- 耳かき
- ファンタジー
- 年上
- 人外 / モンスター
- ツンデレ
公開日2023年01月05日 23:12
更新日2023年01月05日 23:12
文字数
1512文字(約 5分3秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
魔王(女)
視聴者役柄
勇者
場所
魔王城 魔王の間
あらすじ
とある異世界では、数々の苦難を乗り越え、ついに魔王城へとたどり着いた勇者と、魔王との戦いが今まさに始まろうとしていた。
勇者に語りかける魔王。しかし勇者は魔王そっちのけで耳に指を突っ込んでいる。
痺れを切らした魔王が聞くと、勇者は「耳かきして欲しい」と頼んできて……?
※魔王の一人称は我、勇者のことは貴様、勇者、たわけのいずれかで呼びます。もし表記が間違っていればこちらの注意書きを参考にしてください。
勇者に語りかける魔王。しかし勇者は魔王そっちのけで耳に指を突っ込んでいる。
痺れを切らした魔王が聞くと、勇者は「耳かきして欲しい」と頼んできて……?
※魔王の一人称は我、勇者のことは貴様、勇者、たわけのいずれかで呼びます。もし表記が間違っていればこちらの注意書きを参考にしてください。
本編
(扉が開く音)
ククク……ついに我の元へ辿り着いたな、勇者よ。
我こそが貴様ら人類の敵であり、全ての生態系の頂点に立つ者……魔王である。
我の城はどうであった?そこらのダンジョンとは比較にもならないトラップの数々、魔界の精鋭たちによる執拗な攻撃。
さぞ辛かったであろう?ククク……ハッハッハ!なんとか言ったらどうなんだ?
…………おい、勇者。そろそろ返事をしてくれんと我が痛いやつみたいになるのだが?いい加減耳に突っ込んだその指を抜いたらどうなんだ?
何?『耳が痒いからちょっと待ってて』……だと?貴様、少しばかり我を舐めすぎなんじゃないのか?
そもそもだな、仮にも魔王との決戦だぞ?貴様のコンディション程度は整えてから来るべきだと思うんだが。
……なんだその顔は。我は何もおかしなことは言っていないだろう?
とにかくだ、そんな状態の貴様を一方的に甚振るような趣味はない、さっさと帰って………
……何?『耳かきして欲しい』……だと?おい、貴様は我のことを都合のいい使用人か何かだと思っているのか?そもそもだな、耳かきぐらい自分で…
『耳かきをしたことがない』?嘘だろ貴様………。だ、だからといって敵対関係にある我に言わなくとも………。しかしやればコンディションは整うし……。そこまで勝負を長引かせたいわけでもないし……。うーむ……。
だああ!まどろっこしいことは嫌いなんだよ!全く貴様は……!
(魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
ほら、ベッドを出してやったぞ!そこに寝ろ!
(ベッドに寝転がる音)
いいか、ちょっとだけだからな!終わったら戦うんだからな!ほら、右耳をこっちに向けろ、このたわけが……!
(耳かき開始)
どうだ?初めて耳かきをされている感覚は?
人間はどうなのか知らんが、魔界の者は耳かき棒に魔力を纏わせて耳かきをするのだ。
おそらく今貴様は、普通に耳かきされるよりも上質な快楽が得られていると思うぞ。
カリ、カリ、カリ、カリ………。
ん?どうした?『なぜカリカリと言っているのか』……か。
我はこういう時に話すような気の利いた話など持ち合わせていないからな。これはせめてもの……そうだな、詫びのようなものだ。
おい、なぜ顔を赤らめているのだ。全く、こちらまで恥ずかしくなってくるではないか………たわけが。
うむ、右耳はこんなところで良いだろう……。
(息を吹きかける音+魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
どうしたのだ?ああそうか、貴様は初めての耳かきだったな……。これも人間はどうなのか知らんが、魔界では息と共に魔力を流し、耳を微弱な魔力の膜で保護するのだ。勉強になったか?ククク、素直な奴は嫌いではないぞ。
よし、反対を向け。
(聞き手が180°回転→布団と服が擦れる音)
こちらも同じようにやっていくぞ。ククク、精々この貴重な体験をしっかりと脳に刻みつけておくんだな。
そういえば気になっていたのだが、その、言い方は悪いんだが、なぜ貴様のような奴が勇者になったんだ?
そんな柄ではないように見えるのだが……?
なるほどな、国王からの命を受けて……全く、人間という生き物はどうしてこう愚かなのだろうな……。
ああいや、気にするな。ククク、魔王に耳かきされて、顔を赤らめるようなやつを勇者として寄越す生き物など、愚か以外に言い表す言葉が見つからないと思ってな。
『そのおかげで美人なお姉さんに耳かきしてもらえたから感謝してる』……だって!?
なっ、えっ、まっ、まっ、全く、やっ、やはり人間は愚かだよ……!こ、このたわけが……!
ほ、ほら!左耳も終わりだ!
