- 男の娘
- ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00
更新日2021年06月05日 18:00
文字数
1836文字(約 6分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
王子様系女子
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
性同一性障害の女の子がいた。
彼女は自分の意識の上では男の子、しかし、身体は女の子そのもの。
その事実に苦しみ喘いでいた。
自分は男のはず、男なんだ……なのに、なんでこんなっ……
その悩みは誰にも理解されず、そして、それが分かっているからこそ彼女は打ち明けず……ただ悶々と苦しむ日々を送っていた。
スカートは履かない、ブラウスも、嫌だ。
女の子ではないから。
でも、避けることのできない下着が彼女自身の自意識を否定する。
下着は女の子のモノだった。
ブラジャーも、そしてパンツも……
付けたくはないが仕方がなかった。
嫌な思いをしながら毎日履いていた……上から覆い隠して見てみぬふりをしていた。
中性的な姿、といえば聞こえはいいだろうが……それは単なる欺瞞に過ぎない。
彼女は、女である自分から逃げたいからその恰好をしていた。
逃げていた。
だから、その結果も必然で……
まるで女の子と見紛う男の子に恋をした。
可憐な少女のような姿に……嫉妬とともに守りたいとさえ思った。
この子を……私のお姫様にしたい、と。
妬ましかった。
自分はこんな身体なのに……可愛い女の子にしか見えないあの子が男の身体を持っていることが妬ましくて仕方がなかった。
だが、同時に惹かれた。
男である自分の心は確かにその子に恋をした。
男と女、見かけ上は問題のない正しい恋物語。
しかし、内に秘める葛藤のせいでそれらは可笑しな方向へと向かっていく。
彼女にとって彼は男の子ではない。
自分が生涯をかけて守り通したい……傍に居たいと思う、お姫様であった。
彼女は自分の意識の上では男の子、しかし、身体は女の子そのもの。
その事実に苦しみ喘いでいた。
自分は男のはず、男なんだ……なのに、なんでこんなっ……
その悩みは誰にも理解されず、そして、それが分かっているからこそ彼女は打ち明けず……ただ悶々と苦しむ日々を送っていた。
スカートは履かない、ブラウスも、嫌だ。
女の子ではないから。
でも、避けることのできない下着が彼女自身の自意識を否定する。
下着は女の子のモノだった。
ブラジャーも、そしてパンツも……
付けたくはないが仕方がなかった。
嫌な思いをしながら毎日履いていた……上から覆い隠して見てみぬふりをしていた。
中性的な姿、といえば聞こえはいいだろうが……それは単なる欺瞞に過ぎない。
彼女は、女である自分から逃げたいからその恰好をしていた。
逃げていた。
だから、その結果も必然で……
まるで女の子と見紛う男の子に恋をした。
可憐な少女のような姿に……嫉妬とともに守りたいとさえ思った。
この子を……私のお姫様にしたい、と。
妬ましかった。
自分はこんな身体なのに……可愛い女の子にしか見えないあの子が男の身体を持っていることが妬ましくて仕方がなかった。
だが、同時に惹かれた。
男である自分の心は確かにその子に恋をした。
男と女、見かけ上は問題のない正しい恋物語。
しかし、内に秘める葛藤のせいでそれらは可笑しな方向へと向かっていく。
彼女にとって彼は男の子ではない。
自分が生涯をかけて守り通したい……傍に居たいと思う、お姫様であった。
本編
クールな男らしい口調で
「やぁ、どうしたんだい?そんなところで?君に涙は似合わないよ。ほら、ハンカチを貸してあげる。その涙を拭いて」
優しく語り掛けるように
そして、打ち払われたかのように次
「っと、乱暴だね。君は……私は君に何度となく手を差し伸べているというのに、打ち払われるのはこれで何度目かな?」
爽やかに笑うかのように
「ふふ、やれやれ。随分と嫌われたものだ。私はこうして君の涙を拭いに来ただけだというのに……どうしてそんなふうに睨み付けるんだい?」
少し間を開けて
優しく相槌を打つように
