嫉妬心。
それは止められない。
一度抱いたら、一度口に出してしまったら、もう、戻れない。

おかえりなさい、弟くん。
あ、妹ちゃんも一緒だったのね。

二人は本当に仲がいいわね。
いつも一緒に帰ってくるもんね。

あ、弟くん。ちょっといい？
手伝って欲しいことがあるんだけど。
いいかな？

ありがとね。
ちょっと手が届かないところに取りたいものがあって。。

って、もう。
妹ちゃん？
お部屋に戻ってなさい？
お兄ちゃんに手伝ってもらうことがあるのよ。
そんなところにいると、お兄ちゃんの邪魔になっちゃうから。ね？

そう。いい子ね。
ありがとう。


ごめんなさい、待たせちゃったわね。
えっと、あの棚にあるお皿なんだけど、取れるかしら。

ありがとう。気をつけてね。


あ！危ない！
(ﾄﾞﾝｯ)
(ｶﾞｯｼｬｧｰﾝ)
ご、ごめんなさい！
突然押し飛ばしちゃったりして。
ケガはない？

よかったわ。。
まさか、皿を取ったらほかの食器まで落ちてくるなんて。
きっと片付け方が悪かったのね。

弟くんごめんなさい。危ない目に遭わせて。

。。。へ？
どいて、って。。
あっ。。！
ごめんなさい！
私、弟くんの上にかぶさったままだったね！

。。。あ、あの。

も、もう少し、このままでいても、いい？

ど、どうしたの、って。。
ちょ、ちょっと、ほら、足をケガしちゃって。。ね？

だ、大丈夫よ。
心配しないで。

。。あの。弟くん。

私、変なのかな。

弟くん。妹ちゃんと仲いいじゃない？
ちょっと仲良すぎなくらい。

私、弟くんが妹ちゃんといるとね、胸が苦しいの。
弟くんのこと、とられちゃった気分になって。
つらくて。つらくて。
妹ちゃんにすっごい嫉妬しちゃうの。
妹ちゃんじゃなくて、私じゃ、だめなの。。？
弟くんに、私のこと、みてほしい。
弟くんに、私のことだけ、みてほしいの。
弟くんの視線の先に、ずっと私がいたいの。

ねぇ、弟くん。
私、変なのかな。。？


へ、変。。？

だ、だよね。
あ、あはは。。


ねぇ弟くん。
聞いていい？

弟くんは、私のこと、どう思ってる？

いいお姉ちゃん、か。。
そう、なんだけど。。
その。。
女性として、どう、思ってるのかな、って。

そ、そうだよね。。！
考えたこともないよね！
ごめんね！変なこと聞いちゃって。
今日の私は、なんか変だね。

弟くん、今言ったこと、もう忘れて？

私の気持ち、全部忘れて。

こんな気持ち、きっと間違ってるから。。
こんな気持ち、つらいだけだから。。
お願い。忘れて。

忘れてよ。。
忘れられないなんて、言わないで。。
私のこと、愛してくれないのに。
それなのに。
忘れないなんて、ずるいよ。

弟くんが忘れてくれなきゃ、私も忘れられるわけないじゃない！
忘れなきゃ、この間違った気持ちに振り回されて、ずっと苦しまなきゃいけないのよ。。？
そんな酷いことしないでよ。。
私のこと、愛せないくせに。
私のこと、ちゃんとみてくれないくせに。
どうして苦しめるの。
私は弟くんへの想いが止められない。
どうしようもないの。

ねぇ私はどうしたらいいの。

弟くん、教えてよ。
変になっちゃったお姉ちゃんに教えてよ！！
(ﾄﾞﾝｯ)


。。。ごめんなさい。

弟くん。

私、もう、決めた。

弟くんと、するの。

もう、それしか。
私のことをみてもらうには。
私のことを愛してもらうには。
もうそれしかないの！

私、弟くんと子供つくる。

私たちの愛の結晶になるよ。。？
嬉しいな。
これで、弟くんは私だけのもの。
私以外、みえない。
私以外、愛せない。

ずっと一緒。
ずっと愛し合って生きていくの。
幸せになろうね。弟くん。

・台本（ゆるボイ！）
一方通行の愛の行く末【姉→僕】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora