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元転生悪役令嬢の冒険者が同じく冒険者になった主人公に今度は囁きながら添い寝耳かきをして差し上げますわ
written by えむおーおー
  • 甘々
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  • 癒し
  • 学校/学園
公開日2024年02月01日 18:35 更新日2024年02月01日 21:05
文字数
4176文字(約 13分56秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
冒険者になった転生悪役令嬢
視聴者役柄
転生先ゲームの本来の主人公(♀)
場所
2人がかつて通っていた学園の寮
あらすじ
元転生悪役令嬢の冒険者は、同じく冒険者となった主人公と共にかつて暮らしていた寮の部屋に入ってくる。
王都が魔物の大群に襲われてしまい、学園を守るために冒険者の二人が呼ばれてしまったのだ。
魔物を撃退したものの精魂尽き果てた主人公に、元悪役令嬢は添い寝耳かきをしてあげることにする。

今日は特別だからと、悪役令嬢は主人公に添い寝する。
耳かきを軽めに終えると、梵天耳かきをしながら反対側の耳に囁き始める。(ちょっと苦戦する)
最初は緊張していた主人公だが、耳かきされながら悪役令嬢の囁きを聞き続けるうちに寝てしまう。
眠った主人公を前にした悪役令嬢は、自分が迎えるはずだった運命を口にすると、
そのまま主人公と共に眠りに落ちるのだった。
本編
(扉の開く音)
(二人分の足音)

——ふう……、やはり学園の大浴場は素晴らしいですわ。

あれが傷つかず残ってて良かった……。

——今日は本当に大変でしたわ。

——まさかわたくしたちが魔物からこの学園を守る羽目になるなんて。

——庶民、あなたもよく頑張りましたわね。

——……あら?どうしましたの。

また耳かきでもお願いされるかと思ったのに、早く寝たいだなんて珍しい。

——お風呂に入ってもまだお疲れのご様子ね。

なら今日は寝てしまいなさいな。

(ベッドに上がる音)

……ええ、それが良いと思いますわ。

——わたくしも今日はこのまま寝ることにします。

(声が遠くなる)
(ベッドに上がる音)

——わたくし達がまたこの学生寮を使うことになるなんてね。

……ま、悪い気はしませんわね。ベッドはふかふかですし。

————おやすみなさい。


(布団が擦れる音)
(声は遠くから)

——……ええ、まだ起きてますわ。どうしましたの、庶民?

——……疲れてるのに眠れない?

——それは、困りましたわね……。

——……けれど無理もありませんわ。

——王都に魔物の大群が襲来して、学園にまで魔物が来て……

今や冒険者のわたくし達が、学園を守るために駆り出されたんですものね。

——先生方や騎士団もいたとはいえ、あなたの尽力がなければこの学園を守れていたかどうか——。

——……ん、なんですの?はっきりおっしゃってくださいな。

……やっぱり、いつもみたいに膝枕で耳かきして欲しい?

——はあ……。わたくし、もう寝るつもりでしたのに。

——……なんて冗談ですのよ。そんな申し訳なさそうな顔なさらないで。

——今日だけは特別ですわ。

——そうですわね……。

——あなたが眠れるよう、いつもとは違う耳かきをして差し上げましょうか。

——ええと耳かき棒は……ありましたわ。

(裸足かスリッパで歩いてくる音)
(声が近くなる)

——さ、あなたはそのまま寝てなさいな。

(布団に上がる音)
(声が片側から聴こえる)

——……どうしましたの?そんなに驚いて。

——今日は特別って言ったでしょう。

——今日は添い寝をしながら耳かきをしてあげますわ。

……いいんですかって、いいんですのよ。

——こういう時は誰か傍に居た方が安心して眠れるじゃありませんの。

——それにわたくしもちょっと思いついたことがありますの。

——せっかくだから試してみようかと。

——まずはこのまま、あなたに耳かきをしていきますわね。

——ほら、そっち向いて、お耳見せなさいな。


(服の擦れる音)
(片側耳かき開始)

——ふふっ、どうなさいましたの?そんなに固くなって。

……距離が近くて緊張しますって……、あなたらしくありませんわね。

——いつもみたいに「幸せ―」とか庶民らしく言ってればいいんですの。

あなたを寝かしつけるためにやってるんですのよ?これ。

(耳かき続く)

(耳かき終わる)


——さて、こちらはこんなものですわね。

……いつもより短い?