(息を吹きかける音+魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
ほら、そろそろ起きろ、おい………ね、寝ている……。あの一瞬で眠りに落ちたと言うのか……。
はああ………。なぜ我は、こんな奴と戦う運命にあるのだろうか………。
まあ一旦勝負はお預け、だな………。仕方ない、今は安らかに眠れ、勇者……いや、たわけが。
ククク……ついに我の元へ辿り着いたな、勇者よ。
我こそが貴様ら人類の敵であり、全ての生態系の頂点に立つ者……魔王である。
我の城はどうであった?そこらのダンジョンとは比較にもならないトラップの数々、魔界の精鋭たちによる執拗な攻撃。
さぞ辛かったであろう?ククク……ハッハッハ!なんとか言ったらどうなんだ?
…………おい、勇者。そろそろ返事をしてくれんと我が痛いやつみたいになるのだが?いい加減耳に突っ込んだその指を抜いたらどうなんだ?
何?『耳が痒いからちょっと待ってて』……だと?貴様、少しばかり我を舐めすぎなんじゃないのか?
そもそもだな、仮にも魔王との決戦だぞ?貴様のコンディション程度は整えてから来るべきだと思うんだが。
……なんだその顔は。我は何もおかしなことは言っていないだろう?
とにかくだ、そんな状態の貴様を一方的に甚振るような趣味はない、さっさと帰って………
……何?『耳かきして欲しい』……だと?おい、貴様は我のことを都合のいい使用人か何かだと思っているのか?そもそもだな、耳かきぐらい自分で…
『耳かきをしたことがない』?嘘だろ貴様………。だ、だからといって敵対関係にある我に言わなくとも………。しかしやればコンディションは整うし……。そこまで勝負を長引かせたいわけでもないし……。うーむ……。
だああ!まどろっこしいことは嫌いなんだよ!全く貴様は……!
(魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
ほら、ベッドを出してやったぞ!そこに寝ろ!
(ベッドに寝転がる音)
いいか、ちょっとだけだからな!終わったら戦うんだからな!ほら、右耳をこっちに向けろ、このたわけが……!
(耳かき開始)
どうだ?初めて耳かきをされている感覚は?
人間はどうなのか知らんが、魔界の者は耳かき棒に魔力を纏わせて耳かきをするのだ。
おそらく今貴様は、普通に耳かきされるよりも上質な快楽が得られていると思うぞ。
カリ、カリ、カリ、カリ………。
ん?どうした?『なぜカリカリと言っているのか』……か。
我はこういう時に話すような気の利いた話など持ち合わせていないからな。これはせめてもの……そうだな、詫びのようなものだ。
おい、なぜ顔を赤らめているのだ。全く、こちらまで恥ずかしくなってくるではないか………たわけが。
うむ、右耳はこんなところで良いだろう……。
(息を吹きかける音+魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
どうしたのだ?ああそうか、貴様は初めての耳かきだったな……。これも人間はどうなのか知らんが、魔界では息と共に魔力を流し、耳を微弱な魔力の膜で保護するのだ。勉強になったか?ククク、素直な奴は嫌いではないぞ。
よし、反対を向け。
(聞き手が180°回転→布団と服が擦れる音)
こちらも同じようにやっていくぞ。ククク、精々この貴重な体験をしっかりと脳に刻みつけておくんだな。
そういえば気になっていたのだが、その、言い方は悪いんだが、なぜ貴様のような奴が勇者になったんだ?
そんな柄ではないように見えるのだが……?
なるほどな、国王からの命を受けて……全く、人間という生き物はどうしてこう愚かなのだろうな……。
ああいや、気にするな。ククク、魔王に耳かきされて、顔を赤らめるようなやつを勇者として寄越す生き物など、愚か以外に言い表す言葉が見つからないと思ってな。
『そのおかげで美人なお姉さんに耳かきしてもらえたから感謝してる』……だって!?
なっ、えっ、まっ、まっ、全く、やっ、やはり人間は愚かだよ……!こ、このたわけが……!
ほ、ほら!左耳も終わりだ!
(息を吹きかける音+魔法の音、キラキラという効果音のイメージ)
ほら、そろそろ起きろ、おい………ね、寝ている……。あの一瞬で眠りに落ちたと言うのか……。
はああ………。なぜ我は、こんな奴と戦う運命にあるのだろうか………。
まあ一旦勝負はお預け、だな………。仕方ない、今は安らかに眠れ、勇者……いや、たわけが。
クレジット
ライター情報
耳かき好きなただの一般人。台本はpixivにも並行して投稿中。
投稿した台本のミスはご愛嬌、ということでお願いします。
投稿した台本のミスはご愛嬌、ということでお願いします。
有償販売利用の条件
基本的に当サイトの利用規約に準じますが、それに加え私に一言お声がけいただければ幸いです。
利用実績(最大10件)
ヒナタ の投稿台本(最大10件)