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星空の広がるキャンプ場で焚火の音を聞きながら耳かきされる
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  • 耳かき
  • 寝落ち
  • 睡眠導入
  • 幼なじみ
  • 同級生
公開日2022年09月27日 22:46 更新日2022年09月27日 22:46
文字数
3596文字(約 12分0秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
同級生
視聴者役柄
同級生
場所
ログハウスの外(焚き木が設置してある)
あらすじ
流行り病も収まりを迎えた時期。
夏休みには行けなかった+オフシーズンで安い秋ごろを狙って僕たち6人は旅行に行くことになった。
キャンプ…とは名ばかりの、ログハウスが山の中に立っているような…そんな別荘への旅行のような形だ。

意中の彼女がいた…ということもあり、はしゃいでしまったのだろう。
僕は慣れないお酒を飲んで寝落ちしてしまう。

目を覚ますと、僕は彼女に膝枕をされていて。
本編
*SE:焚火の音


起きた?

うん…?
まだ寝ぼけてるのかな?
それともまだお酒抜けてない?

そうだよ~。
普段動かないのにはしゃいだ挙句、お酒もあんなに飲むんだもん。

話しかけようとしたら寝てるし…っていうか肩によりかかってきたし。
私じゃなかったら、叩き起こしてるんだから。

ん?みんなはね~、キャンプ場の方で花火してる。
夏に買ったやつ余ってたんだって。

耳を済ますとさ…ちょっと聞こえるでしょ?

いやあ最後までテントで安く済ませるか、ログハウスで堅実にするかで迷ってたけど…。

こっちで正解だったね。
オフシーズンだから、こんなに遅くでも誰にも言われないし。

…ていうか、今日借りてる人私たちだけらしいし。

んー…?
いいよ、別に謝らなくても。

私も疲れてたしね~。
むしろ君のことを理由に出来たから全然おっけー。
…ま、君のことも独占できたし。

もー…そんなに気になるの?
…んじゃあさじゃあさ、耳かきさせてよ。

いやね?
膝枕してたらさ、君の耳の中見えちゃって。
…君あんまり耳掃除してないでしょ。

寝てる間にしちゃおっかな~なんて思ったんだけど、
お酒飲んで寝てる人って寝相悪いでしょ?

変に動かれても怖いよなあ…って、でも気になるなあ…ってなってたの。

ほら…ここにある耳かきがその証拠。

そそ。
さっきお土産屋さんで買ったやつ。

…まぁ確かに妹用に買ったやつだけど、練習にちょうどいいかなって。
どうせみんなが戻ってくるまで時間あるしさ、掃除させてよ。

私のわがまま聞いてくれれば、それでとんとん。
どう?

よーし、これで貸し借りはなしね。

そうだ。
耳かきのお供にさ、ついでに星の話でもしてあげる。


(耳かき開始)


そうだなあ…って言っても聞きかじりのものしかないんだよね。

冬の大三角形は知ってる?
いまちょうど君の視線の先に見える大きな星。

そうそう、あの赤いのが『ペテルギウス』。
で、あれが『シリウス』。
最後の残りが『プロキオン』…。

何かゲームのタイトルにありそうだよね。

歌詞とかではさ、よく夏の大三角形が有名だけど…冬にもあるんだよね。
私も知らなかったんだけど、あと三つ大きな星を足して冬のダイヤモンドっていうのもあるみたい。

お洒落だよね~。
どの星がそれか…っていうのは忘れちゃったけど。

あとは最近、宇宙の話…とか見てる。

そうそう、あの機械音声のやつ。
なんだっけ、~だぜ。今日はブラックホールについて解説していくわ…。みたいな?

え?雑?
いやだって、そこまで詳しくないし。

この前見たのはね~、ビックバンの名前の由来とかブラックホールでは時間が存在しないとか…

なんかすっごい壮大な話してたな~。

知ってた?
ビックバンってもともと、あり得ないって揶揄されたときの言葉らしいよ。

いまじゃ通説になってるけど、当時は発想がバカげてる…ってことで、
巨大な炎でバーンってか?って感じで、ビックバン理論とか言われてたみたい。

まぁ…実際言われてもしっくりこないよね。
ビックバンが起こる確率…と、こうして地球が出来ていまのいままで存在してることにさ。

私がいま君を膝枕して、耳かきしているこの時間だって
確率で見たらほとんどゼロだと思うと、生きてるだけで奇跡だよなあ…なんてそんなこと考えちゃうよね。

何か感傷的な気分になっちゃった。

都会じゃさ、こんな綺麗な星空見れないもん。
何だろう、視界が広がる…というか、世界が広がる感じ?

子供の頃見たプラネタリウムでも、似たような感覚あったけど
こうやって秋の虫の声と焚火の声を聴きながらだと、より自然を感じられる…。

息をすると肺においしい空気が入り込んできて。
すーって、心が夜空に溶け込んでいくような気さえするの。

それと…もう夏が終わって、秋なんだなあって思う。

そうだ。
聞いてなかったけど寒くない?

毛布、そこにあるからね。
寒かったらかけてあげるけど…。

ん?まだ大丈夫そう?

