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男を狂わせる、呪われたお嬢様
written by kaman_zora
  • お嬢様
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
4162文字(約 13分53秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
彼女はとってもピュアな女の子。
いつか素敵な男の子と恋してみたい。
そんなことを夢見る、女の子だった。

その『呪い』が発現するまでは。
本編
わたくしはお嬢様

才色兼備なんて言われるけど、才能なんてほとんどない。

あるのは、男をおかしくする才能だけ。

わたくしが男に言ったことは、すべてその通りになる。
どんな事でも。
わたくしのために全身全霊を尽くしてしまう。

わたくしの周りにはヤンデレ男しかいない。

わたくしのことが好きで好きで、わたくしの言うことは文字通りなんでもきいてしまう。


でも。
誰も、わたくしに触ってはくれない。
触って、とお願いしたら、その者はその瞬間から狂ってしまった。

触ったら、ほかの男達に殺される。

そんな強烈な不安と、わたくしの命令との板挟みになり、狂ってしまう。
この暗黙のルールがある限り。
男たちは、勝手に牽制し合って、わたくしには何もない。何もしてこない。何もしてくれない。
わたくしはただ命じるだけ。


わたくしは、お付き合いしてみたいんですの。

こんな才能、いりません。
こんなの、才能なんかじゃない。
呪いですわ。

わたくしは、わたくしのことが大嫌いです。
大嫌い。


わたくし、一体どうしたら、殿方とお付き合いできるのでしょうか。



。。。そうだわ。
この呪いを利用するの。

男どもを集めて、1人をわたくしが直接選べばいいんですの。
わたくしの言うことをきくなら、わたくしが選んだ方はきっと安全に過ごせますわ。
早速、招集をかけましょう。


(ザワザワ)

みなさま、よく集まってくださいました。
ありがとうございます。
本日お呼びだてしたのは、他でもありませんわ。
わたくしとお付き合いする殿方を1人、この中から選びたいのです。

ええ。分かっておりますわ。
選ばれた方への嫉妬で溢れかえってしまいそうですわね。
ですが、わたくしがお付き合いしたいと願う方です。
わたくしのために、その方を恨まないでください。
もし手を出す方がいましたら、その方には、もう二度とお会い致しませんわ。

もし選ばれなかった皆様にも、これまで通りのお付き合いは致しますわ。
いかがかしら。
何か異論のある方はいらっしゃいますか?

あら。1人だけ、いらっしゃいますね。

待ちなさい。
襲いかかってはいけません。
貴重な意見です。
しかと聞きましょう。

あら。
彼氏がいる以上、これまで通りのお付き合いとはいかないと?
わたくしは、これまで通りにできますわ。
これまでは適当に対応しておりましたので、これからも適当に対応すれば良いだけのことです。

他に異論はありますか。

またあなたですか。
どうぞ。

どうやってパートナーを選ぶのか、ですか。
そうですね。
わたくしの独断と偏見で、とだけ言っておきます。

もうよろしいですね。
では、先程から質問攻めしてくれたあなた。
あなたをわたくしのパートナーにいたします。

(ザワザワ)

なにか、文句でもありますの。

(シーン)

そう。無いんですのね。。

あなたは。
。。何か言いたいことがありそうですわね。
また後ほど伺いますわ。
この後、わたくしの部屋まで来なさい。
ほかの方々は、決して来てはなりません。
分かりましたね。

では、解散。




(コンコンコン)

どうぞ。

(ガチャ)
いらっしゃーい!!!
ぎゅーー
(スリスリスリスリ)
あなたを待ってたの!!
さっ、早く!
入って入って?

あたしね、あなたみたいな子が来るのをずっと待ってたの!
あなた、あたしが命令してもその通りに動かないよね?
そんな子、これまでにいなかったよ?
まさかこんなにすぐに見つかるなんて〜
嬉しい!

