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神様との約束事
written by kaman_zora
  • 人外 / モンスター
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
1825文字(約 6分5秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
今日は、やけに騒がしいな。
あそこにいるのは、幼女?
でも、浮いてる(物理)
なんかみんなから無視されて、ふてくされてないか?
何してんだろう。

あ。目が合っちゃった。
こっそり見てるの、バレたかも。
本編
おい!お主!
妾(わらわ)が来たのじゃ!
歓迎せい。

。。。ダメか。


おい!そこのお主!
妾が降臨したのじゃ!
歓迎を―
って、お、おい!
無視するな人間!
待てったら!


。。ハァ..
何がどうなっておるのじゃ。。
数十年ぶりに降臨したら、姿が幼子(おさなご)になっておるし!
人間たちは妾のことを知覚すらできぬ!
妾は素敵なおねえさんだったのじゃ!
どうしてこんなちびっ子になっておるのじゃぁ!?

妾の神としての力がここまで弱まっておるということか。。
困ったものじゃな。。


。。ん?
おぉ!?
こちらを見ておるものがおる!

おい!そこのお主!
妾のことが見えるのじゃな?

よかったぁ。
まだ見える人間がいてくれたのじゃ。
では早速、妾の言葉をお主に授けるのじゃ。
いわゆる、神託というものじゃ。

では行くぞ。
えー
コホン

お主よ。神の名のもとに次のことを人間達に伝えよ―
っておい!
どこへ行くのじゃ!
こら!お主!
待たんか!
妾を知覚できておるのじゃろう?

妾の言葉を聴くのじゃ!
お主にはそうする義務があるのじゃ!

ふ、ふざけてなどない!
妾は神じゃ!
お主は神の啓示を受けるにふさわしい――

お、おい!
待ってってば!
なぜじゃ!
なぜ妾をぞんざいに扱うのじゃ。

信じられんやつじゃ。まったく。

お主以外に、妾のことを知覚できる人間がいないのじゃ。
じゃから、妾の相手をせねばならぬのじゃ!
分かったか人間!
妾に寂しい思いをさせるでない。
妾は人間を愛しておるのじゃ。

妾は慈愛の神。

人間をいつくしみ、めでる存在じゃ。
もちろん、お主もそうじゃ。
妾は深く愛しておる。


む。
その顔は、、まだ疑っておるのか。

ハァ
わかったのじゃ。
妾の慈愛の心をお主に見せてやろう。
ほれ。
こっちにこい。
ここでは人目も気になろう。

うむ。素直で良い子じゃ。



さて。
ここに、頭を乗せるのじゃ。
(ポンポン)

そうじゃ。それでいい。
ゆっくりと目を閉じ、妾の声に耳を傾けるのじゃ。
ゆっくり深呼吸をして、体を全部、妾にあずけるのじゃ。

そう。
良い子じゃ。

なで、なで

よし、よし

妾は、お主のことを、愛しているのじゃ。

お主は、妾のことを疑っていても、こうして妾の膝の上に来てくれた。

お主は、優しい子じゃ。

いい子、いい子

よし、よし


お主、妾のこの姿、好きか?

そうか。好きか。

そう言ってもらえるなら、この幼子の姿も悪くはないのじゃ。
うふふ

でも、力を取り戻したら、妾はおねえさんの姿になるのじゃぞ。
ふふっ
不思議じゃろ?

どうじゃ?
おねえさんの姿の妾、想像できるか?
また今度、おねえさんの姿でも、お主に会いたいのじゃ。


ふふっ
そうか。お主も一度会ってみたいのか。
お主にそう言われると、嬉しいのじゃ。


また今度、必ず会うのじゃ。。
必ずじゃからな。。
約束じゃ。

約束。
したいのじゃ。。



。。人間の命は、儚いのじゃ。
たったの100年しか、生きられぬ。
でも、その100年の生は、とても輝いておるのじゃ。
妾は、その輝きが好きじゃ。
短いからこそ、美しい命の火があるのじゃ。
妾は、そんな人間を愛しておる。

。。じゃが、人間は、すぐに変わってしまうのじゃ。
妾を崇拝しているかと思えば、次の瞬間には、すっかり忘れて、仇をなそうとする。
そんなことも、幾度となくあったのじゃ。

じゃから、お主とのこの約束も、お主は、きっと忘れてしまうのじゃ。。
次にお主に会えるのは、また数十年後なのじゃからな。。

。。忘れたくない。か。
ありがとう。
お主は、本当に、優しい子じゃ。
愛しておる。

ぎゅー

もっと。
ずっと。
ここにいたいのじゃ。。


え。
忘れないために、何かしたい。。?

では。。
神託を授けるのじゃ。
妾から、他でもないお主にだけに送る言葉じゃ。

よく聴いて、心に刻んでおくのじゃ。


お主。
妾のこと、どうか、忘れないで。
妾は、いつも、愛する人間たちに置いていかれるのじゃ。
人間から忘れられ、忘れたまま、この世からいなくなってしまう。
そんなのは、もう、見たくないのじゃ。
お主には、そうなって欲しくないのじゃ。

だから。
どうか。
妾のことを、覚えていてくれ。。
妾のことを、想い続けてくれ。。

次に出会ったとき。
その時は。
お主から、声をかけてくれ。
神様、お久しぶりです。でも。
お元気でしたか。でも。
なんでもいいのじゃ。

お主の声を、一番に、聴かせてくれ。
お願いじゃ。



あぁ。
もう、時間のようじゃな。
やはり力が弱まっていたようじゃ。

じゃが。
お主と会えて良かった。
しばらくの間、お別れじゃ。
妾は、お主を信じておる。
じゃから、悲しんでなどいないのじゃ。

バイバイ。お主。
また、会う日まで。元気でな。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
神様との約束事
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora
ライター情報
 完全に趣味でシチュボ台本を書いてます。

 メンヘラ、ヤンデレ、励まし、謎シチュなどなど、いろいろ書いてます。

 R18Gはたまに書きますが、
 恐らく、百合、BL、女性向け、R18は、ほとんど書きません。難しい!

 ぜひ自由に改変していただき、ガンガン使ってください!

 よろしくお願いしますm(_ _)m
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