先輩、私の低い声が好きって言ったくせに・・・。やっぱりかわいい声が好きなのかな・・・。
あーあー。こんな感じかな？
って、先輩見てたんですか？！忘れてください！！！
というお話。

使用は一切自由です。改変等も自由。
使用してくださった方はリプライかDMください！
めちゃめちゃ見ます。とてつもなく推します。

（ドアを開ける音）

こんにちはー。
って、あれ？先輩がいない。

全く、パソコンもつけっぱなしでどこに行ったんですか？

って、また可愛い声のASMR聴いてる・・・。
なんだかんだ言って、やっぱりこういう声が好きなんじゃないですか。

私の声が好きって言ったくせに・・・。

やっぱり、私の低い声よりも、可愛い声の方がいいのかな・・・。

ん、ん。あー。あー。
こんにちは。先輩。
（声の低い人が頑張ってる感じの萌え声）

もうちょっと高めかな・・・。

あー。あー。
こんにちは。こんにちは。

・・・あなたのことが、好きです。
（さっきよりも高い無理した感じの萌え声）

うーん・・・なんか違うなぁ・・・。

・・・って、え？先輩？居たんですか？

・・・見てました？いや、見ていたに決まってますよね。

・・・どこから見てましたか？

『こんにちは、先輩』から、ですか・・・。ほぼ全部ですね・・・。
そう、ですか。見られてましたか・・・

うあ・・・ぁぁぁぁぁぁ。（悶絶。尺は任せます。）
恥ずかしい・・・恥ずかしすぎる・・・。

先輩の頭を強めに殴れば、記憶が消えてなかったことに・・・？

っていやいや、それだと私の記憶が残っているから、私が頭を強く打たないと・・・。

なんですか先輩。
落ち着けって、こんなの落ち着けるわけ・・・。

いや、そうですね。いったん深呼吸します
すぅー。はぁー。すぅー。

・・・すいません、取り乱しました。

はい・・・そうですか。見なかったことにしてくれますか。
そう言われれば、少し、ほんの少しだけマシになった気がします。

・・・いや、そもそも！先輩がまた萌え声のASMR聞いていたのが悪いんじゃないですか！私の声が好きって言ったくせに。

え？供給が足りない？
・・・そうですか。私が悪いってことですね。

わかりました。先輩。
先輩がそう言うなら、これから私と毎晩電話しましょう。
そうすれば需要と供給が釣り合って、先輩も萌え声を聞かなくて済むはずです。

別に、意地になんかなってないです！
とにかく、今日の九時に電話かけますから。

先輩に拒否権はありませんから。
それじゃ、今日はこれで失礼します。

～場面転換～

（電話がかかってくる音）

あの・・・もしもし。先輩ですか。

あー・・・あのー・・・えーと・・・

あの時は勢いで言いましたけど、いざ電話してみると何を話せばいいかわからないですね。
今考えても、あの時の私、どうにかしてました。すみません。

緊張は・・・ちょっとしてるかもです。

え？相変わらずいい声、ですか？
はあ。先輩は萌え声が好きなくせに、調子いいですね。

でも・・・ありがとう、ございます。

・・・ねえ、先輩。少し、昔話をしてもいいですか？

私、小さい頃は自分の声について、特に何も思っていませんでした。
低かったかもしれないですけど、気にするほどではなかったんです。

でも、中学に入った時、同じクラスの子に言われたんです。
あなたは、顔は可愛いのに声は可愛くないねって。

私、結構それに傷ついちゃって。
それから少し、声を出すことも、人と話すことも怖かったんです。

気が付けば、あまり人前でしゃべることもなくなって、
ひとりぼっちになってました。

でも、先輩は初めて話したとき、私の声を褒めてくれましたよね。
今思えば、初対面の女の子の声を褒める、声フェチの気持ち悪い先輩だけど。

それでも、その時、私は救われた気がしたんです。
少しだけ、この声でよかったって、そう思えたんです。

だから、ありがとうございます。先輩。
私を救ってくれて。

わ、私！気持ち悪いけど、でもそれ以上に優しい先輩のことが・・・。

その・・・
き、嫌いじゃ、ないですよ？（ぎこちない。唸り声入れたり、溜めたりしながら）

・・・いや、何でもないです。
何も聞かなかったことにしてください。

少し話過ぎましたね。今日はもう寝ましょう。
はい。おやすみなさい。明日、部活で会いましょう。

それじゃ、また。（電話を切る音）

（ベッドに飛び込む。ボフッみたいな音）

はー。
まだ、面と向かっては言えない・・・か。

いつかセリフじゃなくて、誰かの真似じゃなくて、
私の本心を、私のありのままの声で言える日が来るといいな

はぁ・・・先輩。大好きです。

・台本（ゆるボイ！）
低音コンプレックス女子の萌え声練習を目撃してしまった・・・【低音後輩女子２】
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
ありまびぃばぁ