周りの目も気にせずに手を繋いで歩くデートの帰り道。
彼女の家に招かれて晩御飯をごちそうになることに。
しかしその後、体調を崩してしまい……

【デートの帰り】

（2人で並んで歩く 手は繋いでいない）

もう日が暮れてきちゃったね。

何でデートの時って、あっという間に時間が経っちゃうんだろ。

今日は映画にランチにショッピングに……

“楽しい”がいっぱいの1日だったなぁ。

ほら、手繋ご。

勿論、恋人繋ぎでね。

（手を繋ぐ 恋人繋ぎ）

ふふっ、あったかい……

こうして君と手を繋いで歩いていると私、幸せな気持ちでいっぱいになってきちゃう。

周りの視線？

そんなの気にしなくていいじゃん。

私たちのこと、もっと見せつけちゃおうよ。

それでね、君と一緒にいると……

心の奥底からじんわりと、ポカポカしてきちゃうの。

あっ、君も同じこと思ってくれてるんだ。

嬉しいなぁ……えっ？ 何で分かったか？

もう、私たち付き合って何年経つと思ってるの？

君の考えてることくらいお見通しだよ。

だから私に隠し事なんて通用しないからね。

それに私、人の心の中が読めちゃうから！

なんてね、今のは流石に冗談……

そうだ、せっかくだから私の家で晩御飯食べていきなよ。

今日は親が出張でいない日なんだけど、大丈夫だよね？

ちょっと、何でそこで顔赤くしたの？

“晩御飯を作る人がママじゃなくて私になる”って意味で言ったんだけど。

もしかして、エッチなこと考えちゃった？

あはは、耳まで真っ赤だよ。

ってことは図星なんだ。

私の彼氏は、からかい甲斐があって可愛いなぁ。

でもいざという時は、頼りになってかっこいい。

そのギャップが、私は大好きなんだよね。

はいはい、からかうのはここまでにするから。

それで、どうするの？

今日は私の家で晩御飯食べて解散って感じ？

それとも１回荷物とか取りに帰って、お泊まり会でもしちゃう？

普通に帰る選択肢？

そんなのある訳ないじゃん。

私は君と、ずっと一緒にいたいの。

だから私の家に来るのは確定。

君だって嫌じゃないでしょ？

//囁き
親がいないから、沢山イチャイチャ出来るんだし。

なーんて。

もしかして、本気にしちゃった？

やっぱからかい甲斐があるなぁ、私の彼氏は。

じゃあ、そろそろ行こっか。

お泊まり会になったらなったで、その時考えればいいしね。

//フェードアウト

【彼女の家 食後】

ふぅ、ご馳走様。

どうだった？

ママには適わないけど、私の料理も結構いけるでしょ？

はぁ、なんでちょっと苦しそうな顔するのよ……

そこは「そんなことない、君の料理が1番美味しい」って即答するところでしょ。

君ってやつは、女心が分かってないなぁ……

それで、結局今日は泊まってくの？

明日はお休みだし、たまには徹夜でゲーム……とかいいと思うけど。

えー、帰っちゃうの？

レポートの提出？

そんなのどうでもいいじゃん。

レポートと私、どっちが大事なの？

レポートの方が大事！？

酷いよ、うぅ……

えっ、冗談？

よかった……って、今度は私がからかわれちゃった。

ていうか、いつまで苦しそうな顔してるの？

からかうにしても、限度があると思うんだけど。

えっ、そうじゃない？

（彼が倒れる）

//倒れた彼を見て
ちょっと、どうしたのよ？

（額に手を当てる）

うわ、凄い熱……

座っているだけでも辛かったでしょ。

なんでもっと早く言ってくれなかったのよ。

私に心配かけると思った？

何馬鹿なこと言ってるのよ……

えっと、とりあえずベッドまで運ばないと。

（彼氏をベッドへ運ぶ）

よいしょ、思ったより軽かったなぁ。

とりあえず、体調が良くなるまでここで寝てて。

その布団、私が使ってるやつだけど我慢してね。

ソファよりはそっちの方がいいと思うし。

もう、今更何言ってるの？

私は迷惑だなんて思ってないから。

今はゆっくり休んで、早く元気にならないと。

それにしても、すごい汗だね。

体拭いてあげよっか。

ちょっとタオル濡らしてくるね。

（タオルを持ってくる）

タオル持ってきたよ。

ちょっと1回触ってみて、熱くない？

分かった、じゃあお顔から失礼しまーす。

（タオルで顔を拭く）

力加減は大丈夫？ 痛くない？

OK、じゃあ次は体を拭きたいから、上だけ服脱がすね。

もう、今更恥ずかしがらないでよ。

君が汗だくで寝るのは嫌だろうな、と思ってやってあげてるだけなんだから。

別に変な気分になんかなってないし。

ほら、早くバンザイして。

（上を脱がせる）

はい、よくできました。

じゃあ体拭いていくね。

