ある晩、隣の部屋のお姉さんがやってくる。
虫が出たから助けてほしい、と。
親切心で部屋に行くと、彼女が誘惑してきて――。

pixivでも投稿しています。

（SE:インターフォン）

こ、こんばんは。
あの、隣に住んでる者なんですが……。

その、あの……。
部屋に来ていただいてもいいですか？

ち、違うんです！
虫が、おっきい虫が出たんです！

お願いします。
怖くって。

お礼はしますからっ！

いいんですか？
ありがとうございます！

では早速お願いします。

（SE:扉を開く→鍵が閉まる音）

やーっと捕まえた。

虫なんていないよ？
そんなもの最初からいない。

君を部屋に連れ込むためのウソ。
まんまと騙されちゃって。

可愛い。

ほら、リビングまで進んで。

うーん？
逃げちゃう？

いいのかなぁ？
お姉さんに逆らうと怖いことになっちゃうよぉ？

なんでしょう？
でも、とーっても恐ろしいこと。

下手すると、君、社会的に消されちゃうよ？

ふふ、いい子だね。

さぁ、次はベッドに腰を掛けて？

やましいこと？
もちろん、するよ。

だって、お姉さん、やましいことしか考えてないもの。

君が可愛いから。

なーんだ、気付いてたんだ。
私が毎晩、いろんな子を連れ込んでるの。

そっか、お隣だから声、聞こえちゃうよね。
いやらしい喘ぎ声。

嫌だった？
それとも――。

興奮した？

真っ赤になるってことは。
ふふ、可愛い。

あの子たちは彼氏でも、彼女でもない。
ただの獲物。

そして、今日のターゲットは、君。

前から目はつけてたんだよね。

すれ違ったら律儀に挨拶してくれるとってもいい子。
そして、お姉さんの谷間をちらっと見ちゃうとっても悪い子。

いい子だけど、悪い子。
そんな子はとーっても悪い子にしてあげたいよね？

お姉さんがいけないことをして、君を変えてあげる。
身体から心まで、やましいことで満たしてあげる。

イヤ？

そっかぁ。

じゃあ、さ。
お姉さんにちょっとだけ、チャンスをくれない？

そう、ゲームをしよう。

一時間、君が私を望まなかったら、逃がしてあげる。
お姉さんはもう、君に手出しはしません。

でも、君が私を望んでしまったら……？
どうしちゃおっかなぁ？

お姉さんに依存させてあげる。
深く溺れちゃって、もう、何もできなくなるくらい。
暗くて気持ちいい闇に堕としてあげる。

いいよね？

ほら、頷いて。
君に拒否権はないよ。

ふふ、負けないって顔だね。
まっすぐな瞳、愛しいよ。

その目が揺れて、蕩けて、お姉さんに屈服しちゃうんだから。

さぁ、ゲームスタート。

楽しもうね。

・台本（ゆるボイ！）
隣の部屋のお姉さんに誘惑される。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
シノト