒイキだ！サベツだ！ソンタクだ！姉妹平等なでなで条約をてーあんしますっ！

【妹】　
おねえちゃんがまた変なこと言い出した……
お兄さん、わかってるとは思いますけど、まともにあいてしなくていいですからね。
おねえちゃん、さっさと勉強にもどるよ。


(時間経過)


【姉】
ふぁあ、疲れたー。頭パンクするー。

【妹】　
わたしもさすがに疲れました。休憩したいです。

(お兄さん　そうだね、休憩にしよう)
　
わたし、冷蔵庫のお茶取ってきますね。

(妹部屋を出る　足音遠ざかる)

【姉】　
ちょっとごろごろしよーっと。おにーちゃんもいっしょに、ね？

(姉に腕を引っ張られ、ベッドに寝転ぶ)

腕に抱きついちゃえ！ぎゅー。

(間があって)
(急にいじらしく)

ねえ、おにーちゃん。
わたしね、一つだけ得意な教科があるんだ。

何だと思う？

わからない？

それはね、家庭科。
なんでって、わたし、おにーちゃんのお嫁さんになりたいもん。
料理とか裁縫とかがちゃんとできるすてきなお嫁さんに。

ねえ、おにーちゃん。わたしのこと、あなたのお嫁さんにして？

(急に恥ずかしくなって)

あーっ！今のナシ！今のナシだから！忘れて！

(妹　部屋に入ってくる)

【妹】　
おねえちゃん、なにやってるの……？

(テーブルに盆を置く)

【姉】　(いたずらっぽく)
何って、おにーちゃんの腕に抱きついてるだけだけど？
うらやましいなら、妹ちゃんもやれば？わたしの反対側、空いてますよ？

【妹】
うう……し、しつれいします。

【姉】　
おっ、妹ちゃん大胆だね～。
腕の内側に入って、体に直接くっつくなんて。

【妹】　(恥ずかしそうに)
おねえちゃんは黙ってて。
その、ごめんなさいお兄さん。
姉妹そろってこんな……

別にいい？じゃあ、おことばに甘えて、ぎゅー。
ふう、お兄さんのにおい、安心します。

(時間経過)

【妹】　
そろそろ勉強を再開しないと。あれ？おねえちゃん寝てる？
起こすのも悪いからこのままでいい、ですか。すみません、うちの姉が。

あの、お兄さん。たぶん、おねえちゃんから『お嫁にしてほしい』とか言われたと思います。
よくわかったねって、普段から一緒にいるんですからそれくらいわかります。
わたしも同じ気持ちです。
今はちっちゃくて、幼くて、お兄さんのとなりに並ぶには足りないものばかりかもしれませんが、いずれ振り向かせてみせます。

だから、かくごしていてください、ね？

・台本（ゆるボイ！）
幼馴染の姉妹の勉強をみることになりました。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
メロンフランスパン