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『絶対に探さないでください。いい?絶対だからね。』
written by kaman_zora
  • インモラル
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
888文字(約 2分58秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
僕がキミの部屋を訪れると、そこには手紙が。

『探さないでください。』

僕は深く絶望した。
キミはもう戻ってこないのだろう。
どうしようもないのだろう。
本編
『あなたがこの手紙を読んでいるということは、きっと私はもうそこにはいないのでしょう。
お願いですから、決して探さないでください。
いいですか?絶対に、絶対に、探さないでくださいね。絶対にね。いいね?絶対だからね?頼むよ?ほんとに。』



僕は、手紙を見て、キミが出ていってしまったことを嘆き、深く絶望した。
手紙の中では、どうしても探して欲しくないと、何度も念を押されていた。
僕の気持ちよりも、キミの気持ちが大事なんだ、と心を決めた僕は、キミのことを探さないことにした。

「いや探せよ!!」

後ろから声が聞こえた。

キミだった。

出ていってしまったはずのキミが、今、僕の目の前に戻ってきてくれたのだ。

「いやさぁ〜、こんだけデカいフリにしたのにさぁ〜、探そうとしないなんてありえないって!」

どうやら、キミは僕が探そうとしなかったことを怒っているようだった。
キミの、探さないでください、という願いよりも、自分の気持ちに素直になれ、と言ってくれているようだった。
情けない気分だった。
キミの気持ちが一番大事なんだって。
そうやって、自分の気持ちにフタをしていたのかもしれない。

「あのさ、あんたはさ、フリって知らないの?」

なんの話だろう。
ふり。。
ふりー?
自由ということだろうか。
私に縛られずに自由に生きろと、そういうことなのだろうか。

「あ。知らないのね。はいはい。分かりました分かりました。じゃああたしが悪かったわ。」

キミは突然謝った。

悪いのは僕の方だ。
キミの気持ちばかり優先し、自分の心に素直になれず、心の向くままに、自由に、生きていけない、僕が悪いんだ。

「なにしみったれた顔してんの?」

そう言われ、僕はハッとする。
そうだ。
戻ってこないとばかり思っていたキミが、今、ここにいるのだ。

嬉しい。

そうだ。
素直な気持ちになるんだ。
キミに教えてもらったように。
ふりーに。自分の気持ちに、もっと素直に。

「戻ってきてくれて嬉しい、って。何それ笑」
「あたしが本気でいなくなったって思ったの?」

やはりキミは僕を試していたようだ。
茶化してはいるけど、ちゃんとわかってるよ。
僕のために、こんなことまでしてくれたんだ。
ありがとう。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
『絶対に探さないでください。いい?絶対だからね。』
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora
ライター情報
 完全に趣味でシチュボ台本を書いてます。

 メンヘラ、ヤンデレ、励まし、謎シチュなどなど、いろいろ書いてます。

 R18Gはたまに書きますが、
 恐らく、百合、BL、女性向け、R18は、ほとんど書きません。難しい!

 ぜひ自由に改変していただき、ガンガン使ってください!

 よろしくお願いしますm(_ _)m
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