「うん……うん……そうか。同情されるのも惨めで嫌、か。誰かに頼るのは悪いことではないと私は思うがね。こうして、手を差し伸べて……その手を取ることに何の問題があるというんだい? 籠の中のお姫様は迷わず手を取るものだよ? 御伽噺なんかの中ではそれは決して可笑しなことじゃないからね。君は、そうは思わないのかい?」
少しの間
「……そうか。その顔は、君にとってはコンプレックスの塊なわけか。白く透き通った、傷一つない美しい肌……整った顔……風になびくその綺麗な黒髪は何物をも魅了する誰もが羨むものだと思うが」
相手に怒られた感じで
「……そうか。それが嫌なのか。ごめん、別に君を怒らせようとしたわけじゃないんだ。配慮が足りなかったね。謝るよ」
優しく諭すように言って
それから相手を口説くように
「ふふっ、怒った顔もますます可愛らしいね。ますます……手元に置いておきたくなる……誰もがそうなんじゃないかな? 私は、君のその涙に濡れた美しい瞳は永遠に切り取っておきたくなる至上の光景であると断言できるほどだが」
肩をすくめて笑う
「ふふっ、そう言われるのも嫌なようだ。困った困った」
おどけるように言って
少し真剣に
「……なぁ、私は……君がどのような行為を受けてきたか知っている。どんなことをされたかも知っている、どんな……酷いことをされたかも、だ。まったく、酷いものだ」
同情するように
「服を奪われ女のモノとすり替えられる、事あるごとに可愛いと揶揄される……生まれてきた性別を間違えてるんじゃないか、と無責任で下劣なことを言われる……あぁ、まったくっ」
最後は怒りを滲ませるように言って
噴火する感じで
「あんなの……許せるわけがないっ!」
少し冷静になって
「……私も、君と事情は異なるが似たような境遇にある。生まれてきた性別を間違えた、と生まれた時から思ってきた……今でも、そうだ。私は……男だ」
ここで切って、少しだけ悲しそうに
「男なんだ……!」
元の調子に戻して
「だから、どうしても許せない。そういった心無い言葉を浴びせる者たちが……その言葉で、どれほど深く心を抉られるか……理解もせずに言っている奴らの無知には反吐が出る」
段々と強い口調にする感じで
それから気づかわし気に
「だから、な……君は、そうとは思ってくれてないかもしれないが。私は、君の一人の友人として純粋に手助けがしたい。君を、救いたいんだ」
耳元で
「……迷惑、かな?」
返答するくらいの間
離れて
「…………そうか、もう少し自分で頑張ってみる、か。ふふ、そうだな。それは君の言う通り、実に男らしい。今の時代、こういった男らしいとか女らしいとか言うと性差別だとどこかの団体が言ってきそうだがな……あぁ、そうだな。なら、ここは心無い奴らがよく言ってくる言葉に乗っかって気の利いた言葉の一つでも送るとしよう」
優しい声で
「うん、格好いいね。とてもお姫様には見えない、格好いい男の子だ」
少しだけ間を開けて
別れの挨拶をするように
「うん、分かったよ。そうして、まだ一人で立ち向かいたいというのなら私は手を出さずに見守っておこう。頑張るといい、私は応援しているよ」
少し間を開けて、躊躇うように
「……君は、私の特別、だからね」
少しばかり小声で言ってから
最後
「じゃあ、また。明日はよい日になることを祈ってるよ。バイバイ」
去っていく足音
場面転換
「……ふふ、まだまだ彼は、男の子、だね。妬ましい……もう少し心を砕かないと駄目みたいだね。まだまだ、心の炎が消えやしない……」
暗い声で
「もっとだ……もっと、もっと……みっともなく泣き叫ぶくらいに壊さなきゃ。泣いて、縋って、みっともなく許しを乞うて……男としてのプライドが踏みにじられるくらいにまでっ!」
段々と愉悦に声を震わせるようにヒートアップさせて
哄笑
「くく、フハハハ……今からその時が楽しみだよ。そうなったとき……私が、王子様として颯爽と泣きじゃくる君に手を差し伸べてあげるからね?」
「私の……お姫様」
ひと際暗い声で呟いて終了
「やぁ、どうしたんだい?そんなところで?君に涙は似合わないよ。ほら、ハンカチを貸してあげる。その涙を拭いて」
優しく語り掛けるように
そして、打ち払われたかのように次
「っと、乱暴だね。君は……私は君に何度となく手を差し伸べているというのに、打ち払われるのはこれで何度目かな?」
爽やかに笑うかのように
「ふふ、やれやれ。随分と嫌われたものだ。私はこうして君の涙を拭いに来ただけだというのに……どうしてそんなふうに睨み付けるんだい?」
