忍びの男は任務の息抜きにふらっと遊郭に遊びに出かけ、そこで好みの女を指名したが、その女の正体は蛇の物の怪であった。彼女の正体を知った男は、こっそり遊郭から逃げ出すが、彼女は男を執拗に追ってきて…？

さぁて…どこにお隠れになったのやら…


近くにいるんでありんしょう？出てきておくんなし？


(不意打ちをくらうが、攻撃を防ぐ)


あら…攻撃の方向からして、そちr……ッ！


(全方位からの攻撃に対処)


ふふふっ…あははっ…！


やるでありんすね…！分身を使っての、全方位からの攻撃とは…！


ですがぁ…あちきも狙った獲物は逃がさなくてよ！


(しばらく女が攻撃を捌く)


……えぇ、見つけたでありんす。そちらでありんすね？


(身代わりの術に使った藁人形を見つける)


……あら、身代わり？と、いうことは…


(素早い動きで忍びの男の前に立ち塞がる)


うふふっ…やはりこちらにいらしたでありんすね。


それにしても…あちきから問答無用で逃げるなんて酷いでありんす。


あちき、これでも主さんのことを愛しておりんすのに…


遊郭にてあちきを指名してくださったのは、主さんじゃありんせんか。


主さんのような素敵な殿方に指名していただいて、とても嬉しゅうございんしたのに…


あちきの正体を知って怖くなりんした？


えぇ、えぇ。主さんのおっしゃる通り、あちきは物の怪にござりんす。


そう…あちき、蛇にござりんす。


そしてこの刀も…あちきと同じ『蛇』でありんす。


(刀で男の腹を切り裂く)


ふふふ…油断しんしたね？


この刀、『蛇腹刀』と申しんして、刀身がまるで蛇のようにくねくね動くでありんす。


えぇ。あちきの妖力でこのような変幻自在な動きができる…とても素晴らしい刀でありんしょう？


さぁ、主さん？あちきにその身を捧げる覚悟はできんしたか？


あちきは主さんのような優れた殿方と添い遂げることを決めたでありんす。


はい。あちき、実はあの遊郭で殿方に指名されたのが初めてでござんして…


きっと主さんがあちきの運命の相手だと…そう思ったでありんす。


ですから…あちきから逃げようなどと考えないでおくんなまし？


(急接近して男を捕縛)


ふふっ…捕まえんした♪


あぁ、無駄でありんす。縄抜けの術は使わせませぬ。


(自らの下半身を蛇に変え、それで男を縛り上げる)


いかがでありんしょう？蛇の尾でギリギリ締め付けられてる気分は…？


どんなに優れた術とて、使えなければ意味がない。そうでありんしょう？


さぁて…これ以上暴れられても面倒でありんすし…麻痺毒でも注入いたしんしょう。首筋、失礼いたしんす…


(首筋に噛み付く)


麻痺毒のお味はいかがでありんすか？


全身がビリビリして、術を使うどころか、指一本まともに動かせないでありんしょう？


あぁ、舌も回らなくなってきたでありんすか。


ですが、ご安心を。命に関わる毒ではありんせんので。


さぁ、野外でのお遊びは終わり。これから遊郭のあちきの部屋に帰って、そこで存分に甘やかしてあげるでありんす。


主さんの心も身体も、ぜーんぶあちきが溶かしてあげんすからね？うふふっ♪

・台本（ゆるボイ！）
遊郭で指名した蛇の女は執念深いストーカー
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