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- 人外 / モンスター
- 熱血
公開日2025年03月22日 22:45
更新日2025年03月22日 22:45
文字数
4085文字(約 13分37秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
オーガ族の耳かき店経営者
視聴者役柄
王都の騎士任務から帰ってきた幼馴染
場所
休日の耳かき店
あらすじ
王都から町に里帰りしたあなたは、オーガ(鬼)族の幼馴染が経営する耳かき店に迎えられる。
姉御気質な幼馴染は、休日で誰もいないからとあなたを耳かきルームに入れ、王都の仕事の労いにと耳かきをしてくれる。
幼馴染はこれが店のやり方だと、寝転がせた主人公の後ろに寝そべって耳かきをしていく。
二人が思い出話に花を咲かせていると、幼馴染の不揃いな二本角の話になる。
それはかつてあなたが折ってしまった角で、幼馴染はあなたに勝つまでこのままにするのがオーガの習慣だと教える。
しかし話の途中で、あなたはその角の真実を知ってることを伝える。
不揃いな角は、折った相手に惚れている証だった。
それを知らされた幼馴染は表情を変え、あなたを本気で堕としにかかる。
幼馴染の耳かきに負けて付き合うことになってしまったあなたは、
ぼんやりしたまま幼馴染と両親に挨拶に行くことを承諾してしまうのだった。
姉御気質な幼馴染は、休日で誰もいないからとあなたを耳かきルームに入れ、王都の仕事の労いにと耳かきをしてくれる。
幼馴染はこれが店のやり方だと、寝転がせた主人公の後ろに寝そべって耳かきをしていく。
二人が思い出話に花を咲かせていると、幼馴染の不揃いな二本角の話になる。
それはかつてあなたが折ってしまった角で、幼馴染はあなたに勝つまでこのままにするのがオーガの習慣だと教える。
しかし話の途中で、あなたはその角の真実を知ってることを伝える。
不揃いな角は、折った相手に惚れている証だった。
それを知らされた幼馴染は表情を変え、あなたを本気で堕としにかかる。
幼馴染の耳かきに負けて付き合うことになってしまったあなたは、
ぼんやりしたまま幼馴染と両親に挨拶に行くことを承諾してしまうのだった。
本編
――よう!こっちこっち。
……ああそうだよ、今はここがあたしの店。今日は休みで誰もいないから、正面から入っちゃっていいよ。
(扉が開く音)
――ようこそ、オーガの経営する耳かき店へ。
あー、奥では靴は脱いでな。耳かき店のルールだから。あんたこういう店入ったことないだろ?
ははっ。わかるよ、そうやってキョロキョロしてるの一見さんと同じだもん。
(引き戸が開く音)
――この部屋でいいかな。ほら、そこのベッドに寝っ転がりな。
……え?何をするのかって、耳かきだよ。あたしがあんたにしてやんの。
王都から地元に帰ってきて疲れてんだろ?向こうでの話聞きたいし、裏の事務所でお茶飲みながらってより、
耳かきでもしてもらう方が疲れも取れるだろ。あたしみたいなでかいのが相手でもさ。
あ、それともなんか変な想像でもした?……ははっ、じょーだんだって。
わかったならとりあえずそこに寝なよ。
(ベッドに寝転ぶ音)
――えーっと予備の耳かき棒は……あったあった。
(ベッドに上がる音)
(声片側から)
――よし、じゃあ始めようか。
(服がくっつく音)
……ん?ああこの姿勢?これがうちの店のやり方なのよ。横向いたお客の後ろに添い寝して耳かきするスタイル。
いやいや、怪しい店じゃないから。あんたは知らないだろうけど、この町の耳かき店のローカルルール。
あたしもこれじゃないとやりづらいんだって。
――ほら、いいから向こう向いて。耳見せなよ。
(片側耳かき始まる)
(しばらく無言)
――当店の耳かきはいかがでしょうか、お客様?……なんつって。
あたしは店長だからお客さんには耳かきやってないんだよね。
……ああ、昔はよくあんたを練習台にやってたよね。
こうやって奥の方をぞりぞりやるのとか……あははっ!やっぱりここ弱いんだ。
ほーら、ぞーりぞーり。ぞーりぞーり。
あはっ!この反応懐かしいなあ。
――出来るならあたしも客を相手にやりたかったんだけど、親には角生えてるオーガは需要ないって言われてさ。
長年続く親の店をこうして店長として引き継ぐ羽目になったわけ。
本当かどうか知らんけど、数百年前に勇者が魔王を耳かきで倒した頃からこの店はずっとやってんだってさ。
で、店長になっちゃって客に耳かき出来ないストレスを、今あんたで発散してる。
……あははっ!怒るなって。ほら、ぞーりぞーり。
奥の方掻いていきますよー。
――それで、あんたは王都の騎士団入って何やってんの?