——全く、そんなに焦らないで。まだまだ続きますわよ。

——わたくしも色々やってみたいんですの。眠れないなら付き合ってくださいまし。

——ほらこっち向いて。反対側の耳かき、始めますわよ。

(服の擦れる音)


(声反対側から聴こえる)
(反対側の耳かき始まる)

——……肩にわたくしの手が当たってる?仕方ないじゃないですの。

ここに置かないと手が疲れてしまいますもの。

——……そんなにジロジロ見てても眠れませんわよ?目を瞑ってなさいな。

——うふふっ。あなた私に近づきたがるくせに、私に近づかれるのは弱いんですのね。

——ちょっと面白いですわ。

(耳かき続く)

(耳かき終わる)


——さあ、こちらもおしまいですわ。

——ここから先は梵天を使いますの。

——あなたはそのまま仰向けで寝ててくださいな。

(声が元の片側に戻る)

——ええと、耳かきはあちら側でしたいから持ったままこうして……と。

(耳かきを持った腕が体の上を通って服の擦れる音)

——……あら?ごめんなさい。これ……あなたの胸元に思い切りわたくしの腕が乗っちゃってますわ……。

——……大丈夫ですの?重かったら言ってくださいましね。

——ASMRの再現って難しいんですのね……。

——とりあえずこのまま向こう側の耳かきを始めていきますわね。


(反対側で梵天耳かきが始まる)

——どうですの?梵天なら見なくても大丈夫かと思うのですけれど……

——……よかったですわ。

——じゃあ、この先は。


(声がさらに近づいて囁き声になる)

——反対側で耳かきをしながら——、あなたの耳元で囁いてあげますわ。

——耳かきで——、ふーわふーわ。

——こんなふうに。

——これ、いいでしょう?

——わたくしも、前世は残業で疲れすぎて眠れない時とか——

よくASMRで、囁きながら耳かきしてくれるものを聴いてましたの。

……とても気持ちいいです?そう、それは良かったですわ。

——ふわふわーって囁かれると、とっても眠くなるんですのよ。

……はい?なんですの?ゴニョゴニョと。

……「気持ちいいんですけど、えーえすえむあーるって何かいかがわしいものなんですか?」

——い、いかがわしくはありませんわ…………!

——少なくとも……わたくしは……健全なものだけ聴いてましたわ……。

——とーにーかーく、心地いいのならいいじゃないですの。このまま耳かきしながら囁いていきますわよ。

——ふーわふーわ。ふーわふーわ。

————ほら、あなたもいつも耳かきしてる時の、——気の抜けた顔になってきましたわ。

——今日のあなたは大活躍したのだから、——こうして気持ち良く眠ってしまっていいんですわ。

——……なんですの?眠りたいんじゃないんですの?

——……学園を守れたのは、わたくしのおかげ?何を言ってるんですの。

——わたくしはただ、あなたが動きやすいように、後ろから強化魔法で手助けしてただけですわ。

——わたくしなんて所詮脇役の悪役令嬢。

——強大な魔物相手でも通用する、あなたの魔法の才覚は違いますわね。

——……自分は真っ直ぐ進むばかりで、わたくしみたいに上手く誰かを手助けしたりできない?

——……ずっとそう思ってた?

————そう。——そうでしたの。

——お礼を申し上げますわ。——こうして囁きながらなんて様になりませんけど。

——はっきり申し上げるとわたくしも……。

——あなたに頼らないと冒険者として活動できないことは、——コンプレックスでしたから。

(そっと囁きかける)
————嬉しいですわ♪

(耳ふー)

(反対側の梵天が抜ける)


——そろそろ反対側行きましょうか。

——私があなたの反対側に行かないといけないから……。

(体の上を相手が通って服の擦れる音)

(声が反対側から聴こえる)

——あら、ごめんあそばせ。あなたのお顔にわたくしの髪が……。

——やっぱり難しいんですのね。

……いい匂いがしますから大丈夫です、って……せっかく気にかけて差し上げたのに何言ってるんですの。

——ま、あなたらしい気もしますわね。

——ほら、また腕を乗せますけど、大丈夫ですの?

