予報になかった雨に降られたあなたは、軒先を借りることにします。するとそこに他の学校の制服を着た女の子が走りこんで来ました。しかも彼女はグイグイ来る性格で？

(激しい夕立の音)
(雨の中走って近づいてくる足音)

今日、こんな雨降るとか聞いてないし。マジ朝のお天気お兄さん恨むわ～。
ヤバっ、ウチびちょびちょすぎ。チョーウケる。髪からしずく滴ってるし。

(みかねてタオルを差し出す)

おっ、タオル貸してくれんの？あんがとね～。

(拭く音)

いや～助かったわ～。
ん？キミよくみたら隣の学校の制服じゃん。この辺じゃ珍しいね。
家がこっちの方なの？へぇ～。
じゃあ案外ウチ、キミのことみたことあるのかも？

どしたの？ウチのこと横目でチラチラ見て。
制服が透けてる？あ～……

(耳元でささやく)
えっち。

(からかうように)
ふふっ、顔赤くして照れてる、かわい～。

(雨と遠雷の音)

雨、まだ止まないし。
ねえ、せっかくだしなんか話そ？
お互いの学校のこととか。
キミの学校どんなとこ？

フツーって、それじゃわかんないよ。

キミの学校、急な坂の上にあるんだ？
じゃあ、毎日そこ登ったり下りたりしてんの？スゴっ、ウチには無理だわ。

ウチの学校？楽しーよ。
数年前にできたばっかりだから、校舎とかきれいかな。
それに校則もユルめだから、ウチみたいに髪染めてピアスして、制服着崩しても怒られないし。

え？ウチみたいなのがいっぱいいるのかって？
うん、まあ他の学校よりは多いんじゃない？
あとはV系の子とかもいるし。
けっこうみんな個性出してるってカンジ？

てか、さっきからキミ堅くない？キンチョーしてんの？

普段ウチみたいなのが周りにいないから？ふーん。

考えてみれば、ウチの周りにもキミみたいな子いないかも。
じゃあ今、学校も属性も違うものどうしが喋ってるってこと？

チョー奇跡的じゃん、マジヤバくね？

そう思ったら、キミのこともっと知りたくなったかも。

ねえ、彼女とかいるの？

(男の子の驚いた様子を見て)
あっ、ごめん。ウチ、テレパシーがないってよく言われるんだよね。
それを言うならデリカシー？
そうそう！それ！ナイスツッコミ！
で、どうなの？
いない？
俺みたいな地味なヤツに彼女なんてできっこないって？

そんなことないっしょ。少なくともウチ、キミのことタイプだし。
うん、ジミメンいいなって思うし、ガタイいいくせにかわいいとこあるし、けっこうウチの中ではアリだよ。

(雷が近くに落ちる)

ひゃっ！

(男の子にしがみつく)

ごめん！いきなりくっついたりして。
ウチ、雷ニガテで。今まで喋って気を紛らわせてたんだけどね。
え？雷が落ち着くまで一緒に居てくれるの？
あ、ありがと……

(雨止む)

あ……雨止んだ。

(立ち去ろうとする男の子)

じゃあねって、ちょっと待って！
これ、ウチの連絡先。絶対あとでメッセちょうだい。

(いたずらっぽく)
じゃないとキミの学校の前で、キミがウチの透けブラ見たって言いふらしちゃうよ？

じゃ、またね～！

・台本（ゆるボイ！）
夕立に他校のギャルと出会う
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・台本制作者
メロンフランスパン