少し間を開けて
優しく相槌を打つように
「うん……うん……そうか。同情されるのも惨めで嫌、か。誰かに頼るのは悪いことではないと私は思うがね。こうして、手を差し伸べて……その手を取ることに何の問題があるというんだい? 籠の中のお姫様は迷わず手を取るものだよ? 御伽噺なんかの中ではそれは決して可笑しなことじゃないからね。君は、そうは思わないのかい?」
少しの間
「……そうか。その顔は、君にとってはコンプレックスの塊なわけか。白く透き通った、傷一つない美しい肌……整った顔……風になびくその綺麗な黒髪は何物をも魅了する誰もが羨むものだと思うが」
相手に怒られた感じで
「……そうか。それが嫌なのか。ごめん、別に君を怒らせようとしたわけじゃないんだ。配慮が足りなかったね。謝るよ」
優しく諭すように言って
それから相手を口説くように
「ふふっ、怒った顔もますます可愛らしいね。ますます……手元に置いておきたくなる……誰もがそうなんじゃないかな? 私は、君のその涙に濡れた美しい瞳は永遠に切り取っておきたくなる至上の光景であると断言できるほどだが」
肩をすくめて笑う
「ふふっ、そう言われるのも嫌なようだ。困った困った」
おどけるように言って
少し真剣に
「……なぁ、私は……君がどのような行為を受けてきたか知っている。どんなことをされたかも知っている、どんな……酷いことをされたかも、だ。まったく、酷いものだ」
同情するように
「服を奪われ女のモノとすり替えられる、事あるごとに可愛いと揶揄される……生まれてきた性別を間違えてるんじゃないか、と無責任で下劣なことを言われる……あぁ、まったくっ」
最後は怒りを滲ませるように言って
噴火する感じで
「あんなの……許せるわけがないっ!」
少し冷静になって
「……私も、君と事情は異なるが似たような境遇にある。生まれてきた性別を間違えた、と生まれた時から思ってきた……今でも、そうだ。私は……男だ」
ここで切って、少しだけ悲しそうに
「男なんだ……!」
元の調子に戻して
「だから、どうしても許せない。そういった心無い言葉を浴びせる者たちが……その言葉で、どれほど深く心を抉られるか……理解もせずに言っている奴らの無知には反吐が出る」
段々と強い口調にする感じで
それから気づかわし気に
「だから、な……君は、そうとは思ってくれてないかもしれないが。私は、君の一人の友人として純粋に手助けがしたい。君を、救いたいんだ」
耳元で
「……迷惑、かな?」
返答するくらいの間
離れて
「…………そうか、もう少し自分で頑張ってみる、か。ふふ、そうだな。それは君の言う通り、実に男らしい。今の時代、こういった男らしいとか女らしいとか言うと性差別だとどこかの団体が言ってきそうだがな……あぁ、そうだな。なら、ここは心無い奴らがよく言ってくる言葉に乗っかって気の利いた言葉の一つでも送るとしよう」
優しい声で
「うん、格好いいね。とてもお姫様には見えない、格好いい男の子だ」
少しだけ間を開けて
別れの挨拶をするように
「うん、分かったよ。そうして、まだ一人で立ち向かいたいというのなら私は手を出さずに見守っておこう。頑張るといい、私は応援しているよ」
少し間を開けて、躊躇うように
「……君は、私の特別、だからね」
少しばかり小声で言ってから
最後
「じゃあ、また。明日はよい日になることを祈ってるよ。バイバイ」
去っていく足音
場面転換
「……ふふ、まだまだ彼は、男の子、だね。妬ましい……もう少し心を砕かないと駄目みたいだね。まだまだ、心の炎が消えやしない……」
暗い声で
「もっとだ……もっと、もっと……みっともなく泣き叫ぶくらいに壊さなきゃ。泣いて、縋って、みっともなく許しを乞うて……男としてのプライドが踏みにじられるくらいにまでっ!」
段々と愉悦に声を震わせるようにヒートアップさせて
哄笑
「くく、フハハハ……今からその時が楽しみだよ。そうなったとき……私が、王子様として颯爽と泣きじゃくる君に手を差し伸べてあげるからね?」
「私の……お姫様」
ひと際暗い声で呟いて終了
クレジット
ライター情報
ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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