飲み会から帰って来たら、彼女が玄関先で待ち構えていました。
これから一体何が起こるのか、そしてあなた(聞き手)が今まで隠してきたものとは…？
だいたい結果の見えている戦いが今、始まる——

(Pixiv版の細部を改訂したものです。台詞は変更していません)

(ドアの開く音)

おかえりなさい。飲み会、楽しかった？

うん。帰ってくるの、ずっと待ってたよ。
…もう一回聞くけど、飲み会、楽しかった？

……そう、楽しかったんだ。良かったね。だから、こんな時間まで飲んでたの？

ううん、謝らなくていいよ。でも、ちょっと聞きたいことがあるんだ。
…その飲み会、女の人もいたの？

そう、何人かいたんだ…そっか。ねえ、その人たちとお話とか、した？

してないの？　本当に？　本当の本当？

『どうしてそこまで疑うのか』？　だって、最近になって友達とかと飲みに行くことが増えたし、よく誰かと電話してるし…

ねえ、なんで目そらしたの？
何か私にやましいことあるんじゃないの？

『違う』？　何が違うの？
……ねえ。私、ずっと心配なの。キミに悪い虫がつくんじゃないかって。
キミは本当にかっこいいけど、警戒心が薄くてちょっと抜けてるところがあるから…

キミには、私以外にも他の誰かがいるかもしれないけど、私にはキミしかいないの。
だから、キミが誰かのものになるんじゃないかって、いつも不安で…お願い、私から離れないで。でないと私…

なんで笑うの？　…『離れるわけない』？
どうしてそう言い切れるの？　『これから分かる』？

…目をつぶるの？　分かった。……ねえ、もう開けていい？

え、これって…指輪？　まさか…そういうこと？

じゃあ、あの電話は？　てっきり、浮気でもしてるんじゃないかって…
『友達がジュエリーショップで働いてるから、相談を受けてもらってた』？

ふふ、ふふふ…そっか。じゃあ、私の早とちりだったのか。
でも、本当に心配してたんだよ？　お願いだから、こんなこともう二度としないで。

え？　返事？　……分かってるくせに。
その…これからもいっぱい迷惑かけると思うし、嫉妬深くて面倒くさい私だけど、よろしくお願いします。

…絶対、離さないから。覚悟してね。

・台本（ゆるボイ！）
愛が重い彼女からは離れられない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
華ノ眼　葉