同級生の吸血鬼によく血を吸われているあなたはある日、彼女の目の前で倒れてしまいます。保健室で目覚めたあなたは彼女の意外な一面を知ることになります。

ねぇアンタ、授業も終わったし血吸わせなさいよ。

(男　首筋を差し出す)

自ら首筋を出すなんて、フフッ、やっとアタシの食料としての自覚が出てきたようね。

(噛みつき吸血)

(違和感に気づき吸血をやめる)
ん？なんだか今日は味が悪いわね。
怪我でもした？それとも調子悪いとか？
健康管理は食料であるアンタの義務なんだから、ちゃんとやってよね。

(男倒れる)
ねぇちょっと！急に倒れるなんてどうしたのよ！？

(眼を覚ます男)
(隣で寝息をたてる吸血鬼)

(寝ぼけて)
ん？起きたの？よかったぁ。

ち、違うの！
別にアタシが血を吸いすぎたせいで倒れたんじゃないかって不安になったとか、そういうんじゃないから！

(男　ここは？)

ここは保健室よ。アタシが運んであげたんだから感謝しなさいよ。

それより大丈夫なの？
えっ、朝から調子が悪かった？
なんでもっと早くいわないのよ。
知ってたら血吸わなかったのに。

(男　夢中で吸ってる顔が可愛いから見たくて)

なっ、吸ってる顔が可愛いから見たくてって……
(照れながら)
それで倒れるなんてバカじゃないの？
そんなことより自分の体を大事にしなさいよ。

(男　なんで隣で寝てるの？)

なんで隣で寝てるのって？

それは……あれよ、そう！調子が悪い人の隣に元気なやつが寝ると、力が伝わって早くよくなるっていう吸血鬼のおまじないがあるのよ。

早くアンタがよくなんないと、アタシがおいしい血吸えないじゃない。

本当にそれだけだから、アンタのこと心配してとか、そういうのが全くない、わけじゃないけど……
ちょっとだから！
本当にちょっと気にかけてやるか位のものなんだからね。

(チャイムが鳴る)

そろそろ下校時刻ね。
歩いて帰れそう？
そう、それならいいわ。

(男　君の元気貰ったからかな)

アタシの元気を貰ったから？
そ、そうよ、吸血鬼のおまじないはよく効くんだから。

帰りアタシが付いてなくて大丈夫？
一人で帰れる？わかったわ。

じゃあアタシは先帰るけど、帰る途中なにかあったら連絡しなさいよ。
なにもなくても家に着いたら連絡すること。いい？

それと、ちゃんと治してから学校に来なさい。
アンタの血を飲めば、治ったかどうかくらい味ですぐわかるんだからね。
誤魔化せるなんて思わないでよ。

(少し心配そうに)
それじゃ、またね。

・台本（ゆるボイ！）
同級生のツンデレ吸血鬼はあなたが心配
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
メロンフランスパン