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二重人格後輩ちゃんの好き嫌いチェンジ
written by kaman_zora
  • 告白
  • 後輩
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
5556文字(約 18分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
僕には、以前から気になっている部活の後輩がいる。

その子は、色んな人に告白しては断られているようだ。あんなにかわいくていい子なのに。なんでだ?

僕なら断ったりしないんだけどなぁ。。
告白、されるわけ、ないよなぁ。。
本編
※ () で人格入れ替わり


(ガラッ)
あ。
先輩。
こんばんは。

今、お一人ですか。。?


そう。なんですね。。

あ、あの!
先輩!

ちょっと、お時間、いいですか。。?


ありがとうございます。。

(深呼吸)

せ、先輩!
その!

わ、私と!

つ、
つ、、!
付き合ってください!

()

おい、おめぇ。
なんだ、よろしくお願いしますってよ。

はぁ?
誰がおめぇみてぇなオスと付き合うかよ。


はぁ。。
またか。

オレは二重人格なんだ。

もう1人のアイツはどうか知らんが、オレはおめぇと付き合う気なんざ、さらさらねぇぞ。
オスどもはどうしようもねぇ変態ばっかだからな。
おめぇもどうせ変態だろ。

早くどっか消えろよ。
こっちに近づくんじゃねぇぞ。変態。


()へ?あれ?

私、今、告白して。。!

へ、返事は!?

あ、あれ。

先輩。。?

なんか、落ち込んでませんか。。?

私、また、気を失っちゃったみたいで。。
えへへ...
お返事、聞き逃しちゃったかもしれません。

えっ。と。。

つ、付き合って、くれませんか。。?

()なぁ。もういいだろ。
早くアイツから離れてくれ。

例外はあるみてぇだが、どうも胸が高鳴るとオレに変わるんだ。
だから、告白なんて、同じことの繰り返しだっての。

おめぇはオレの体目当てなんだろ?

そんなオスと付き合ったところで、アイツも、オレも、損しかしねぇんだ。

早くどっか行けよ。
でないと思いっきりぶっ飛ばすぞ。

分かったな?


()あ、あれ。。?

え!?
つ、付き合いたい!?
そ、そんな!
いいんですか!?

()いいわけねぇだろ!!

ふざけてんのかお前!

離れろっつったよなぁ!!

そんなにこの体が気に入ったのか?
この変態が!


なんだよ、その目。
ジロジロ見やがっ
て!
(ドカッ)

ふんっ。
自業自得だ、このド変態。
反省して二度と近づくんじゃねぇぞ。

そりゃ思いっきりスネを蹴ってやったからな。
しばらくは動けねぇだろ。

じゃあな。変態。
また蹴られたくなかったら、アイツには変な目は向けるなよ。

()ほわっ!?

えぇ!?

せ、先輩!?

な、何があったんですか!?

スネがこんなに青く。。

痛みますか。。?
早く冷やさないと。。!

先輩、立てますか?
保健室に行きましょう。

む、無理、ですか。。

なら!
ちょっと待っててください!
保健室に行って、氷とか!
なんか!そういうの!
持ってきます!


(数分後)

ハァハァ..

も、持ってきました。。!

氷です!

どうぞ!
ゆっくり冷やしてくださいね。


い、いえ!
そんな!
こんなの当然ですよ!


。。それで、どうしていきなりそんな怪我を。。?


気にしないでって。
気にします!
好きな人が怪我したんですよ!?

当たり前ですっ!


。。え。
二重、人格、、?

ちょ、ちょっと、調べてもいいですか!?
えぇと、、二重人格、にじゅうじんかく。。

自分の中にいくつもの人格...?
記憶もない事が多い...?

これが本当だとしたら。。
その怪我は、私が。。?

ご。
ごめんなさい!
ごめんなさい!!

どうしてもう一人の私は、先輩を。。?

。。いやだ。
嫌だ嫌だ嫌だ!!
あんな女になるのは嫌だ!!
あんな暴力女になるのは嫌だ!!
人を殴って、笑ってるあんなクズになんてなりたくない!!