うわ、結構がっしりしてるじゃん。

特に胸の筋肉、この弾力は中々の……

あっ、ごめんごめん。

他のとこも拭かなきゃだね。

でもさ、さっき変な声出てなかった？

まさか君から「ひゃんっ！」って声が聞けるなんてね。

ふーん、そういう態度とるんだ。

なら私にも考えがあるよ。

それっ！　こちょこちょ……

（くすぐり）

ふふふ、どう？

たしか君、脇腹をくすぐられるの弱かったでしょ。

これでもまだ強気な態度がとれるかな？

//少し間を開けて
もう、強情だなぁ。

じゃあ今度は足の裏を、こちょこちょ……

（くすぐる）

あはは、また声出ちゃったね。

はぁ……

私とする時もさぁ、これくらい声出してくれたらいいのに。

なんか悔しい。

てか体拭かないと。

あとは脇のあたりかな。

ちょっと失礼しまーす……よし、これでOK。

まあこんなところかな。

それで、体調はどう？

//少し間を開けて
そっか、頭痛とめまいが酷いんだ……

そうだ、お水飲む？

いっぱい汗をかいた分、水分補給しないとね。

ほら、飲んで。

どう？ お水飲んだら楽になった？

そっか、なら良かった。

ごめんね、私が薬の量を間違えちゃったせいで。

「何のこと？」……って、そっか。

まだ言ってなかったんだった。

私ね、どうしても君を家に帰したくなかったの。

だからご飯にお薬を入れて、体調を崩してもらうつもりだったんだけど……

ちょっとやりすぎちゃったよね、ごめん。

さっきのお水に少しだけ解毒剤を入れておいたから、楽にはなったと思うんだけど。

まだ歩けるってほどじゃないでしょ？

見たところ、呼吸をするだけで精一杯って感じだね。

量を間違えたのは私の落ち度だから、少しだけ楽にしてあげたけど……

君にはまだ、聞かないといけないことがあるんだ。

実はね、さっきタオルを用意するときに、君のスマホの中を見ちゃったの。

そしたら女の子とのやり取りがいっぱい出てきて……

中には「今度二人っきりで会わない？」とか、君からアプローチかけてる子もいたし。

これって浮気だよね？

正直に答えてくれたら、残りの解毒剤も飲ませてあげる。

だから早く答えてくれる？

//少し間をあける
はぁ、まだ言い訳するつもりなんだ。

今度は平謝り？

あのね、私が今求めているのは謝罪じゃないの。

浮気をした理由について聞いてるんだよ。

分かってる？

質問はもう拷問に変わってこと。

私は君に解毒剤を渡さないだけじゃなくて、さらにお薬を追加することだって出来るの。

だから正直に答えたほうが、君の為だと思うけどなぁ。

えっ、なになに？

はぁ、そっか。

やっぱり浮気だったか……

なんかもう呆れちゃって、怒る気にもなれないや。

ねえ、何でキミはそんなことしちゃったのかな？

これって私が悪いの？　違うよね？

全部全部ぜーんぶ君のせい。

だから責任取らないと、だよね？

（押し倒す）

ははっ……薬で弱ってるから、私の力でも簡単に押し倒せちゃった。

もう、抵抗しても無駄だよ。

//囁き
今の君じゃ絶対抜け出せないから。

あぁ……涙目になっちゃって、可愛いなぁ。

そうだよね、力で無理やり押さえつけられたら怖いよね？

でも君に浮気されて私は、それ以上に心が痛んだんだよ？

だから早く君の体で慰めてもらいたいの。

いいよね？　ありがとう。

じゃあ抱きしめちゃおうかな。

ぎゅー……

（抱きしめる）

なんか今日の君、積極的だね。

いつもは恥ずかしがっちゃって、全然相手してくれないのに。

もしかして、私に捨てられるのが怖いの？

ふふっ、さっきからブルブル震えてるし、「違う」って言っても説得力ないよ。

あぁ、必死になっちゃってる君も可愛いなぁ……

よしよし、でも安心して。

私は君を、絶対に捨てたりなんかしないよ。

それに私は怒ってるんじゃなくて、ただ嫉妬が抑えきれないだけだから。

勿論、浮気をするのはいけないことだけど……

それが出来る隙を与えちゃった私も悪いな……って思えてきちゃったし。

だからね、私考えたの。

君をここから逃がさなければ、ずっと私のものになってくれるって。

だから君の心を私で埋め尽くすまで、解毒剤を渡す気はないから。

念には念を、ってやつかな。

まあそういう訳だから……

とりあえず１回戦、始めちゃおっか。

二人の体の相性が最高ってことを、君にわからせてあげないといけないしね。

絶対に逃がさないから、覚悟してよ。

・台本（ゆるボイ！）
心が通じ合っているヤンデレ彼女に浮気がバレて逃げられない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
堕罪サラ