……そうか、まだ今の魔王を相手に戦争か。魔物族のあたしからしたら迷惑な話だよ。
……まだまだ下っ端だから警備に配属されてる?危ない仕事やってるよりいいだろ。
なんか不満そうだね。ご両親たまに会うけどあんたのこと心配してたよ。
ま、どうしても上行きたいってんなら討伐隊にでも入れるよう応援してやるよ。
――しっかし、ガキの頃はあたしより小さいあんたが騎士団入れるとは思わなかったなあ。
今もまだあたしの方がデカいのにさ。まあ、でもヤワな見た目と性格して、あんた腕っぷしは誰よりも強かったっけ。
オーガのあたしが喧嘩して勝てないの、知ってる相手じゃあんただけだもん。
――あ。汚れだいたい取れちゃったな。
(耳かき終わり)
じゃあ梵天で細かいの取ろうか。
(梵天耳かき始まる)
――そういや向こうの話で気になったんだけどさ。
騎士団員ってかなりモテそうなもんだけど、あんた向こうで良い人いないの?
……ふーん、いないんだ。何?怖くて手出せないの?
……ごめんて。奥手だもんねえ、あんた。
……え、あたし?
あたしは、まあ……まだいいかなって。
ていうかこの角見てわかんない?不揃いな二本角。あんたには前から言ってる気がするけど。
……そう、あんたが間違って片方折ったやつ。
――オーガってのはね、負けを認めたくない時は折れた角を直さないんだよ。
だから折った相手に勝つまであたしは直さない。
今回もあんたには王都に戻る前に手合わせしてもらうから。
店の経営もあるし、オーガのあたしが負けたまま恋愛してる暇なんかないわけよ。
……は?重い?あたしが?……それはちょっと聞き逃せないね。
どうやらあんたは今、あたしに耳かきされてるって状況を忘れてるらしいね。
(梵天耳かき終わり)
ちょうど梵天の掃除も終わったし、あんたが一番弱いヤツやっちゃお。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
ははっ、情けない声出てやんの。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
あんた今は騎士団員だろ?耳もちゃんと鍛えないといけないんじゃない?
(何度も耳にふーっと息を吹きかけられる)
――あー、すっきりした。
じゃ、反対側の耳かきを……。
(小声で「……あ、これだと反対向かせないと…」と聞こえる)
――あー、えっと……。普通は逆向いてもらってこっちが反対側に寝そべるんだけど、めんどいからちょっと我慢しててな。
(服が擦れる音)
――よいしょっ……と。
(声が反対側から聴こえるようになる)
ふう、これで良し。
……ええ?乱暴すぎる?いいだろ、あんた客じゃないんだし。背中に組み付いて反対に転がしちゃえば。
ほら、このまま添い寝してもう片方の耳かきやってやるからさ。
(反対側耳かき始まる)
――というかあんたちょっと筋肉増えた?
……あー、騎士団の鍛錬ってそんな厳しいの。
楽々な警備の仕事でなまってるわけじゃなさそうで安心したよ。
――こっちの仕事もなかなか簡単にはいかなくてさー。
知ってるだろ?ここで働けるのは魔物だけ。あたしが言うのもなんだけど、みんなクセが強くて。
この間はサキュ……じゃない、夢魔を雇う羽目になってね。
他にもスライムだのミミックだの、人間と暮らしてない種族の子にも耳かきを教えなくちゃいけなくて。
……ああ、やっぱり。あたし昔より上手くなってる?