……ならいいですわ。ではまた耳かきをしていきますわね。


(元の片側で梵天耳かき始まる)

(反対側で囁き声が始まる)

——今度はこちら側から囁いて差し上げますわ。

——ふーわふーわ。

——……ふふっ。極楽ですー?ほんとに良い反応ですわね。

————ねえ庶民。そういえば、あなたなんでわたくしについてきたんですの?

——この学園で色んな殿方に言い寄られていたの、わたくし知っていましてよ。

——それなのにわたくしについてくるなんて。

——……はっきり答えなさいな。

——……声が良い?

————……やっぱりそうでしたのね。

——わたくし、薄々気付いてましたわ。

——あなたは声が好き。

——つまり声フェチってこと。

——原作の主人公も、やたらと声に惹かれて相手を好きになっていましたもの。

——じゃあこうやって——囁かれるのとか——

——実はとっても好きですのね?

——……ふふっ。そういうことですのね。

——どうして私の警護をする交換条件が膝枕で耳かきなのか……。

——あなたは子供の頃に母親にやってもらって嬉しかったからって、言っていましたけれど——。

——あれは嘘で、わたくしの声を間近で聴きたかったんですのね?

——なんだかヘンタイっぽいですわ。

————わたくし知ってましてよ。あなたがわたくしに怒られたり、叱られたりするのが、実は好きだって。

——だからわたくしに、やたらと距離を詰めたがるんですのよね?

——……うふふっ、答えられませんのね。

——ほんとに悪い子♪

——じゃあ悪い子にはたっぷりと——

——お仕置きしないといけませんわね♪

(耳ふー)

——ほら、ふーわふーわ。

——貴族令嬢に耳かきされて、横で囁かれ続けて——

——すっかり夢見心地ですわね?

——じゃあ、わたくしの囁きを最後まで聞くこともできませんわね。

——あんなことや——こんなことを——

囁いても、あなたはもう眠ってしまって聞こえない。

——悪い子には、わたくしの声を最後まで聞かせてあげませんわ。

——ふーわふーわ。

——いけない子は夢の世界に連れて行ってしまいましょう。

——あなたの髪——。

——最近わたくしの髪と同じ匂いがすること——

——気付いてましてよ。

——勝手に調べて、同じ香りの石鹸を買っているのかしら?

——ほんとに悪い子。

——ふーわふーわ。

——耳かきされて、囁かれて、気持ち良くて、

——眠ってしまって、今の会話もぜーんぶ忘れておしまいなさい。

——ふーわふーわ。

——眠るまでこうやって横で

——囁いてあげますわ。


(耳かき終わり)

——あらあら、本当に眠ってしまいましたのね。

(囁き声終わり)

(起き上がって服の擦れる音)

——気持ちよさそうな顔で寝ちゃって。

——……。

——ちょっとやりすぎましたわね。

——あとで恥ずかしくなりそうですわ……。

——でも、今日だけは特別ですわ。

——だって今日がわたくしの、悪役令嬢の破滅の日だったんですもの。

——王都に魔物が襲来するのも、学園に魔物が襲来するのも知ってましたわ。

——わたくしこと悪役令嬢は、学園に魔物が襲来して逃げ惑う中、主人公とその恋人と出会う。

——そこに魔物が現れて、恐怖から魔が差した悪役令嬢は二人を魔物に突き飛ばして逃げていく。

——そして、逃げた先に待ち構えていた別の魔物に襲われて、消息不明となる。

——どんなルートでも。

——あなたが今日倒した魔物は、わたくしを殺すはずだった魔物だったんですのよ。


(布団にもぐる音)
(囁き声)

——……今日はわたくしも、このままあなたと一緒に寝ましょうか。

——なんだかとっても気持ちよく眠れそうですもの。

——これからも……。

——わたくしを守ってくださいましね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
元転生悪役令嬢の冒険者が同じく冒険者になった主人公に今度は囁きながら添い寝耳かきをして差し上げますわ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
えむおーおー
ライター情報
ファンタジー系ASMRが好き。
耳かきしながらずっと話してるタイプの作品が好きなので、文章長くなりがちです。
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