あたしには彼氏なんてできないって思ってた。
でも!今こうして!彼氏くんができたの!
ここに!
あなたがいるの!
とっても嬉しい!
あなたはあたしの初めての恋人なの。

え?だって今までの男は全部ただの奴隷だもん。
あたしのことが好きで頭のおかしな奴隷さん。
でも。
あなたは違うよね?
あたしの奴隷さんなんかじゃないもんね。
あたしと対等になってくれる。
それがとっても嬉しいの。


ねぇ。
あなたは、あたしのこと、好き?

そんなに慌てて、かわいいね!
ねぇねぇ。
あたしの頭撫でて?

アイテッ
ちょっと!
何するの〜
でも、お願いを無視してくれて、嬉しい!

あ。もしかして照れちゃったの?
でも照れたからってレディーの頭を叩くのはどうかと思うよ?
あなたも男なら、女の子を大切にしなきゃ。
もちろん、あたしもあなたのことを大切にするけどね。
うふふっ

あなたはあたしを救ってくれたヒーローなの。
暗い毎日を明るく照らしてくれた、あたしの理想の人。
ずっと一緒にいたい。

ずっと一緒にいようね!

チュッ

えへへ〜
ファーストキス、あげちゃった!

あ!
照れてる〜!
嬉しいな〜


やっと恋人同士になれたけど〜
まずは何しよっかな〜
いろいろ考えてたんだけど〜
(ペラッペラッ)

え?
これ?
恋人になったらやりたいことノート!
たっくさん書いてたんだぁ〜


あ!
これやろ!
手を繋いでお散歩!

んぇ?
ダメ?
なんでなんで〜

。。あぁ。
オス共か。
気にしなくていいわ。
わたくしが命令したから。
なんにも心配いらないわ。

ね!
だから!
あたしとお散歩、しよ?

わーい!
いこいこ!


ふんふ〜ん♪
彼氏くんの手、おっきいね!
男の人の手ってこんなにゴツゴツしてるんだね!
力強くて、かっこいい。

え?
あたしの手は、やわらかくてかわいい!?
ほんと!?
ありがと〜!!
ギュッ

身体もおっきい。。
ギューー

あ。ごめんごめん。
堪能しすぎちゃった!
足止まってたね。
散歩散歩!
ふんふ〜ん♪


チッ
オス共が目障りだな。

あの〜!!今わたくし達を見ている方々は、全員部屋に戻ってなさい?
それとも、わたくしのことを永遠に見られなくなっても良いのですか?

。。ふぅ。これでよし。
やっと静かに散歩できるね!


そういえば、彼氏くんは、いつからこのお屋敷にいるの?
えぇ!?昨日!?
すっごい偶然だね!
あたしと恋人になってくれたのは運命なんだね!
うふふっ



ただいま〜!

あれ。
どうしたのメイド長。

あ。そうだった!
面会の時間!
すぐに向かいますわ!

ごめんなさい彼氏くん!
2時間ほどかかりますわ!
ごきげんよう!



やっと。
終わりましたわ。

ハァ

。。ん?
わたくしの部屋から、、
なにか。。?
彼氏くんの声。。?


な!?

わたくしの呪いを利用しようと。。!?
派遣、されてきた。。!?

そんな。
そんな、ことって。。
(ガタッ)
あ!しまっ――

きゃあ!?

彼氏くん!
やめて!
乱暴しないでぇ!
くっ
離して!

あ!?
メイド長!!
メイド長!大丈夫!?
目を覚まして!

彼氏くん!どうして!?
メイド長は関係な――

え。。

お、女の、人。。。?

そんな。。
はじめての、恋人、だったのに。。

はじめて、呪いがきかない、運命の人だと、思ったのに。。

どうして。。
どうして、ウソをついたの。。

あ、あたしに、取り入るため。。?


はは。ははは。。
あたし、ばかだ。
恋人ができたと思って浮かれて。。
あんなにいた男達を、遠ざけて。。
この部屋に、近づかせなく、しちゃった。。
誰も、助けに、来てくれないや。。


あたしを、どうする気なの。。?

