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ボクっ娘天使(リアル)が舞い降りた!
written by kaman_zora
  • インモラル
  • 人外 / モンスター
  • ボクっ娘
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2614文字(約 8分43秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
いつものように高校に通い、いつものように部活をし、いつものようにバイトに行く。
そんないつもの日常が、今日、突然壊れる。

僕の事を呼ぶ声がする。
姿は見えない。
本編
あーーーーーー!!!!


。。。お?反応あり。

ねぇそこのおにいさん。

キミだよ。キミ。

ねぇってば。
聞いてる?

おーい!
こっち見てー?


ありゃりゃ、やっぱり見えてないかぁ。
声に反応したから、もしやと思ったんだけどなぁ。
ボクの美貌を見せつけるチャンスだったのに。

あごめん、待たせちゃって。
部活帰りかい?
よく頑張るねぇ。

ボク?
ボク、「天使」ってヤツだけど、ご存知?

あ、知ってるの。それは楽でいいね。
つい昨日から、ここに配属?されたみたいで。
今日からよろしくお願いしますね。

うん。
他の人には聞こえてもいないし、見えてもないみたい。
まぁそりゃそうだよねぇ。
天使を知覚できたら、ソイツはもうすぐ死ぬんだし。
こんな若者ばっかりの学校には知覚できる人なんてそうそういないよね。

ん?
あぁ、そうだよ?
キミはもうすぐ死ぬの。
ボクの出番ってわけ。
これから憑いてくからよろしく。

そんなに慌てないでよ。
別に今すぐ死ぬわけじゃないんだからさ。
もうすぐ、ってだけだって。

え?あんまり変わんない?
あ、そうなの。
地上の言葉は難しいね。
天上は簡単だよぉ?
言葉なんて媒体使わなくていいんだ。
思ったことが届く。
ふふん。便利っしょ〜

あれ、あんまり便利さ伝わってない?

うん。そうだね。
邪念があれば、すぐにバレちゃうんだよね。
よくわかったね。
いいように言えば、腹を割って話せる。
悪く言えば、秘匿したい気持ちも全部筒抜け。
そんな感じ。
まぁ天国だしね。変に邪念なんて持ち込まれちゃたまんないし。
上手くできてるよまったく。

あ、何の話してたんだっけ?

あそうそう、キミの死について、ね。
キミはどうする?
死ぬのは残念ながら避けられないけど、死ぬまでの間にやりたいこと、ないのかい?

えぇ。。
思いつかないの。。?
なんでもいいじゃん。ほら、あの料理だけは食べておきたい!みたいな?
そういう欲望、無いの?

へぇ、無いんだ。
キミって人間にしちゃ不思議なヤツだね。
もっと人間って欲にまみれてるもんだと思ってたけど。
キミっておもしろいね。

じゃあ、死ぬまでの間、何して過ごすの?

はあ、勉強、部活、バイト。。。
キミってつまんないね。
せっかくボクがいるんだ。
何かやってみせて、とかさ。
無いの?
ボクの超能力を見せてあげても―

あ。特に無いのね。
はいはい。期待したボクが馬鹿だったよ。

でもなぁ、キミしかボクのことわかんないんだよね。
つまり、キミとでしか暇つぶしできないんだよね。

ねぇ、キミってえっちは好き?

うわぁ。普通に頷くじゃん。
もうちょっと焦るとか、ないわけ?
つまんなーい。
ぶーぶー

ん?
あ、質問の意図?
別に?
キミが焦る姿をみれるかなって思っただけだよ?
死ぬのがわかった時の慌てっぷり、とってもおもしろかったからね。

ごめんごめん。
もうからかわないからさ。
ボクのこと、許してくれよ。

お、素直。
ありがとうね。

てかさ、さっきからボクと一切目が合わないなぁ。
いや、見えてないから仕方ないんだけど。
すごい滑稽に見えてきちゃったよ。
クスクス

今のは、からかったわけじゃないよ。
キミだって、ボクの立場なら笑ってしまったはずさ。

でしょ?

