恋は盲目。
身を焦がすような、熱い愛の形、ヤンデレ。
何気ない日常が、壊れるほどに、愛される。

お、後輩くん。
やっと来た。
もう部活はじまってるよ？

あれ？
キミ、なんか顔色悪くない？

あぁ〜。
キミの幼馴染の子？
何の連絡もなく休んでるんでしょう？
どうしたんだろうね？
連絡もなしに休むなんて、周りにどれだけ迷惑がかかるか、分かってないのかな。

まぁでも、よかったじゃない。
私たちの恋を邪魔するヤツがいなくなって。ね？

うふふ。
キミ、私のこと、えっちな目で見てたよね？
私、キミにそんな目で見られてるってわかった時、すっごく嬉しかったの。
大好きな後輩くんが、私のことをあんなに熱のこもった目で見つめてくれるんだもん。
私たち、こんなにも求め合っていたんだ、って思って。
幸せだったんだ。
あの女さえいなければ。ね。

でも、やっと。。
やっとキミの隣から消えてくれた。
本当に邪魔くさかったよね。
いつもいつもいつもいつも！
キミの周りをうろちょろして、キミをからかって、キミを困らせて。。！
ほんの少し昔からの付き合いだからって、キミのことをわかった気になって、適当言って、独占して。
キミは本当に迷惑してたもんね。
でも、もう大丈夫。
安心していいよ。
キミには私がいるよ。
私がキミをあの女から護ってあげる。
私と愛し合っていれば、何も心配いらない。

。。。は？
何言ってるの。。？
あんな金魚のフンにも満たないような女なんて、どうだっていいでしょう！？
私たちを邪魔する悪い女なんだよ！？


あの女、何か、キミの弱みを握ってるんだよね？
それでキミはそんなにあんなヤツを庇おうと。
でも大丈夫！
アイツのことは私に任せておいて？
私がキミを救ってあげる。
私、キミのためなら何だってするよ？
だから、安心して待ってて？

うんうん。
分かってる。
キミのことはなんでも分かってあげられる。
そうやって庇わないといけないもんね。

可哀想な後輩くん。。
本心を押し殺して、そうやって言わないといけないなんて。。
私たちはこんなにも愛し合っているのに、大好きなのに。。
そのことを口に出しちゃいけないなんて。。

あの女、狂ってるよ。
キミを苦しめて、楽しんでるんだ。

もう、何も言わないで。
キミが辛そうなのは、もう見てられない。。
今すぐあの女に会ってくるから。
キミを救ってみせるから。


！
なんで。
なんで止めるの！
洗脳でもされたの！？
本気でアイツのことが好きな訳でもないのに、そんなこと言わないでよ！

私、知ってるよ？
アイツはキミのことなんか見てなかったよ。
彼氏だって何人も作ってたし、キミの陰口も言ってたよ！？
キミのことなんか、なんとも思ってなかった！
それなのに、キミのことを手元に置いておきたいからって。ただそれだけのためにキミを脅して。。
あの女。。！
私たちがどんなに愛し合っているか知らないくせに！
キミが迷惑してることも知らないくせに！
キミを手玉に取って、勝ち誇った顔しやがって。
許せない。
許せないよね！？

私を止めないで。
私のことを心配してるの？
キミは本当に優しいね。
でも大丈夫だよ？
アイツはもう、動けないから。

そうだよ？
私の家で保管してるの。あの女。
拷問するの。
キミにしたことを、どんな弱みを握ってキミを脅してるのかを、全部全部聞き出すんだぁ
昨夜は、私は何も知らない、なんて嘘をついて逃げようとしてたなぁ。
なんにも話してくれなかった。
私、まだ拷問に慣れてなくて。。
少しキミを解放するのが遅くなっちゃうかもしれないけど。。
許して、欲しいな。
私たちの愛のために、私、頑張るから。

え。。
犯罪？
確かにあの女がキミを脅してることは立派な犯罪だよ？
でも警察に頼ろうとしてもすぐには動いてくれないかもしれない。
だから、私が動いた方がいいの。
私が犯罪者と一緒にいることを心配してくれたのね。
ありがとう、後輩くん。
やっぱり後輩くんは優しいね。。
大好きよ。
愛してる。

。。。え？
私が、犯罪者？
後輩くん、何言ってるの？
あの女がどれだけ酷い犯罪者か分かってるでしょう！？
キミのためなんだよ？
キミと私の愛のために私が頑張ってるだけなんだよ？
なんで、そんな酷いこと言うの？
やめてよ。
私をそんな目で見ないでよ。

あの女。。
あの女は、一体何年かけて、キミをこんなにしたの。。。
幼馴染って立場を利用して、キミの弱みを握って、キミを洗脳して。
大好きな人のことも、分からなくなって。。
犯罪者呼ばわりする始末。
あの女は！
一体どこまで私たちを傷つければ気が済むの！！

は？
精神科。。？
キミは何を言ってるの。

それは、キミの方でしょう？
キミの方が精神をあの女に蝕まれてる。
私はキミを愛してるだけなの！
どうしてそれが分からないの！？
私たち、あんなに求め合って、愛し合っていたじゃない。

待ってて。
私がなんとかするから。
じゃあね。

だから！
止めないでよ！！

。。。わかった。
そんなに言うなら。

(ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ)
(ﾋﾞﾘﾘｯ)

後輩くん、ごめんなさい。
キミを傷つけたいわけじゃないの。
でも許して。
私たちの愛のためよ。
少しの間、眠っててね？

いってきます。

・台本（ゆるボイ！）
ヤンデレ先輩は、幼馴染からキミを救いたい。
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora