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【ヤンデレ】魔女狩りから逃れてきた老婆を助けて、家に匿ったら…
written by Cybistar
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  • 魔女
  • 熟女
  • ファンタジー
公開日2023年03月20日 21:00 更新日2023年03月21日 01:07
文字数
2438文字(約 8分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
老婆に変装した若い魔女
視聴者役柄
親切な青年
場所
ファンタジー世界
あらすじ
政府の主導により、公然と魔女狩りが行われるようになった世界。あなたは近くの町で行われた魔女狩りから逃げてきた一人の老婆を助けて、自分の家に匿う。老婆は、迷惑になるから明日にでも家を出て別の場所へ向かうと言うが、あなたはそれならその場所に付き添っていって口添えをする、と返す。すると老婆は…

〚補足〛
台本本編にも()で注意書きがしてありますが、途中で声の種類を変えることを前提としていますので、その点はご了承下さい。
本編
【道の途中にて】

(以下、注意書きがあるまで声は老婆の状態とする)

うっ……はぁ、はぁ……はぁ………
若いお兄さんや……はぁ、はぁ……
もうわしのことは置いてっておくれ

このままノロノロと歩いとったら、あんたまで魔女狩りの対象にされちまう
あんたもこうしてあたしを助けようとしてくれたなら、知っておろうに
男でも、怪しい動きをする者は魔女として捕まえる
自警団の者達は、そういう連中なんだから

あぐっ……うっ!
あ、足がっ……!

はぁ、はぁ……見ての通りさ
もうわしは満足に歩くことすらままならん
こんな老い先短いばばあのことなど気にしないで、あんたは先に逃げておくれ
神様がわしにもう観念しろと言っておる

はぁ……

うっ!

[SE:あなたが老婆をおぶる]

お兄さんや、いったい何をするんだい?
よしてくれ、わしゃそこまでしてこの世にしがみつこうなどとは思っておらぬ
下ろしてくれ、お兄さんや

…下ろさんか!
こら!





――――――
【夜、あなたの家にて】

ふぅ……
ああ、いや、今はもう痛みも引いた
ありがとう
急なことで何も用意などなかったろうに、わざわざ怪我の手当てまでしてくれるとはのう
自分を危険に晒してまでこんなばばあを助けてくれるなんて、あんたはなんて良い人なんだか

ほほほ、心配はいらん
明日になったらすぐにでも荷物をまとめて出ていくよ
わしがいつまでもこの家に居座っておったら、その分あんたに厄災をもたらしちまうからね
あんたはまだ若いんだ
親切もいいが、それより今は自分のことを大切にな

なんせ、魔女という名前さえ出せば、人が人を平気でいたぶっていい世の中になってしまったんだからのう
いい年をした大人達が大真面目に、魔女狩りだ!なんて、何を考えているんだか…
民衆の間だけならいいが、政府が魔術だの占いだのを信じるようになっては、この国も先が知れとるわ
国がなくなるのとわしがくたばるのと、どっちが早いかといったところかのう

ほっほっほ

……なんて、笑っとる場合ではないな
わしの住んでいたあの町が魔女狩りにあった以上、もうじきここにも自警団の奴らがやって来る筈
あいつらは狂っとる
政府からのお墨付きを貰って、魔女を捉えるという文句で好き勝手に暴れ回る様は、自警団どころかまるで盗賊よ

この家にわしを匿っとることが見つかれば、あんたの命も危うい
夜が明けたら、ここを離れて老人用の療養所にでも出向いて、そこで棲家を探すことになるだろうのう
幸い、大した荷物も持っておらんからな
重荷を背負わず、この身一つで気軽に訪ねられそうだわ

……おや、急に立ち上がってどうしたんだい
明日に向けた荷造り?
なんと……気持ちは嬉しいが、あんたにはもう迷惑はかけられん
老いたばばあといえど、自分のことは自分で面倒を見る
そんなことはする必要はないぞ

おい、待て
どこへ行く!
……あんたは何も心配しなくていい
おい、聞いておるのか!
おい!


(ここから若い女性の声になる)

…心配しなくていいって言ってるでしょ?

ふふっ、驚かせちゃってごめんね

……誰だ、ってわかるでしょ?
キミが背負ってまでこの家に連れて来たんだよ……「若いお兄さん」

ははっ……そう!
アタシこそが、あの自警団の連中が探してる魔女さ
いや〜今回は割と上手く隠れられてたと思ったんだけどな
やっぱ小さい町の他所者に対する警戒心を舐めちゃいけないね

……あれ、もしかして信じてない?
まあそうだよね〜
あんなヨボヨボの婆さんを親切心で家に匿うくらい純粋な子だし、まさか目の前にいるのがあの悪名高い魔女だなんて思えないよねぇ
ま、そういうピュアで優しい所が気に入ったから、アタシはこうやって正体を明かそうと思ったんだけど

キミさ、本当にアタシをただ親切心で助けてこのまま療養所に送り届けて、それで終わりにするつもりだったの?
普通なら、見返り要求するとか何かしらやるじゃん
っていうか、いくら魔女狩りから逃げてたとはいえ、そもそもあんなきったない婆さん助けようなんて思わないでしょ?

もっと若くて可愛らしい女の子だったら、助けた勢いで付き合えるかも?とか、もっと過激な例でいうと見返りでいやらしいことを強要するとか、下心出して助けに行ってもおかしくないけどさ

婆さんの姿でここまで親切にしてもらったのは、これが初めてだよ

……うん、そうそう
普段逃げる時は小さい女の子に変装して、助けてくれた家の金目の物全部盗んでとんずらしたり…
逆に婆さんになってわざと自警団に見つかって、そのまま奴らを新しい魔法の実験に使ったりしてるかな
あいつら、割と健康というか屈強な身体してるから、実験には丁度いい相手になるんだよね

どんな手段使ってるのか知らないけど、意外と鼻も効くからさ
アタシの残した痕跡辿って、この家にも押しかけてきちゃったりして
そしたら、魔法の使えないキミはすぐにあいつらに捕まって、その場で魔女認定されて財産全部没収の上で始末されちゃうだろうねぇ

でも、安心して
これからはアタシがキミを守ってあげるから

ふふふ……アタシね、キミをパートナーにすることに決めたんだ!
……うん!友人兼仲間兼恋人って感じ!
大切な生涯のパートナーだもん!

だから当然魔法を教えてキミが使えるようにしてあげるし、今みたいに自警団におびえて過ごすこともなくなる

どう?すっごいベストな提案でしょ?

……は?なんで嫌なの?

……善意で助けただけで、そういうつもりはなかった?
でもキミはこのままだと命が危ないんだよ?
それだったら、アタシと一緒に来た方がよくない?

へぇ……そう
じゃあ、無理矢理連れてくことにするわ

はっ!

[SE:魔女があなたに魔法をかける]

おー……綺麗に膝から倒れて、床に寝っ転がっちゃった
あ、意識はあるよね?
ふー……よかった
そんな強くかけたつもりないんだけど……結構魔法効きやすい体質なんだね

ははは……大丈夫
それはつまり、自分の身体に沢山魔力を溜め込めるってことでもあるから
こりゃ、教え甲斐がありそうだぞ〜

二人で爺さんと婆さんに化けて自警団を騙したりするのが楽しみで仕方ないよ!

よし、そうと決まればまずは次の町に移る身支度をしないと!

キミ用の魔法マントも用意してあげるからね
とびっきりカッコいいやつ!

ふふっ、これは忙しくなりそうだぞ…


――END――
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ヤンデレ】魔女狩りから逃れてきた老婆を助けて、家に匿ったら…
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
Cybistar
ライター情報
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