小悪魔な教え子が告白してくる。
もちろん、立場的に応えるわけにはいかない。
しかし、彼女はあの手この手で篭絡しようとしてくる。
ようやく妥協点を見つけたと思ったら…。
所詮掌の上で転がされてるだけだった。
そういうお話。

『＿』：他の登場人物が喋っている想定の間
『・・・』：その他の間

あくまで目安なので思い思いにやってほしいです。



せんせーい。
あ、待って、行かないでくださいよ。
教え子が話しかけてるじゃないですか。

・・・いや、そんなに嫌そうな顔しなくてもよくないですか？
流石の私でも少しは傷つきますよ？

あ、用事はですねー。

（咳払い）・・・先生！私と付き合ってください！

（速攻で断られる。あまり間を開けない）
え、はやっ。即答でノーですか・・・。
どうしてです？自分でも言うのはアレですけど、私かわいい方だと思いますよ？

まさか先生・・・枯れてる？

うわ、ごめんなさい。謝りますから怒らないで！

・・・いやでも、理由は知りたいですね。どうして私と付き合えないんですか？

＿年齢？え？それだけ？

はあ。・・・先生、年の差婚は別に珍しいことではありませんよ。
先生と私は六歳差。今は私が高校生だから危なく見えるだけで、社会的に見ればそう珍しいことでもありません。

つまり、先生が私と付き合わない理由は、私が高校生であるということと、教え子であるということだけ。

違いますか？

・・・あれ？あれあれ？先生、否定しませんね。
もしかして・・・図星？

ふふ・・・そんなことだろうと思いましたよ。
でも先生。よく考えてください。

私は先生と付き合いたい。先生は私と付き合ってもいいと本心では思っている。
これは、二人が両思いであるということです。
たとえ、私が高校生であったとしても、交際する場合には相互の同意があります。

つまり、私と先生が付き合うことには何の問題もないわけです。

さて、ということで先生、付き合ってください！
（即答で断られる。間を開けすぎない）
いや、そんな食い気味に断ります？

もう両思いなことがわかっているのに、意志が固すぎませんか？

えー。じゃあ、どうしたら付き合ってくれます？

＿大学を卒業したら？いやいや、待っていられませんよ。
その間に先生に彼女ができちゃったらどうするんですか。

・・・いや、そこは『お前を待ってるから彼女は作らないよ』くらいは言ってくださいよ。

とにかく、私は今すぐ付き合ってほしいんです。
どうしたら今すぐ付き合ってくれますか？

・・・どうしてもだめですか。

わかりました。それなら私も妥協しましょう。
私が高校を卒業したら付き合う。これでどうですか？

これなら、先生が多少白い目で見られたとしても、犯罪臭がなくなります。

＿いや、これは譲れません。
私だって、最大限妥協してこれです。

＿ふふ、今、わかったって言いましたね？（してやったり感）

よかったー。大学生でも未成年には間違いないから、ダメかなって思ってたんですよ。

『二十歳になってから付き合う』が落としどころだと思ってたんですけど、先生が想定より早く折れてくれたので得しちゃいました。

＿おっと、前言撤回は許しませんよ。
先生の承諾、もう録音してありますから。残念でしたね。

・・・さて、私が卒業するまで、あと半年。
私は推薦で大学が決まっているので、暇なんですよねー。

先生のところにいっぱい遊びに行って、いっぱいアピールしちゃおうかなー。

・・・ねえ、先生。これから半年、あなたのことが大好きな教え子があの手この手を使ってくると思いますが。

卒業前に手を出さないように、気を付けてくださいね？

・台本（ゆるボイ！）
小悪魔な教え子に将来の約束をさせられる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ありまびぃばぁ