()。。聞いただろ。

二重人格ってのは、つらい体験を切り離そうとして、なるって話もある。
もしかしたら、消えたいとか、そういう思いに反応して、オレが出るのかもな。

まぁ。なんだ。
そういうことだ。

いや、この際ちゃんと伝えるか。
今の保護者がイカれてんだ。
おばだな。

何度か蹴飛ばしてやったが、しぶとく生き延びてやがる。だがさすがに少しはビビったみてぇだがな。
アイツも最近はボコられてないらしい。

さっきのは、古い記憶がフラッシュバックしただけだ。

チッ
時間か。

後でちゃんと安心させてやれよ。
おめぇしか出来そうにねぇからな。

()あ、あれ。。

また。

また記憶が怪しい。。

もしかして。
また!

先輩!ごめんなさい!
きっとまた暴力をふるってしまいました。。

早く、私から離れてください!

来ちゃダメです!
私にはアイツの血が流れてるんです!
暴力を楽しみにするサイコパスの血が!
だから――!

(ギュッ)

へ。。?

あ。

あの!?

き、急に抱きついて!?

だ、ダメです!

私は誰にも近づいちゃダメなんです!

好きな人を怪我させる。
友達も。先生も。みんな!
私に近づくと怪我するの!!

だから!離れて!


え。。先輩。。
泣いて。。!

なんで。。


つらいよね。って。。

わ、私のために。
泣いて、くれてるんですか。。?


やめてください。

せ、先輩のことなんて、、

嫌い。

です。


だ、だから!

早く離れて!

怪我しちゃうの!


大丈夫なわけない!!


。。え。

その動画は。。

私。。?

でも、こんな記憶。。

まさか。
これが、もう一人の?

『。。後でちゃんと安心させてやれよ。おめぇしか出来そうにねぇからな。』(録音された音声)


。。アイツとは、全然違う。

優しい子。。

私のこと、守ってくれてたんだ。。

ありがとう。私の中の私。

一度でいいから、お話し、したいな。


。。え?
メッセージなら、動画で残せる。。?

あの。先輩。
私、残したいですっ!
彼女に。感謝を伝えなきゃ。。!

いいよ。って。。
え!?
撮ってくれるんですか!?

あ、ありがとうございます。
何から何まで。。

は、はい!
よろしくお願いしますっ!

(REC)

え、えっと。。

こ、こんにちはっ
私の中の私。

えっと。。
名前とか、あるのかな。
わかんないから、私ちゃんって呼ぶね。

それでね。
私ちゃん。

さっき、先輩が私ちゃんを撮ってくれていたのを観たの。
二重人格なのも、私ちゃんがどんな子なのかも、全然知らなかったけど、
私ちゃんが私のために色々してくれてたことを初めて知ったの。

その。

ありがとう。私ちゃん。

最近、あの人が叩いてこないのは、私ちゃんのおかげ。
私ちゃんは、私を助けてくれたヒーローなの。
あ。女の子だからヒロインかな。

本当は直接お話ししたかったけど、こんな形でしかできないの。
ごめんね。

。。あ。えっと。
一旦ここまででお願いします。

(REC終)

き、緊張したぁ〜

先輩!ありがとうございました!

えっと。
私ちゃんに変わりたいんですけど。。
どうやったらいいんでしょうか。

え?
「消えたい」って強く念じる。。?
な、なんですかそれ。
本当ですか。。?

は、はい。
一度、試してみますね。

消えたい〜消えたい〜
むむむむむ...
消えたい〜消えたい〜
う〜む。。

。。はいっ!
どうでした!?

。。え?
だめ。。?

そ、そうですか。。
難しいですね。。


。。へ?

なら告白の返事を。。?


へ!?
い!今ですか!?
ちょ!ちょっと待ってください!
心の準備が..!!

()
おい、おめぇ。
ちゃんとアイツを安心させてやれたのか。。?

。。ならいい。

おめぇみてぇな変態でも、アイツにとっちゃ、きっと憧れの先輩なんだろ。


。。は?
動画?
何のだよ。

あ、アイツの。。!?

なんで。急にそんな。。!


はぁ!?
おめぇ、オレを隠し撮りしてやがったのか!
このド変態がっ!!消せ!!

え。
その動画のおかげで、アイツは立ち直れたのか。。?


