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依存系女騎士の転生譚
written by 泣きんぎょ
  • 告白
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2172文字(約 7分15秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女騎士
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 ある日、あなたは見知らぬ少女に呼び止められる。
 その子は前世で私とあなたは結ばれていた。
 やっと見つけた、今世では絶対に離さないから……などとわけの分からぬ妄言を言ってあなたに迫ってくるが、身に覚えもなく気味が悪くなったあなたは逃げる。
 しかし、彼女はその程度で諦めるような人間ではなかった。
本編
 日常音←喧騒や車の音など
 それから足音

「待ちなさい」

 凛とした格好いい声で↑

「あぁ……やはり、その顔……見覚えがあると思った」

 愛おしい人に話しかけるように段々と甘く↑
 近づく足音
 頬を撫でる音

「私の最愛の旦那様……私のことをお忘れですか? 私はあなたの生涯の伴侶にして、御身に忠誠を捧げた至高の騎士」

 更に近づいて耳元で
 人に聞かれるのを憚るように囁き声で

「宮廷の華、戦場を駆ける紫電の槍……あなただけの守護騎士です」
 
 離れる
 さっきの甘い声から一転して凛とした声で↓

「まさか、今世でもこうして巡り合えるとは思ってもいませんでした……あの日、あなたの身が私の元より失われてから幾星霜……どれほど焦がれていたことか」

 感涙に咽び泣く感じで最後を↑
 それからまた凛とした声で

「今一度私の忠誠をあなたに捧げます。今は騎士と呼べるほどの力も、名誉も失ってしまった非力な小娘でしかない私ですが…今一度、私の全て、受け取ってはいただけませんか?」

 跪く音
 それから環境音
 車の音、人々の喧騒
 少しの間
 それから不思議そうに顔を上げる感じで

「どうされたのですか?我が君?私の忠誠を……私の全てを受け取ってはくださらないのですか?」

 気まずさを表現するように少しの間

「何のことを言っているか分からない? 寝言は寝てから言って欲しい?……な、何をおっしゃるのですか?我が君……私を、あなたの妻でもあるこの私を分からないとおっしゃるのですか?」

 絶望をするような震え声で↑

「そんな、では、では……私は、何のために今世で意思を持って……記憶を、取り戻して? 私に、再び最愛のあの方を守護せよとの天の思し召しではなかったのか?」

 独白をするような口調で、絶望したような震え声で
 それから軽く首を振る

「ううん、それなら……私のことを思い出してもらえるようにするのが私の務め!旦那様っ!あなたはまだ……記憶を取り戻しておいでではないのですよね?」

 後半から凛とした感じで気丈に振舞うような感じで↑
 そして、詰め寄る

「ならば、ご説明します。私とあなたの身に何があったのか?私は何を思い、貴方と共にいたのか……ええ、大丈夫です。だって、旦那様は生きていらっしゃる。ならば、説明する時間は幾らでもありますから」

 それから思い出話をするかのように恍惚とした感じで

「あなたと私が初めて会ったのは、剣術訓練の時でしたね。それまでも厳しく剣の道を教え込まれていた私は……まだ幼いながらも同年代とは比べ物にならない力を備えていて、ふふ、体格で勝ってるからと得意げに向かってきたあなたを木剣でボコボコに叩きのめしたのですよね?」

「あぁ、思えばあれはよくない出会いだったかもしれませんね?あれから、私を不貞腐れたような目で見てくるようになって、そんなあなたに私も気に入らないものがあって事あるごとに喧嘩して……ふふっ、あの頃は私もあなたも幼かった」

「けれど、時が経ちあなたが剣の道に見切りを付けたときその時間も終わりを迎えた。あなたは武芸の才能が無いとそう自らに判断を下して、文官を志すようになり……私とは離れ離れになった。でも、その時はまだお互いに意識もしてなくって……居なくなってせいせいする、だなんてそんなこと言ってしまって……ふふ、あなたは知らないでしょうが、私、その後すごく後悔をしたのですよ?」

「なんで、あんなことを言ってしまったのか、と」

「思えば、あの時にはもう……私の心はあなたに惹かれていたのでしょうね」

「強く、そして……母譲り、だったのでしょう。美しく成長を遂げて、私は騎士としてだけでなくパーティにも駆り出されるようになった」

 ここで少し言葉を切る。
 それから自嘲するように

「ふっ……戦場では剣の腕を持て囃され、パーティに出れば稀代の淑女だ、などと周囲から褒めそやされ……けれど、私の心はどこか荒涼としていた。味気なかったんだ、私は……何のためにここに居るんだろう、ってね、でも……」

 近づく

「そこでまたあなたと再会した。命をかけて守るべきものに巡り合えた……運命ってこういうものだと」

 突き放される音
 それから不思議そうに

「……え、な、何をするんだ?私は……私はまだっ!」

 手を伸ばすも振り払われる
 絶望したような声で↓

「へ?妄言はもう、たくさんだ?下らない妄想に、巻き込ま、ないで欲しい?」

 ツカツカと歩き去っていく音
 段々と遠くなる感じで↓

「待ってっ!待って……くださいっ!旦那様っ!私をっ……妻である私を!一人置いて去っていくというのですか!?」

 さらに遠くなる
 叫ぶような感じで

「嫌……嫌ぁっ!また、置いていくのか? また……私を置いて、一人で消えてしまうのか? 嫌……嫌だっ!そんなっ!」

 段々とフェードアウトする感じで

「私……私、はっ!貴方が居なきゃ、何も……生きてる意味が、何も……待ってっ!待ってっ!旦那様……旦那様ぁああっ」


 場面転換、朝を表現する感じで。
 小鳥のさえずり
 ベッドから動く音
 それから耳元で凛とした声で

「おはよう、旦那様」

 それから拘束されてると分かるような金属音を数回

「あれから、考えたんだが……やっぱり、私は旦那様なしじゃ生きていられないと思うんだ。だから、思い出してもらえるようにやっぱり努力し続ける以外に道はないと思って」

 耳元で

「今度こそ、私が絶対にあなたを守り通してみせるから」

 ディープキス

「愛しています。だから、あなたも私を早く思い出して……でないと」

 また耳元で

「私、壊れてしまうから」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
依存系女騎士の転生譚
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ
ライター情報
 ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
 細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
 また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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