――ぞーり。ぞーり。こうすると耳の汚れが取れて気持ちいんですよーって、店の子に実践して教えてるのよ。
色んな子相手にやってるから、相手の弱いポイントを見つけるのはすっかり上手くなっちゃったね。
――……あたしの方が筋肉なまってないか心配になってきたな。
……お、何?騎士団の話?
……へー、オーガの同僚いるんだ!人間なのにオーガとやり合えるあんたにびっくりしたんじゃない?
……ああ、そいつも女なんだ。
……ふうん。
……そう。
そいつも角が片方折れてたんだ。
……聞いたんだね。そいつに。
……そうだよ。
――あんたにずっと言ってた話は嘘。
――オーガが折れた角を直さないのは、その折った相手になら折られてもいいと認めたから。
つまり、惚れたから。
(耳かき止まる)
――じゃあ今日は知ってたわけだ。あたしがあんたを好きなこと。
ならこの場所に連れてきて添い寝してる意味、わかるよね。
――ああ、変なことはしないよ。ここはあたしの仕事場だからね。
――……でもね。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳元で囁く)
耳かきの範囲なら、なんだってしちゃうよ。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳かきが再開される)
――ぞーり。ぞーり。ぞりぞりぞり。
こうやって耳元で囁かれながら奥の方をかかれるの、あんたほんと弱いねえ。
弱いっていうか、好きだよね。
――あーあ、恥ずかしいなー。あんたへの恋心がバレてたなんて。
でもさ。たぶん一つバレてないことがあって。
こうして後ろから添い寝して耳かきするってルール、あれも嘘なんだ。
(耳元で囁く)
――だってこんなにくっついたら恋人同士じゃんか。健全な店でそんなことさせないよ。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳かき続く)
……ねえ、あんたはあたしのことどう思ってる?
知っててここに寝転んだってことは、嫌いじゃないって意味だと思ってるけど。
……はあ、相変わらず言動がヤワだなあ。
自分も好きだってはっきり言えないんだ。
知らないで来たなら、あたしの耳かきにハマらせて近づこうと思ってたけど、知っててこれは問題だなあ。
――この場で堕とすしかないね。
(耳かき終わり)
はい。耳かき終わり。
(梵天耳かき始まる)
――なので梵天耳かき入りまーす。
――ずぶずぶ。ずぶずぶー♪
あんた、実は梵天もかなり弱いよね。さっきやった時、びくびく震えてたもん。
ちょっと顔見せてね。……ははっ、何そのとろとろの顔。
あんたさあ、このままじゃあたしに負けちゃうよー?
……嘘って言った?ああ、あれね。嘘は半分だけだよ。
あんたのことが好きなのは本当。でもオーガのあたしが人間のあんたに負けたくないのも本当。
だから惚れた相手なら傷つけ合わなくても、こうやって耳かきで負けさせるのでもいいかなーって。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(梵天耳かき続く)
――オーガの女に添い寝されて耳かきでとろとろにされてる姿、ちょっとお仲間の騎士団員には見せられないねえ。
――ずぶずぶー。ずぶずぶー。あははっ、ずっとびくびくしてる。
(梵天耳かき終わり)
――さて、耳かきは両方終わっちゃったんだけど、ちょっと正面向いてくれるかな。
いや、力入らないか。あたしが向かせてやるよ。
(服の擦れる音)
(声正面から)
言ったよな。耳かきなら何でもやるって。
(両耳の梵天耳かき始まる)
――ずーぶずーぶ、ずーぶずーぶ。
――働いてる子に聞いたんだけど、両耳から耳かきされるのに弱い客が多いらしくてさ。
あたしは人間と形がほぼ一緒だから耳かきだと危ないけど、
ふわふわの梵天なら中が見えなくても両耳に入れられるってわけ。
……なるほどねえ、効果抜群ってわけだ。
お耳の中ふわふわですかー?
――これから大事な話したいんだけどさ、あんたそんなふにゃふにゃで話せる?
まあいいや。
(耳元で囁く)
――なあ、王都に行くのやめてここであたしと一緒に暮らさないか?
(耳元で囁く)
望むなら毎日、こーうやって、あんたに耳かきしてあげられるよ?