。。そっ、か。。

あ、アイツも変わったヤツだな。
オレみたいなやつの動画なんかで立ち直るなんてよ。

あ。
お、おう。
アイツからの動画だったな。

見せてくれ。

(再生)

『え、えっと。。こ、こんにちはっ。私の中の私。。。。。。』


コイツ、こんなやつだったんだな。

弱そうで、傷つきやすそうで、優しい。
こんなオレなんかに感謝して、ヒロインとか言い出して。。
本当に、コイツは、頭ん中、お花畑かっての。。。

(グスッ)

な!泣いてなんかいねぇ!

オレはただ―!

ただ。

嬉しかっただけだ。。

こんなに、真っ直ぐ。
オレにありがとうって。言ってくれたんだ。
嬉しいに決まってるだろ。。


あぁ〜!もう!
こんなのやめやめ!
オレらしくもねぇ。

そろそろ時間だからよ。
おめぇからよろしく伝えといてくれ。

おめぇになら、託せる。

アイツのことは、頼んだ。

じゃあな。。。

()はにゃ!?

あ。
今!
もしかして!
私ちゃんが来ましたか!?

それで!
なんて言ってましたか!?

。。え。
感謝してくれて、嬉しい。。?

な、泣いてた〜!?

きゃ、きゃわいい!
やっぱり根は優しいんだぁ〜

動画は!?
撮りましたか!?


さすが先輩です!
見せてください!

(再生)

わぁ〜

本当に泣いてくれてる〜!

きゃわいい!

あ、でも私の顔だから、これ、ナルシストみたいじゃないですか!?

でもまぁいいですよねっ!
この子は!私じゃなくて私ちゃんなんですから!
ねっ!先輩っ

ふふふっ

次はなんのお話しをしようかなぁ。
考えとこっと。

。。え?
あ。
そうでしたっ!
告白のお返事がまだでしたっ!

その。
付き合ってくれませんか。。?


え。
よ、よろしくお願いします!?

や、やったぁ〜!!

こんなに嬉しいことはさっきぶりです!

これからよろしくお願いしますね!先輩っ!


ほぇ?
私ちゃん?

確かに。
いつも、告白するときに出てきちゃってたみたいですけど。。
今は、出てきませんでしたね。
疲れちゃったんでしょうか。

まぁでも、また会えますよねっ!
私ちゃんは私の中にいるんですから!


あの。
先輩。。?
なんで、そんな、悲しそうな顔。してるんですか。。?


え。。
もう会えないかもしれない。。?

なんでですか。。?

え。
『アイツのことは、頼んだ。』
って。
そ、そんなの普通の言葉ですよ。

い、今出てこなかったのは。。!
きっと疲れてただけで!

た、確かに。
今まで告白の時に記憶が飛ばなかったことなんて、一度もなかったですけど。。

今日は。
きっと。
特別。。なんです。

そうに決まってます!
私ちゃんがいなくなるなんて!
そんなのおかしいですよ!!

私の中の別の人格なんですよ!?
絶対、ちゃんと私の中にいます!


絶対。。
いるもん。。。

でも。どうやって呼び出せばいいの。。

教えてください。先輩。
お願いします。。


教えてよぉ!!


え。。分からない。って。。
何かないんですか!?

あ、そうだ。
またおばさんに叩かれれば!きっと!
きっと助けに来てくれるはず!

。。は?
やめろって。。
ふざけないでください!
先輩だって、また会いたいんでしょう!?

私ちゃんのことが好きだから!
だから私の告白をOKしてくれたんでしょう!?

私はおばさんに叩かれて、私ちゃんに助けてもらうの!
そうすれば、また会える!
それが呼び出すのに一番なの!


え。
そんなの、私ちゃんは望んでない。。?

だったらどうしたらいいんですか!!

こんな!
こんなお別れなんて!
私、嫌だよ。。

こんなことなら!
私が消えて!
私ちゃんが残れば良かった!

(パチンッ)
いった。。

何するんですか先輩!!

そんなこと言うなって。。!
だって!
今の私なんて、私ちゃんと比べたら全然心も力も強くないし!
先輩にも好きになってもらえないの!
私なんか――!

え。。
せ、先輩は。
今の私を、好きになった、の。。?

当たり前だろ。って。。
こんな弱い私のどこが。。


優しいところと、笑顔。。?
守ってあげたくなる。。?

