昨日別れた彼女が、部屋で自殺した。

そこには、僕に向けての遺書が残されていた。

元 彼氏くんへ。

この手紙、読んでくれてるかな。
読んでくれてるといいな。

私と君は、昨日、別れました。
君に別の彼女ができたこと、私、知らなかったな。
とっくの昔から、君にとって、私はもう彼女なんかじゃなかったんだって、分かりました。
もしかしたら、ただ鬱陶しいだけだったのかな。

でも、それでも私は、君の傍にいようと思いました。

君に、別れようって言われるまでは。

君にそう言われてしまったら、私はもう何も言えませんでした。
ごめんなさい。



君は、私と出会った日のこと、覚えているかな。
きっと覚えてないよね。
私、屋上にいたの。
もう生きるのに疲れて、死のうって、そう決めていたの。
もういじめられ続ける毎日は嫌だった。
誰も私の味方なんていないって思ってた。

でも、君は、私の手をとってくれた。

死なないで、って。
生きて、って、言ってくれたの。

嬉しかった。

私にも、味方がいてくれた。
私にも、生きてって言ってくれる人がいてくれた。

本当に嬉しかった。

私のことを、初めてちゃんと見てくれた人、それが君だったの。

君は私の心と命を救ってくれた人なの。
だから、私は君のためだけに生きようって決めたんだ。



あの時、君から告白してくれたこと、忘れられない。
今でも胸がドキドキするくらい。
これまでの人生で初めての甘い経験だった。
君には私が必要なんだって思って、本当に嬉しかったんだ。
君には言わなかったけどね。


でも、私は、もう君には必要なくなったんだよね。
私のことは、もうどうでもよくなったんだよね。
だから、もう、私には生きる意味なんてないの。
誰にも必要にされない私なんか、もう要らない。
もうあの頃には戻りたくないの。
この幸せな気持ちのまま、死にたい。



さようなら。大好きな人。

君との生活、本当に幸せでした。

ありがとう。

愛してる。


(「愛してる」の文字が少し滲んでいる。)

・台本（ゆるボイ！）
自ら死を選んでしまった元カノからの手紙
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・台本制作者
kaman_zora