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狐娘と狸娘の耳かき交渉
written by ミフジ
  • 人外 / モンスター
  • 耳かき
  • 癒し
公開日2022年08月24日 13:08 更新日2022年08月24日 17:33
文字数
2108文字(約 7分2秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
森に棲む狐と狸
視聴者役柄
森林の開拓業者
場所
荒れ果てた森
あらすじ
開拓候補地の荒れ果てた森に調査のため足を踏み入れたあなた。ふと気づけば一緒にいたはずの同僚はおらず、目の前にはケモ耳を生やした女の子が二人。どうやら彼女たちはこの森に古くから棲む狐と狸のようで…

キツネ:冷静でクール。ツンデレ気味。

タヌキ:好奇心旺盛。無邪気。
本編
キツネ:
気がつきましたか?…はぁ、まったく…ちょっと空間を歪めただけで気絶するなんて、今の時代の人間はこんなにも軟弱なのですか?

………どうやら、まだこの状況を理解できていないようですね。

え?ええ…これは私の耳です。
カチュ、ーシャ…?コス、プレ…?
なんですか?その聞き慣れない言葉の羅列は。

造り物の耳やしっぽが人間界では流行っている…?
これは、私の本物の耳です。
このしっぽだって、本物です。

まるで狐みたい………って、当たり前です。
私は狐なのですから。


タヌキ:
びっくりした顔で口をパクパクさせて、今の人間っておもしろーい!
昔は、アタシたちのことを見たら、みんなすぐに狸だー!狐だー!化かされたー!って騒いだのにねー。

ほあ?うん、そうだよ?
アタシは狸!
ほら、このまんまるお耳ともふもふしっぽ!
どこからどう見ても、狸でしょ?

んぅ?ここ?ここは、君がさっき入った森だよ?
ちょーっと空間を歪めて、アタシたちが住んでる奥地まで君を運んできたの!

だいじょーぶだいじょーぶ!
君と一緒にいた人間たちは森の外に移動させておいたから!
心配いらないよ!


キツネ:
さて、本題に入りましょうか。
貴方、この森に迷い込んだ…というわけではありませんよね?
聞こえた会話から察するに、この森を更地にして新しく施設を建設する可能性がある、とか…?

ふふっ、物分かりのよい人で助かります。
そうです、それでは困るから、こうして貴方をここまで連れてきたのです。

ここは私たちの棲み家、貴方が生まれるずっとずっと前から私たちが護り、はぐくんできた土地。

……っぐ、ま、まぁ確かに、最近は荒れ果てて人間も寄り付かなくなっていますが…
それでも、私たちにとっては大切な場所、決して失いたくない場所なのです。

もちろん、タダでとは言いません。
これは、交渉です。


タヌキ:
アタシたちが君をたぁーっぷりもてなすから、君はその代わりにこの森を壊さない!
…っていう、取り引き?ってやつをしようよ!

え?君にそんな権限はない?
アタシ知ってるよ?
さっき君の周りにいた人間たちが、ここをなくすかどうかは君次第って言ってたの、ちゃんと聞いたんだからね!


キツネ:
ふふっ、つまり、貴方だけをここに連れてきたのも、私たちの計画通り、というわけです。

早速、おもてなしを始めましょうか。
ここに、頭を乗せてください。

何をするのか、って?
これです、耳かき、というものです。
以前、森に迷い込んだ人間から聞きました。
人間はこの耳かき棒…というもので耳掃除をされると、なんでも言うことを聞いてしまう、と。

ほら、早く私の膝に頭を乗せてください。
貴方に拒否権はありませんよ?

ふむ、それでよいのです。
それでは、耳かきを始めますね?(耳元で)

まずは耳のふちを優しく…やさーしく…カリ、カリ…カリ、カリ…
ふふっ、少し掻いただけで、体から力が抜けましたね。
どうやら、あの人間が言っていたことは本当だったようです。

次は、耳の穴の入り口を少し強めに…
ゾクゾク、しますか?(耳元で)
奥に届きそうで届かない、もどかしい感覚が好きなのですか?

さて、たくさん焦らした後は、耳の奥まで入れて…カリ、カリ…強くしたり、弱くしたりしながら…

どうですか?
なかなか上手いとは思いませんか?
人間は耳かきが好きだと聞いて、ほんの少し、勉強してみました。

最後に、このふさふさのしっぽで…
ふわ、ふわ…ふわ、ふわ…
目をとろんとさせて、よっぽど気持ちがいいようですね。

仕上げに、ふーっ…ふーっ…
ふふ、綺麗になりましたね。


タヌキ:
ねーねー、アタシもやりたいー!
耳かき棒貸して貸して!

ほら、君!反対側のお耳を上にして、アタシの膝の上においで!

うんうん、君、あったかいねぇ。
人間に膝枕したのは初めてだけど、悪くないかも!

それじゃあ、始めるね?(耳元で)
見よう見まねだけど…えーっと、お耳のふちを…さり、さり、さり、さり…
アタシたちと違って、もふもふの毛が生えてないから、傷つけないようにしないとね。

えへへ、気持ちよくできてる?
君、ここに来た時よりも優しい顔してる。
疲れてたのかなぁ…

じゃあ次はー…耳の穴のところ、カリカリするね?
カリカリ、カリカリ…くすぐったい?
へへ、可愛いなぁ。

んー……うん、よし、奥に入れるねー?
どうかな?
アタシも上手くできてる?…って、そのとろけた顔見ればわかるよ。
気持ちよくて、ほわぁーってなっちゃってるもんね。

最後は…しっぽ、だっけ?
もふもふー…もふ、もふ、もふ…
えっへへ、狐と狸じゃちょこっと感触違うでしょ?
君は、どっちの毛並みが好き?(耳元で)

よし!しゅーりょー!
っあ、待った、仕上げのやつもやらなきゃ。

ふーっ…ふーっ…
はい、これで終わりだよ!


キツネ:
どうでしたか?
私たちのおもてなし、は。

まぁ、聞くまでもなさそうですが……

貴方がこの森を守ってくれるのならば、私たちはいつでもここで、貴方におもてなしをさせていただきます。

ふふっ、心は決まったようですね。
それでは、いってらっしゃいませ。

……また、来てくださいね。
に、人間との交流自体は、私たちも歓迎…ですから。


タヌキ:
えー?もう帰っちゃうのー?
むぅー、ちょっと寂しいけど、また来てくれるよね?
アタシ、もっともっと練習して、君のこと気持ちよくできるようにしておくから!

それじゃあ、いってらっしゃい。
また、会おうね!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
狐娘と狸娘の耳かき交渉
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ミフジ
ライター情報
主に男性向けシチュエーションボイスの台本を投稿していきます。

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使用ルール等はありませんので、自由に使っていただいて構いません。

詳細な言葉遣いや言い回し、台本内のセリフの順番など、読みやすいように改変していただくことも問題ありません。性別変更及び、大元の流れが変わらない範囲でのアドリブ等も可能です。
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