……そうか。まあ……そりゃそうだよな。騎士団員になるのが夢って言ってたもんな。
ふにゃふにゃで半分ぐらいしか聴き取れなかったけど。
でもそういう、芯の固いところがあたしは好きなんだよなあ。
――けれどさ、あたしと付き合うのはいいだろ?
ここと王都で、会える機会は少ないけど。
……はは、ふにゃふにゃで聴こえなかったなあ?
……冗談だって。
――これであんたはあたしに堕ちたね。
(両耳梵天耳かき終わり)
――じゃああたしに堕ちてくれたお礼に……
(両耳から何度も耳にふーっと息を吹きかけられる)
――これで耳かきは全部終わり。
(ベッドから起き上がる音)
――ふふっ、立てなそうだね、あんた。
――今のうちに約束しちゃおうか。あたしこれから一緒にあんたのウチに行くから。
ご両親に挨拶しに。
いいよね?
……はい、決まり。
……ああそうだよ、今はここがあたしの店。今日は休みで誰もいないから、正面から入っちゃっていいよ。
(扉が開く音)
――ようこそ、オーガの経営する耳かき店へ。
あー、奥では靴は脱いでな。耳かき店のルールだから。あんたこういう店入ったことないだろ?
ははっ。わかるよ、そうやってキョロキョロしてるの一見さんと同じだもん。
(引き戸が開く音)
――この部屋でいいかな。ほら、そこのベッドに寝っ転がりな。
……え?何をするのかって、耳かきだよ。あたしがあんたにしてやんの。
王都から地元に帰ってきて疲れてんだろ?向こうでの話聞きたいし、裏の事務所でお茶飲みながらってより、
耳かきでもしてもらう方が疲れも取れるだろ。あたしみたいなでかいのが相手でもさ。
あ、それともなんか変な想像でもした?……ははっ、じょーだんだって。
わかったならとりあえずそこに寝なよ。
(ベッドに寝転ぶ音)
――えーっと予備の耳かき棒は……あったあった。
(ベッドに上がる音)
(声片側から)
――よし、じゃあ始めようか。
(服がくっつく音)
……ん?ああこの姿勢?これがうちの店のやり方なのよ。横向いたお客の後ろに添い寝して耳かきするスタイル。
いやいや、怪しい店じゃないから。あんたは知らないだろうけど、この町の耳かき店のローカルルール。
あたしもこれじゃないとやりづらいんだって。
――ほら、いいから向こう向いて。耳見せなよ。
(片側耳かき始まる)
(しばらく無言)
――当店の耳かきはいかがでしょうか、お客様?……なんつって。
あたしは店長だからお客さんには耳かきやってないんだよね。
……ああ、昔はよくあんたを練習台にやってたよね。
こうやって奥の方をぞりぞりやるのとか……あははっ!やっぱりここ弱いんだ。
ほーら、ぞーりぞーり。ぞーりぞーり。
あはっ!この反応懐かしいなあ。
――出来るならあたしも客を相手にやりたかったんだけど、親には角生えてるオーガは需要ないって言われてさ。
長年続く親の店をこうして店長として引き継ぐ羽目になったわけ。
本当かどうか知らんけど、数百年前に勇者が魔王を耳かきで倒した頃からこの店はずっとやってんだってさ。
で、店長になっちゃって客に耳かき出来ないストレスを、今あんたで発散してる。
……あははっ!怒るなって。ほら、ぞーりぞーり。
奥の方掻いていきますよー。
――それで、あんたは王都の騎士団入って何やってんの?
……そうか、まだ今の魔王を相手に戦争か。魔物族のあたしからしたら迷惑な話だよ。
……まだまだ下っ端だから警備に配属されてる?危ない仕事やってるよりいいだろ。
なんか不満そうだね。ご両親たまに会うけどあんたのこと心配してたよ。
ま、どうしても上行きたいってんなら討伐隊にでも入れるよう応援してやるよ。
――しっかし、ガキの頃はあたしより小さいあんたが騎士団入れるとは思わなかったなあ。
今もまだあたしの方がデカいのにさ。まあ、でもヤワな見た目と性格して、あんた腕っぷしは誰よりも強かったっけ。
オーガのあたしが喧嘩して勝てないの、知ってる相手じゃあんただけだもん。
――あ。汚れだいたい取れちゃったな。
(耳かき終わり)
じゃあ梵天で細かいの取ろうか。
(梵天耳かき始まる)
――そういや向こうの話で気になったんだけどさ。
騎士団員ってかなりモテそうなもんだけど、あんた向こうで良い人いないの?