利用価値がある。ね。

呪いを、利用するの。。?

ど、どんなことに。。?

教えなさい!!
一体あなたはなにをしようとして――!!
んぐっ!?

ん゛ん〜〜!!

(腹パン)

ん゛!?








ん、んうぅ。。

ここは。。?

(ガチャガチャ)
な!?
体が!
動かせない!?


!?
だ、誰!?


彼氏くん!?
じゃ、ない。
女の人。

ここはどこ!?
そのカメラはなに!?


。。え?

日本中のモニターを、ハッキング。。?
なにを言ってるの。。?
そんなことをして、一体何をする気?

そこにあたしが映されて、命令を。。?

そ、そんなことをしたら!
モニターを見ている男の人達が!
みんな従ってしまいます!!

それでいい、って。。
あなたは!
何を考えて――

女の復権。。?


。。確かに、まだ男性社会の形が根強いことは分かります。
ですが。段々と女性の社会進出も進んでいると聞きます。
こんなやり方でなくても!女性たちは輝いています!

。。え。
あなたは、女性という理由だけで。。
それだけの理由で、虐げられたのですか。。?

。。。

ごめんなさい。
あなたの気も知らないで。。

ですが。こんな方法ではダメです!
男性の方々全員を陥れるような真似はいけません!

ヒッ!
ごめんなさい。ごめんなさい。
刃物をこっちに向けないで。。
わかりました。
ちゃんと言いますから。
命だけは。。


こ、これを、言うのですか。。?
『これを見ている男たち、今後、二度と女性に逆らわないで。』
って。。
こんな横暴な。。
これじゃ、男の人は完全に女の人の奴隷じゃないですか。。
あたし、これまで、奴隷も同然の男の方々を見てきました。
あんなの、やっぱり狂っています。
やっと気づいたの。
あなたに出会って。
普通の男の人って、こうあるべきなんだって。そう気づいたの。
正体は、女の人、だったけど。。
それでも、男の人のフリをしてるあなたを見て、あたしの周りの男の人がどれだけ狂っていたか、やっと気づけたの!

こんなやり方は。やっぱり。
だめです。。!
刃物で脅されようと、ダメなものはダメです!


。。。え。
もう、用済みって。。
どういう。。


な!?
まさか!
さっき小声で読み上げたものを流したのですか!?

そんな!!
じゃあ、今頃、日本は。。!

そんな。。
ほとんどの男の人が、女の人の、奴隷に。。
あたしのせいで。。
こんな、呪いのせいで。。
ごめんなさい。
ごめんなさい!
ごめんなさい!!!
もっと早くに、死を選んでおくべきだったんだ。
こんな風に利用される前に。。
メイド長に頼んで、殺してもらわなきゃ、いけなかったんだ。。
あたしが、付き合いたいなんて、思わなければ。。
あたしが、恋なんて、しなければ。。
あたしは。
あたしは!!
この世にいちゃいけなかったんだ!!
殺して!!
あたしを殺して!!
お願い!!

だめ、って!
どうして!?
もう用済みなんでしょう!?
早く殺してよ!!

そんな。
いや。。!
あたしのせいで狂った世界なんて。
あたしに見せないで。。!
いやだいやだ!!
やめて!!

あぁ。。
こんな。
ひどい。。
もうこんなに、おかしくなって。。
あ。ああぁ。。
ああ。。あ。。

ごめんなさい。。。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
男を狂わせる、呪われたお嬢様
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora
ライター情報
 完全に趣味でシチュボ台本を書いてます。

 メンヘラ、ヤンデレ、励まし、謎シチュなどなど、いろいろ書いてます。

 R18Gはたまに書きますが、
 恐らく、百合、BL、女性向け、R18は、ほとんど書きません。難しい!

 ぜひ自由に改変していただき、ガンガン使ってください!

 よろしくお願いしますm(_ _)m
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