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女神様の職権濫用耳かき
written by くるっくー
  • 耳かき
  • ファンタジー
  • 尊大
公開日2022年09月29日 01:05 更新日2022年10月09日 22:38
文字数
2027文字(約 6分46秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女神
視聴者役柄
ごく普通の人間
場所
天界
あらすじ
貴方は目が覚めると、全く知らない場所にいて、目の前には全く知らない女性がいた。
どうやら、女性は女神であり、今いるこの場所は天界だそう。
急展開についてこれない貴方をよそに、彼女は貴方に耳かきをすると言い出して……
本編
人の子よ、ようこそ天界へ。
私は貴方を歓迎いたします。というより、私が貴方をここへ呼び寄せたのですが。

おや、もしや私のことをご存知でない?
ふむ……知らないだけならまだしも、この神々しさを前にしても気づけないとは……まだまだ人類は未成熟だということですね。

そう、私は女神。
人類が生まれる、ずっとずっと前から、私は貴方たちを見守っているのですよ?
わかったら、とっとと敬うように。

さて、本題に入りましょう。貴方がここにいる理由について。
単刀直入に言います。私は、貴方がた人間を憂いているのです。
人類はこの数千年で、様々な文明を築き上げてきました。しかし一方で、未だ満ち足りることなく、争いも絶えず、疲弊していく……。その様は、痛ましくてなりません。
そこで、文明が生み出したこの耳かきを用いて、安息の時を過ごしてもらおうという、私なりの愛情です。

そして、私の耳かきの相手として選ばれたのが、貴方なのです。
という訳で、こちらへ。


どうされました? そこで突っ立ったままで。
……ふむ、なるほど……。つまり、その急ぎの用とやらを理由に、帰りたい、と?
えっと~……。少し勘違いをしているようですが、これはお願いではなく、命令です♪
ささ、どうぞこちらへ。

(膝枕に頭をのせる)
よろしい。
では、始めていきますよ。

(耳かき開始)
このように引っ掻いていけば良いのでしょうか?

ふむ……耳の垢をこそぎ落とすようですが、見たところそれらしきものは欠片程度にしかありませんね。

では、こうしましょう。……それっ。
うんうん。今、奇跡の力で貴方の耳垢を増やしました。これで耳かきを存分に楽しめそうです。

おや、なにか?
……悩める者に癒しの加護を施すのに、"こんなこと"も何もありません。貴方には、神の力の無駄遣いに映っているかもしれませんが、愛する人類のためにこの力を振るうのは、当然のことです。
それにもう一つ……私が、耳垢を取ってみたいと思っているのです。この意味がわかりますか?
私がそう思うのなら、何よりも優先されるべき、ということです。


初めての耳かきではありますが、どうやらこの感じで間違いないようですね。
……ふふ、おかしなことを。貴方自身が、そのように言っているのですよ?
たとえ言葉にせずとも、貴方の内にある信仰心……その変化を、私は聞き取ることができますから。
今、貴方の心は「女神様~、もっとお耳カリカリしてして~」と言っています。多少脚色はあれど、間違いありません。

たったひとりの人間の信仰など、微々たるものですが……それでも、私はしっかりと感じ取っていますよ。

さて、大方取り終わったら……こちらを入れるのでしたね。

(梵天開始)

こちらは、あまり力加減を気にする必要がないので、やりやすくて良いですね。
こうしてくるくると回しているだけで、耳の内側を大体覆えてしまいますし。

ふふ、これだけですっかり夢見心地になってしまって……。
やはり、貴方もこれを望んでいたのでしょう?

それなのに貴方は、あろうことか、帰りたいなどと……。
全く、神の命令に逆らおうとするなんて。もし天使たちが見ていたら、あまりの暴挙に顔が青ざめていたでしょうね。

さて、こちらの耳は終わりました。
速やかに、反対側を向けるように。
(反対側を向き、耳かき開始)

質問……ですか?
いいでしょう。許可します。

……ああ、それなら、特段深い理由がある訳ではありません。
人類の中からランダムにピックアップした結果、貴方が選ばれたというだけです。

……今、「誰でもよかったんだ」と思いましたね?
お見通しです。そして、不敬ですよ?

私の目的は、悩める人類へ愛を与えること……。
しかし、耳かきは一度に一人にしかできない以上、このような形をとるのは必然なのです。
決して、捧げ物の中にあった耳かき棒が気になって、適当な理由をつけて試している訳ではありません。よいですね?
……よ・い・で・す・ね?

よろしい。なかなか聞き分けのよい子ですね。
……とはいえ、私が楽しんでいるというのも、また事実ではあるのですが。
耳への刺激を求め私の膝元へすがる様は、見ているだけでとても愛らしい。
耳かき……これは非常によい文明です。

さて、そろそろこちらが欲しくなってきた頃合いでしょう?
梵天を、入れていきます。
(梵天開始)

こうして見ていると……なんだか、ペットを飼いたくなってきますね。
……ところで、貴方は、天界での生活というものに興味は?

……冗談です。
天使たちに、また怒られてしまいますから。
これが終わったら、きちんと地上に帰してあげます。

勿論、「女神様にまた耳かきしてほしい」と望む貴方の心情も理解しています。
ですので、私から一つ、助言を授けましょう。
もし私の愛を求めるのであれば、毎日天に向かって祈りを捧げること。さすれば、次の耳かきの当選確率が多少上がることでしょう。
民の信仰があってこその、神ですから、ね。


はい。これでおしまいです。
短い間でしたが、お互い、よい時を過ごせましたね。

ああ、それから、最後に一つだけ。
綿棒というものも気になるので、地上に戻り次第捧げておくように。それでは。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
女神様の職権濫用耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
くるっくー
ライター情報
名義変更しました。(普段のHNと表記変えてたけどややこしくなるだけだったので統一します)
くるっくぅ→くるっくー

耳かきで負ける、屈服させられるシチュエーションが大好きです。

・台本を使用される場合について
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