わかった。
いつでも言ってね。


(耳かき終わり)


こっちは結構綺麗になったかな。
やりすぎも傷つけちゃうみたいだから…程よくにしとこっか。

じゃ、今度は反対側向いて?
よいしょっと…。


(耳かき開始)


こっちも貯まってるなあ…。
ちょっと耳かきするの面白くなってきたかも。

あ、えっとどこまで話してたっけ…。
あ、そうだそうだ。ビックバンがどうとかの話だったね。

ブラックホールの話…も面白かったんだけどさ、そこで触れられてた宇宙の話も面白かったんだ。

君は、宇宙の終わりって考えたことある?
エネルギーがなくなるまで膨張し続けるか、それとも始まりのように1つの点に集約するか…とか諸説あるんだけど。

そのひとつに『真空崩壊』っていうのがあってね?
結構お話が難しかったからあんまり合ってるか分からないけど聞いてくれる?

…ありがと。

物質…例えば…いま私たちを暖めてくれてるこの焚き木もそうだね。

いま焚き木が燃えてるのは何でだと思う?

…火をつけたから?
ま、まぁ…それもそうだね。

じゃあこれがずっと燃え続けると灰になるよね。
でもそれは燃えたから…じゃなくて、安定したがるからなんだ。

燃えている高エネルギーな状態から、元の安定した木になるために熱を出してるの。
物質はなるべく安定と低エネルギーを目指そうとするんだって。

人間でいう省エネ思考ってやつ?
随分とものぐさだよね。

でね、いまの宇宙って安定してるでしょ?
水だったり、この木だったり。

だから、ある一定の法則で物事を数式で予測することが出来るの。

でも実はそれが、安定している風に見えているだけだとしたら?っていうのがこの真空崩壊説に関係してくるんだ。

いまよりもっと安定した状態があったら…
…ここでいう木にとっての灰に近いかな。

するとね…?
灰になろうとして、宇宙全体が燃え出すんだ。
ちょうとあの焚火みたいに、延焼してく感じだね。

この炎みたいにエネルギーを外にバーッて出して、そのエネルギーで宇宙が崩壊してく…みたいな話なんだ。

イメージとしてはドミノ倒しが近いかな?
1個倒れちゃうと、全部が連鎖的に倒れちゃう…みたいな。

うーん…ちょっと例えが代わる代わるで変だったかも。
うまく伝わってるといいんだけどな…。

あー…あとで動画送るね?

ま、とりあえず宇宙はこうして話してる間にも急に消滅するかもしれないって話だったんだ。
確率としてはとても低いらしいんだけどね。

それを聞いたとき、こんなに広い宇宙がそんな一瞬で消えちゃうこともあるんだってびっくりしたの。


(耳かき終わり)


はーい、これで両耳のお掃除は終わり。
頭元に戻していいよ。そのまま膝枕しててあげる。

…手持ち無沙汰だから、綿棒で保湿してあげよっか。


//化粧ケースから綿棒を取り出す。


最初冷たいけど、我慢してね。


(濡れ綿棒開始)


あはっ、ちょっと肩動いた。
擦るっていうよりは、ぺたぺたってしていくからね。

んー?

"今日この集まりに参加したのも"?

あ?バレた?

…うん。
いつもの私だったら、断ってたんだけどね。
何かやれるうちにやれることはやっておこうかなって思ったんだ。

昔からやらない後悔よりやる後悔って言うしね。
誘われているうちが花だなあって。

ま…私と同じで体力よわよわの君がいたからって言うのもあるんだけどね?

おかげさまで?
私もくったくたになるまで遊んじゃった。
川遊びとか子供の時以来だよって感じ。

いや~、君が魚捕まえようとして、全身びしょぬれになったのは面白かったなあ…。
バーベキューとかも何だかんだ初めてだったし、やっぱり経験も良いけど体験するのっていいね。

…火を慣れた感じでつけた君もかっこよかった。

なに?あれ?
いつの間に覚えたの?

良いところ見せたくて、こっそり練習してた?
あははっ、ここで素直に答えるあたり何だか君らしいなあ…。

でー?誰のことが好きなの?
うーん…君の好みだからなあ…。

あの二人だとどっちだろ…。

へ…?
わ、私!?

あ、あっごめん、綿棒奥に突っ込んじゃった。
痛くなかった?

び、びっくりさせないでよまったくもう。
ていうか、私よりもっといい人たくさんいるでしょ。
わざわざ私を選ばなくてもいいと思うんだけどな~。

う…嫌いだなんてそんなことは一言も言ってないです~。
わ、私だって…君のことす、好きだと思ってるし…?

あーもう、恥ずかしいなあ…。
そのまま寝落ちした君に、…だいすきだよって呟くくらいの気持ちだったのに。

そうですー。
私は君のことがだいすきですー。
さっき濁したけど、君がいたから参加したんですー。

君は知らないとは思うけど、話してる間ずっと心臓ばくばくだったんだから…。

しかもみんな、私たち二人置いていっちゃうし…。
落ち着くために耳かきとか雑談に逃げてたのに結局これだもんなあ…。

じゃなくて…!
は、はい!はいはい!

これでこの話はおしまい!
そういう話は後でも出来るからさ!

せっかく綺麗な星空なんだから空みよ空!
私じゃなくて…!ね?

"さっき話してる間に宇宙が消滅しちゃうかも"って言ってた?

それはそれ。これはこれ!
そうなったら私たちは、そこまでの運命ってこと!

"たち"…?
ふ、復唱しないでいいから…っ。

う…うぅ…。
さ、さっさと寝落ちしちゃえ…。ばか。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
星空の広がるキャンプ場で焚火の音を聞きながら耳かきされる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者

ライター情報
pixivにて、台本を投稿し始めました。
ヤンデレや甘々、わからせなどを学び中。
シチュエーションボイス採用を目指しております。

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