やっぱりそうだよね。
キミが賢くて良かったよ。

ところで、お家に帰らないのかい?
もう暗くなってきたけど。
忘れてた、って。キミは本当に賢いのかい?
ふふふ
じゃあ、話しながら行こっか。


ねぇ、キミ。
したいことはないって話だったけど、
ボクに言って欲しい言葉とかは、あったりするかい?

ほぅ?
いいよ。
「お兄ちゃん!大好き!」
ほれ、どうよ。
キミには妹がいないもんね。

お、好感触だね。
次は?

「ボク、キミのこと、ずっと前から、、その。。す、す。。すき。だったんだ。」

悪くないでしょ?
キミしか聞けないプレゼントだね。
ボクの演技力の賜物さ。

キミ、ノッてきたね。
やっぱり人間の欲望は尽きることがないね。
なに、そういう風に創られてるんだ。
キミだってその一人ってだけの事。ごくごく自然なことさ。
キミはちゃんと人間だったんだ。
おめでとう。


ん?どしたの?急に立ち止まって。

。。。お前、悪魔だろ、って?

正解。
なんで分かったかなぁ。

欲望をわざわざ引き出そうとしすぎ?
ありゃ、ちょっとやりすぎちゃったか。

欲望は魂のスパイスさ。
色んな欲にまみれているほど、魂の味は深みを増して美味しくなるんだ。
まぁ欲が少ない方がうまいって言うヤツもいるけどね。

で。
ボクの正体がバレちゃったけど、キミはどうするのかな?
ボクのことが見えないキミに、ボクをどうこうできるとは思えないね。

祓ってやる?
あははっ
キミってやっぱりおもしろいね!
ボクがどれだけ温厚にキミと向き合っていたか、分かってないみたいだね。
ボクが本気を出せば、キミの運命を待たずに魂を狩り取ることも出来るのさ。
もし祓おうなんてしたら、わかるよね?
この世界だと、心臓発作って扱いになるのかな。ふふふ

まぁでも、キミがもうすぐ死ぬ事実は変わらない。
結局は、ボクに喰べられる。
抵抗したいなら、やってみてもいいよ。
ボクも見てみたいし。
必死になるキミの顔。

あれ、諦めちゃった?
おーい。

あ、どうすべきか考えてるのね。
それで?
結論は出たかにゃ?

は?
好きだ、って、何が?

ボクのことが!?
な、何を言っているんだい!
急に。

ボクの声が好みだ、って。。
ボクは悪魔なんだぞ!
ボクはキミの魂の味にしか興味はない!
キミは何を血迷っているんだ。

死ぬ前に、一度でいいから恋愛を知りたい。って。。
初めてキミの方から欲が出てきたかと思えば。

賢いキミならわかるだろ?
キミにはボクが見えていないんだから、恋愛なんて出来っこない。

。。。夢?

ハァ
キミは本当に頭がキレるね。
夢の中でなら出来るんじゃないか、って?
その通りだよ。まったく。調子狂うなぁ。

もう、分かったって。キミの最期の願いとして聞き入れてあげる。
今日の夢に出てあげるから。
それでいいかい?

はいはい。それじゃ、今晩ね。




(ね。ね。目、開けて?
おはよ。
そろそろどいて欲しいんだけど。。
ふともも痛くなってきちゃったからさ。

ん?どうしたの?
そんな驚いた顔して。

どうなってるの、って。
もう。膝枕してって言ったのはキミでしょ?

あ、ちょっと!
ふともも触んないでよ。
くすぐったいって。
やめて。
あの。聞いてる?

好き、って。。
もう。キミ、本当にえっちなんだから。
そんなにふとももがいいの?
いいよ。もっと触って?
――)





その夜、高校生一名が部屋のベッドの上で亡くなったそうだ。
原因は未だ不明だが、恐らく心臓発作による急死とみられる。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ボクっ娘天使(リアル)が舞い降りた!
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora
ライター情報
 完全に趣味でシチュボ台本を書いてます。

 メンヘラ、ヤンデレ、励まし、謎シチュなどなど、いろいろ書いてます。

 R18Gはたまに書きますが、
 恐らく、百合、BL、女性向け、R18は、ほとんど書きません。難しい!

 ぜひ自由に改変していただき、ガンガン使ってください!

 よろしくお願いしますm(_ _)m
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