えぇっと。。
その。。
私。。!
()
おい。
ちけぇよバカが!

(ドスッ)

あ。わりぃ。
腹殴っちまった。

まぁ自業自得だ。
オレに近づいたのが悪い。


な、なに殴られて笑ってやがるんだ。
気持ちわりぃな。
マジの変態だな。


は?
オレが消えたと思ったぁ〜?
何を根拠にそんなこと言ってんだ?
消えるわけねぇだろうが。
二重人格なんだからよ。

そんなことよりよ
さっきわかったんだが、
アイツはな、感情が高ぶるとオレになるみてぇなんだよ。

ババアにボコられたときも、怒り、悲しみ、そんな感情が高ぶる。
告白なんて、まさにそれだ。
好きとかいう感情が高ぶって、オレが出ちまう。


は?
さっきの告白?
そりゃ何度も同じやつに告白を3回も4回もしてりゃあ、慣れちまうだろうが。
感情の高ぶりだって大したもんじゃなくなっちまう。

それに。。
おめぇみてぇな変態なんかより、オレの方が好きになっちまったかもしれねぇしな!
あははっ


はぁ?
また会うにはどうしたらいいか?

そんなの知るかよ。

なんでもいいから感情を高ぶらせりゃいいんだ。
あとは勝手に考えろ。

オレはおめぇみてぇな変態のオスは、大嫌いだからな。
二度と会いたくねぇんだ。
だから、どうしても呼び出したきゃ自分で考えろ。


。。まぁ。おめぇがアイツの心を落ち着けてくれたことには、感謝してるけどな。(小声)


う、うるせぇ!何も言ってねぇから黙ってろ!この変態が!
また殴られてぇか!?


チッ
時間制限あんの、ホントめんどくせぇな。

じゃあな。変態。
せいぜいアイツを幸せにしてやれよ。

()
ほへっ!?

あ。え。
いま。
もしかして。。!


やっぱり!
私ちゃんが生きてた!

よかったぁ〜!
私ちゃんと、またお話しできる!!
うふふっ


え?
私ちゃんのことが好きか、って?
当たり前です!
だって私のヒーローだもん!


。。あ。
も、もちろん!
先輩のことも、大好きですよ!?

私のことを好きって言ってくれて嬉しかったし。

えっと。。
あとは。。

あ!
動画!
撮ってくれたし!


そんなの、誰でもできる。。?
い、いやぁ〜
そんなことは〜
ないですよ?

せ、先輩にしかできませんよ。
ほ、ほんとにそう思ってますよ!?

好きなのは事実ですし!


いや、私ちゃんが1番なんだろって。。

あぁ〜!
もう!
そうですよ!

あんなにかわいい子がいますか!?
かわいくてかっこいいんですよ!?
最強じゃないですか!
一目惚れしない方がおかしいです!
憧れの先輩が2番手になっちゃうのも、納得できませんか!?

()なぁ。
どうしたんだ。そんな落ち込んで。

またアイツの感情が高ぶったみたいだが。。

おめぇに対して。。
では無さそうだな。


な、なんだよ。
変な顔しやがって。


はぁ?
2番手になったぁ!?

うぅわ。
アイツ、マジかよ。
こんなに想ってくれたオスを一蹴なんてよ。。
結構えぐいことしやがるな。。

まぁ。
ドンマイ。

オレのことを勝手に動画に撮った罰だと思っとけ。
な?

オレとしては、おめぇにならアイツを任せられると思ったんだが。。
今のおめぇ的には、やっぱ無理そうか。。?


お、よく言った!
それでこそオスだな!
ちゃんとアイツを守ってやれ。

2番手だけど笑

おいおい、そんな落ち込むなって!
あははっ
悪かったって〜

おっと時間だな。
じゃあ、頼んだぜ。

センパイ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
二重人格後輩ちゃんの好き嫌いチェンジ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora
ライター情報
 完全に趣味でシチュボ台本を書いてます。

 メンヘラ、ヤンデレ、励まし、謎シチュなどなど、いろいろ書いてます。

 R18Gはたまに書きますが、
 恐らく、百合、BL、女性向け、R18は、ほとんど書きません。難しい!

 ぜひ自由に改変していただき、ガンガン使ってください!

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