お兄さん、こんなに飲んでどうしたの？
ふーん。奥様と喧嘩ね。
ねえ、そんな自分勝手な女より、私にしておかない？
いい思い、させてあげる。
え？なんで断るのよ！
そういうお話。

『＿』：他の登場人物が喋っている想定の間
『・・・』：その他の間

あくまで目安なので思い思いにやってほしいです。




すみません。お兄さん、ちょっとお隣いいですか？

＿そんなつれないことおっしゃらないで。
マスター。彼と同じのを一つ。
それと、彼にお水を出していただけますか？

（お酒が運ばれてくる）
・・・ありがとう。
それじゃあ、乾杯。

随分、飲んでいらっしゃるようだけど。
何かありました？

ほら、見知らぬ人間だからこそ言えることもあるでしょう？
私に話してみてください。

はい・・・はい、なるほど。（相槌）
奥様と喧嘩してしまったのですね。
それで、家を飛び出してきてしまった、と。

あなたはどう思っているのですか？
＿へー。自分にも悪いところがあったと、そう思っているのですね。

・・・そうですか。

でもそれって、あなたは悪くないと思いませんか？
私からすれば、奥様が自分勝手に思えちゃうなぁ。

（妖艶に誘う感じ）
ねえ、お兄さん。
私なら、あなたにそんなことしませんよ

奥様みたいな自分勝手な女と、わざわざ一緒にいる必要ありますか？
私の方が、あなたにふさわしい女になれると思うんだけどな。

ねえ、お兄さん。
この後、私と一緒に、どうです？
今の奥様より、もっといい思い、させてあげます。

＿え？断るんですか？
どうして？
＿奥様が好きだから、ですか。

わかりませんね。今回の喧嘩の原因は、どう考えても奥様ですよ？
そんな女が、私よりもいいんですか？

・・・まあ確かに、喧嘩両成敗、とは言いますけど。

そんなに奥様が好きなんですか？

＿そうですか。そこまではっきり言われたら、仕方ありませんね。

はぁ～。今夜は上玉と巡り会えたと思ったんだけどな～。

ちなみに、奥様のどこが好きなんですか？
はい、はい。・・・なんか、すらすら出てきますね。（好きなところを語り続ける）
はい。・・・って、いや、ちょ、ストップストップ！

もういいですよ。そんなに聞かされたらお腹いっぱいです。
もう奥様が大好きなのはわかりましたから。
＿別に顔赤くないです！

あ、もう帰るんですか？
そうですか・・・。会いたくなってしまったんですね。

え？お詫びの品？どうして私に聞くんですか？

＿なんとなく、ですか・・・。
なんですか、それ。
でも、そうですね・・・。

奥様が、その、もしも苦手じゃないのなら、紅茶とかどうでしょうか。
『アッサム』という茶葉は女性の人気が高いので、おすすめですよ。
いいですか。『アッサム』ですよ。

（お礼言われる）
＿いえ、お構いなく。
そんな、支払いなんていいですよ。
＿お礼、ですか。
それなら、ありがたくいただきます。ごちそうさまでした。
はい。さようなら。

（ドアを開ける音。男が出ていく）

・・・はぁ～！ばれなくてよかった～！
昔、演劇部に所属していた経験がここで活きるとは・・・。
カツラとメイクをすれば、何とか誤魔化せるものね。
あの様子は、絶対に気が付いてないわ。

それにしても、連絡くれてありがとう。マスター。
・・・なによ。昔からの仲なんだから、少し迷惑をかけるのくらい大目に見てよ。

それにしても・・・。あんなに想ってくれていたなんて・・・。
＿仕方ないでしょ。嫌われちゃったかもって、不安になっちゃったんだから。
試すようなことして、悪かったとは思ってるわよ。

・・・うん。ちゃんと謝る。
喧嘩両成敗とはいっても、私の方がカッとなっちゃったから。

・・・そろそろ戻らないと。彼が家に帰った時に誰もいなかったら、絶望しちゃう。

途中でショートケーキも買っていかないといけないしね。
きっと彼が、おいしい紅茶を選んでいるだろうから。

失礼するよ。ちゃんと大好きって伝えてくる。

（帰る。妻が先に家に着く）

（ドアを開ける音。夫帰宅）

おかえり。待ってたよ。
＿うん。私の方こそごめんなさい。
許してくれる？
・・・ありがとう。

あ、紅茶を買ってきてくれたの？
私もケーキ買ってきたの。一緒に食べましょう？

あ、待って。
私、あなたのこと、大好きだよ。

ふふ。あなたも私のこと好きなの？・・・ふふ。
なんでもない・・・ただ、知ってるってだけ！

これからもよろしくね。あなた。

・台本（ゆるボイ！）
【逆NTR】お姉さんが逆NTRしようとするが俺は一途ですので
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・台本制作者
ありまびぃばぁ