……ふーん、いないんだ。何?怖くて手出せないの?
……ごめんて。奥手だもんねえ、あんた。
……え、あたし?
あたしは、まあ……まだいいかなって。
ていうかこの角見てわかんない?不揃いな二本角。あんたには前から言ってる気がするけど。
……そう、あんたが間違って片方折ったやつ。
――オーガってのはね、負けを認めたくない時は折れた角を直さないんだよ。
だから折った相手に勝つまであたしは直さない。
今回もあんたには王都に戻る前に手合わせしてもらうから。
店の経営もあるし、オーガのあたしが負けたまま恋愛してる暇なんかないわけよ。
……は?重い?あたしが?……それはちょっと聞き逃せないね。
どうやらあんたは今、あたしに耳かきされてるって状況を忘れてるらしいね。
(梵天耳かき終わり)
ちょうど梵天の掃除も終わったし、あんたが一番弱いヤツやっちゃお。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
ははっ、情けない声出てやんの。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
あんた今は騎士団員だろ?耳もちゃんと鍛えないといけないんじゃない?
(何度も耳にふーっと息を吹きかけられる)
――あー、すっきりした。
じゃ、反対側の耳かきを……。
(小声で「……あ、これだと反対向かせないと…」と聞こえる)
――あー、えっと……。普通は逆向いてもらってこっちが反対側に寝そべるんだけど、めんどいからちょっと我慢しててな。
(服が擦れる音)
――よいしょっ……と。
(声が反対側から聴こえるようになる)
ふう、これで良し。
……ええ?乱暴すぎる?いいだろ、あんた客じゃないんだし。背中に組み付いて反対に転がしちゃえば。
ほら、このまま添い寝してもう片方の耳かきやってやるからさ。
(反対側耳かき始まる)
――というかあんたちょっと筋肉増えた?
……あー、騎士団の鍛錬ってそんな厳しいの。
楽々な警備の仕事でなまってるわけじゃなさそうで安心したよ。
――こっちの仕事もなかなか簡単にはいかなくてさー。
知ってるだろ?ここで働けるのは魔物だけ。あたしが言うのもなんだけど、みんなクセが強くて。
この間はサキュ……じゃない、夢魔を雇う羽目になってね。
他にもスライムだのミミックだの、人間と暮らしてない種族の子にも耳かきを教えなくちゃいけなくて。
……ああ、やっぱり。あたし昔より上手くなってる?
――ぞーり。ぞーり。こうすると耳の汚れが取れて気持ちいんですよーって、店の子に実践して教えてるのよ。
色んな子相手にやってるから、相手の弱いポイントを見つけるのはすっかり上手くなっちゃったね。
――……あたしの方が筋肉なまってないか心配になってきたな。
……お、何?騎士団の話?
……へー、オーガの同僚いるんだ!人間なのにオーガとやり合えるあんたにびっくりしたんじゃない?
……ああ、そいつも女なんだ。
……ふうん。
……そう。
そいつも角が片方折れてたんだ。
……聞いたんだね。そいつに。
……そうだよ。
――あんたにずっと言ってた話は嘘。
――オーガが折れた角を直さないのは、その折った相手になら折られてもいいと認めたから。
つまり、惚れたから。
(耳かき止まる)
――じゃあ今日は知ってたわけだ。あたしがあんたを好きなこと。
ならこの場所に連れてきて添い寝してる意味、わかるよね。
――ああ、変なことはしないよ。ここはあたしの仕事場だからね。
――……でもね。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳元で囁く)
耳かきの範囲なら、なんだってしちゃうよ。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳かきが再開される)
――ぞーり。ぞーり。ぞりぞりぞり。
こうやって耳元で囁かれながら奥の方をかかれるの、あんたほんと弱いねえ。
弱いっていうか、好きだよね。
――あーあ、恥ずかしいなー。あんたへの恋心がバレてたなんて。
でもさ。たぶん一つバレてないことがあって。
こうして後ろから添い寝して耳かきするってルール、あれも嘘なんだ。
(耳元で囁く)
――だってこんなにくっついたら恋人同士じゃんか。健全な店でそんなことさせないよ。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(耳かき続く)
……ねえ、あんたはあたしのことどう思ってる?
