その少女は、とっても気弱な女の子

今日も今日とて気弱な日常を送るのであった。

ふんふふ〜ん♪

(ｺﾞﾂﾝｯ)
ｱｲﾃｯ

あいたたた...

す、すみません！すみません！
私、前を見て歩いていませんでした！

って。
あれ。。？

自動ドア。。さん？

あ、あの。。
どうして開いてくださらないのですか。。？
自動では、ないのでしょうか。。？

あ。も、もしかして。
自分で動かすドア、略して自動ドアなんですか。。？

でも、さっきまでは、きちんとご自分でお開きになられてましたよね。。？

あ、えっと。。
わ、私が悪いですよね！
すみません！すみません！

どうか開けて下さらないでしょうか！


。。開いてくれない。。

あ。もしかして。
自動ドアさんのせいじゃない？

あ！
あの！センサーさん！
長時間のお仕事、大変お疲れのこととは思いますが、私に反応していただけないでしょうか！

あ、えっとぉ〜
あの！聞いていらっしゃいますか！？

や、やっぱりお昼休憩中なんでしょうか。。
すみません。
私、帰ります。。

はぁ。。
自動ドアさんとセンサーさん、怒っちゃったのかなぁ。。
そうだよね。
きっと私が機嫌を損ねるような態度で接しちゃったから。。

(ｳｨｰﾝ)

じ、自動ドアさん！センサーさん！

こ、こんな私のために。。
扉を開けて下さったのですね。。！
なんてお優しい方々。。
一生ついて行きます！
(ｳｨｰﾝ)

あ。ちょっと！
閉めないでください！
(ｶﾞｼｬﾝ)

あ。

す、すみません！すみません！
せっかく開けてくださったのに、私ったら。。
自動ドア様とセンサー様のご好意を無下にしてしまいました。。

もう。私には、御二方に顔向けできません。。

私、やっぱり帰りますね。。

お昼時に伺ってしまい、すみませんでした。。
ゆっくりご休憩なさってくださいね。

さようなら。お仕事頑張ってくださいね。

・台本（ゆるボイ！）
へりくだり少女 〜自動ドア 編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
kaman_zora