ある日、風邪をこじらせて学校を休んだ演者。
そこに幼馴染である視聴者がプリントを届けがてら、お見舞いにやってきた。

《インターフォンの音》
はーい、どちら様ですか？
って君か。今開けるからちょっと待ってて。
《扉を開く音》
どうしたの？
《視聴者のセリフ》
って、プリント持ってきてくれたんだ、ありがとう。
それじゃあ、バイバイ。
《視聴者のセリフ》
何で？って、君はプリントを持ってきただけでしょ？
それなら私はもう受け取ったんだし、君はもう帰ったら？
《視聴者の行動》
って、何で強引に入ってきてるの？
確かに君と私は幼馴染だし、君は何回も私の家に入ってるから、今更無理に追い返すつもりもないけどさ。
私は今日、風邪で学校を休んだんだよ？
だから部屋に籠もってるし、君と遊ぶとかできないからね。
それでもいいなら、家にいてもいいけど。
《視聴者のセリフ》
え、私の部屋に来るの？
まぁ、いいよ。私は寝てるけど。

あのさ、私は寝るって言ったのに、どうして話しかけてくるの？
君に話しかけられるせいで寝られないんだけど。
《視聴者のセリフ》
暇だからって、それなら帰りなよ。
《視聴者のセリフ》
え、お父さんはいつもみたいに旅行に行ってるし、お母さんは今日も帰りは遅いと思うけど。
ってそうじゃなくて、早く帰りなよ。
暇なんでしょ。
そっちの方が私と一緒にいるよりは暇じゃないと思うけど？
《視聴者のセリフ》
って全然私の話聞いてないし。
そんなに暇なんだったらお粥でも作ってきてよ。
私、今日は何も食べられてないから、ちょっとお腹空いてるの。
《視聴者のセリフ》
うん、それじゃあよろしく。中身はお任せで。

う、うー。
あ、何で君がいるの？
あ、そうだ、今日のプリントを持ってきて、そのまま私の部屋にいたんだっけ？
それで、そうだ、お粥を作ってもらってたんだよね。
《視聴者のセリフ》
うん、食べられそうだよ。
けど、君に食べさせてほしいな。
あーん、ほら、あーん。
うん、美味しいよ。
もっと食べさせて、あーん。
昔は風邪を引いた君に私がこうやってお粥を食べさせてあげてたのにね。
今じゃ立場が逆転しちゃったね。

ごちそうさまでした。
なんか、身体熱くなってきちゃった。
汗もいっぱいかいちゃったかな。
《視聴者のセリフ》
うん？
何してるの、って服脱ごうとしてるんだよ。
《視聴者のセリフ》
あれ、君、なんか焦ってる？
あ、そうだよね。
タオルないと汗拭けないよね。
そうだ、君がいるんだったら君に汗を拭いてもらおうかな。
タオルはいつものところにあるし、取ってきてもらっていい？
その間に私は服、脱いでおくから。

タオル取ってきてくれて、ありがとう。
それじゃあ背中を拭いてもらってもいい？
〚心底楽しそうに〛
あのさ、手震え過ぎじゃない？
私たち幼馴染で、昔は一緒にお風呂に入ったりもしたでしょ。
それなのに背中の汗を拭くだけでここまで恥ずかしそうにするなんてさ。
うんうん、すごく驚いた顔してるね、ドッキリ大成功、かな？
ほら、服着るからあっち向いてて。
それにしても君、私にあーんしてる時なんて、顔真っ赤で笑いそうになったんだよ。
《視聴者のセリフ》
風邪は？って、君が来た時にはほとんど治ってたよ。
君が帰ろうとしないから、どうやってからかってやろうかなってずっと考えてて、君とあんまり話できなかったけど。
まぁ、君のすごくびっくりした顔を見れたから、良いけどね。
あ、もうこっち向いてもいいよ。
《視聴者のセリフ》
心配を返せって、嫌だよ。
というかそもそも、私には返すことなんてできないし。
まぁ、そうだな、君が風邪を引いたときは私が看病してあげるよ。
それでいいでしょ？
けど、その話は難しいかな。
君は昔と違って、最近はちっとも風邪を引かないようになったし。
それじゃあ、何して遊ぶ？
どうせだし、遊ぶでしょ？
もしかして、ここまで来て帰るとか言う気じゃないよね？
《視聴者のセリフ》
うん、それでこそ君だよ。早く遊ぼ。

【以下省略可】
《インターフォンの音》
今度は君が風邪を引いたんだって？

・台本（ゆるボイ！）
幼馴染に看病された
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
山葵餅