知っててここに寝転んだってことは、嫌いじゃないって意味だと思ってるけど。
……はあ、相変わらず言動がヤワだなあ。
自分も好きだってはっきり言えないんだ。
知らないで来たなら、あたしの耳かきにハマらせて近づこうと思ってたけど、知っててこれは問題だなあ。
――この場で堕とすしかないね。
(耳かき終わり)
はい。耳かき終わり。
(梵天耳かき始まる)
――なので梵天耳かき入りまーす。
――ずぶずぶ。ずぶずぶー♪
あんた、実は梵天もかなり弱いよね。さっきやった時、びくびく震えてたもん。
ちょっと顔見せてね。……ははっ、何そのとろとろの顔。
あんたさあ、このままじゃあたしに負けちゃうよー?
……嘘って言った?ああ、あれね。嘘は半分だけだよ。
あんたのことが好きなのは本当。でもオーガのあたしが人間のあんたに負けたくないのも本当。
だから惚れた相手なら傷つけ合わなくても、こうやって耳かきで負けさせるのでもいいかなーって。
(耳にふーっと息を吹きかけられる)
(梵天耳かき続く)
――オーガの女に添い寝されて耳かきでとろとろにされてる姿、ちょっとお仲間の騎士団員には見せられないねえ。
――ずぶずぶー。ずぶずぶー。あははっ、ずっとびくびくしてる。
(梵天耳かき終わり)
――さて、耳かきは両方終わっちゃったんだけど、ちょっと正面向いてくれるかな。
いや、力入らないか。あたしが向かせてやるよ。
(服の擦れる音)
(声正面から)
言ったよな。耳かきなら何でもやるって。
(両耳の梵天耳かき始まる)
――ずーぶずーぶ、ずーぶずーぶ。
――働いてる子に聞いたんだけど、両耳から耳かきされるのに弱い客が多いらしくてさ。
あたしは人間と形がほぼ一緒だから耳かきだと危ないけど、
ふわふわの梵天なら中が見えなくても両耳に入れられるってわけ。
……なるほどねえ、効果抜群ってわけだ。
お耳の中ふわふわですかー?
――これから大事な話したいんだけどさ、あんたそんなふにゃふにゃで話せる?
まあいいや。
(耳元で囁く)
――なあ、王都に行くのやめてここであたしと一緒に暮らさないか?
(耳元で囁く)
望むなら毎日、こーうやって、あんたに耳かきしてあげられるよ?
……そうか。まあ……そりゃそうだよな。騎士団員になるのが夢って言ってたもんな。
ふにゃふにゃで半分ぐらいしか聴き取れなかったけど。
でもそういう、芯の固いところがあたしは好きなんだよなあ。
――けれどさ、あたしと付き合うのはいいだろ?
ここと王都で、会える機会は少ないけど。
……はは、ふにゃふにゃで聴こえなかったなあ?
……冗談だって。
――これであんたはあたしに堕ちたね。
(両耳梵天耳かき終わり)
――じゃああたしに堕ちてくれたお礼に……
(両耳から何度も耳にふーっと息を吹きかけられる)
――これで耳かきは全部終わり。
(ベッドから起き上がる音)
――ふふっ、立てなそうだね、あんた。
――今のうちに約束しちゃおうか。あたしこれから一緒にあんたのウチに行くから。
ご両親に挨拶しに。
いいよね?
……はい、決まり。
クレジット
ライター情報
ファンタジー系ASMRが好き。
耳かきしながらずっと話してるタイプの作品が好きなので、文章長くなりがちです。
pixivにも同じ内容で投稿しています。
耳かきしながらずっと話してるタイプの作品が好きなので、文章長くなりがちです。
pixivにも同じ内容で投稿しています。
有償販売利用の条件
商品として販売する場合のみご連絡ください。それ以外(有料の支援サイトの音声に台本を使う場合など)では自由に使って頂いて大丈夫です。
利用実績(最大10件)
えむおーおー の投稿台本(最大10件)