- 純愛
- クーデレ
- バレンタイン
- 貧乏
公開日2022年02月12日 01:27
更新日2022年02月12日 01:27
文字数
2570文字(約 8分34秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
素直クールな彼女
視聴者役柄
彼氏
場所
通学路
あらすじ
あらすじ
あなたには素直でクールな彼女が居た。
しかし、彼女、と思っているのはまだあなただけ……彼女はまだ仮期間中で正式な彼女にはなってない、という名目らしい。
それは彼女の貧乏さが原因で、それにより迷惑をかけたくないからそうしている。
しかし、本当は好きである気持ちを隠し切れないためこういった中途半端な状態で落ち着いてしまっている……現実と好きとの狭間での板挟み
だが、それはそれとして彼女はあなたに嘘を吐くことなどが出来ずにバレンタインにはチョコレートをあげようとするのだが……
そこにも貧乏ゆえのコンプレックスがあった。
あなたには素直でクールな彼女が居た。
しかし、彼女、と思っているのはまだあなただけ……彼女はまだ仮期間中で正式な彼女にはなってない、という名目らしい。
それは彼女の貧乏さが原因で、それにより迷惑をかけたくないからそうしている。
しかし、本当は好きである気持ちを隠し切れないためこういった中途半端な状態で落ち着いてしまっている……現実と好きとの狭間での板挟み
だが、それはそれとして彼女はあなたに嘘を吐くことなどが出来ずにバレンタインにはチョコレートをあげようとするのだが……
そこにも貧乏ゆえのコンプレックスがあった。
本編
本編
「む、来たか。待ちわびたぞ」
「……ん?なんだ?そう心配をするな、大体一時間ほどだ……まぁ、身体は冷えたが、な。うむ、それは仕方ない」
「今日は気温が中々に低いからな」
「……む?あぁ、そういえば遠慮なく連絡しろと言ってくれてたな」
「……ふむ、だが無理だ。私がそういった電子機器の類を持っていないことは知っているだろう? 家にそんな金はないんだ」
「それに……そうだな。であるならば公衆電話、というのが私が君に連絡をつける唯一現実的な手段、ということになるが……うぅむ、それもな。一回10円はもったいない、流石にそこまで浪費をする気にはなれんのだ……今月はただでさえもうカツカツなのだ、あと、300円で月末まで乗り切らなければならない」
「ついでに言うと……最近は公衆電話も見つからないからな……連絡を付けようにもどうにも、な?」
「家にある電話も随分前に節約の為に使えなくして久しい……これが最善の方法だったというわけだ」
「……どう、だ? こんな彼女は……嫌になった、か?」
「私は……うむ、出来れば別れたくはないのだが……私のせいで君に迷惑をかけたくないんだ」
「そりゃ……愛する君と結ばれたら、幸せだし、嬉しいとも思う……だが……だが、な?」
「現実的に考えて、私という女は君にとって良い選択肢であるとは言えない」
「今だって、節約の為にいつもの制服姿のままでここに居るし……寒くてもコートや手袋なども無しにここでずっと立っていたのもお金がないせいだ」
「……好き、だから……断り切れずに、君の告白を受けてしまった私にも非はあるが……こんな私が嫌になったのならすぐに言って欲しい」
「ほんの短い時間であろうと、私にとっては夢のように幸せな日々だから……それを思い出にきっと、生きていけるから」
「あくまでも、仮の彼女だということは忘れてないから、気にせず振ってくれて構わないんだからな?」
「……まぁ、流石にそれで『じゃ、さよならっ!本当はお金持ちのあの子と付き合いたかったんだっ』とか、そう言ったことを言われたらまぁ傷つくが……うぅ、いかんな……これは未練か? 幸せ過ぎて欲が出てきたか? よくないな……」
「……ん? そう、か? そう、言ってくれるのか?」
「そう……か……私が、恋人、か」
「ん、そうだな。仮とはいえ私にとっても今は私が君の彼女なんだから、気兼ねする必要は、ないな」
「ああ、私が、君の彼女だっ」
「……と、そういうわけで、だな?」
「なんで、今日、こんな寒空の下で君をずっと待っていたかというと……ん、日にちから考えて、もう……分かるだろう?」
「これ、だ」
「好きの証として……これを、君にあげたかったんだ」
「ハッピーバレンタイン、君と過ごすバレンタインは……今日が最後かもしれないけど……それでもっ、私が君を愛した証としてこれを受け取って欲しい」
「大好きだ。きっと……振られてもきっと、ずっと死ぬまで君のことを想っている」
「うん、きっと……一人ぼっちで死ぬことになるな? でも、それでも構わない」
「それほどまでに、私は君のことが、好きなんだから」
「……ふふ、中々、恥ずかしいな? こういうのを面と向かって言うのも……本心だから、なおさら」
「分かっていると思うが……男の子にチョコレートをあげるのなんて、これが初めてなんだからな? そのくらい、分かっていて欲しいな?」
「……む?義理チョコ? あぁ……クラスの女子たちはそういうことを企画していたな、それに、そういう光景も何度か見たな……だが」
「うん、当然断った」
「何故なら……そんな金銭的余裕はないからだ」
「義理で皆に配るのに、いったいいくら掛けるというのだ? 皆で出し合うからそんなに気にしなくてもいいよ、なんて言われたが……そのほんの少しで私には致命傷なんだっ!」
「これだって……私が、どれほどの想いを込めて作ったことか、っ!」
「……うん、さっき言った今月はもう300円な理由はこれだな」
「カロリー……カロリーが欲しい……」
「あぁ……そういえば知ってるか?エンゲル係数が低くなる理由」
「もちろん知っていると思うが……エンゲル係数というのは家計の中で食費が占める割合だな。そして、それが低くなる家というのは……一つ、食費がどれだけかかろうともそれが全体から見たら微々たる量にしかならない金持ちの家」
「そして、二つ……もうそこを切り詰める以外に方法がない貧乏人の家だ」
「うむ、当然私は後者の方だ」
「正直言って、もうお腹が空いている。ペコペコだ」
「だが、武士は食わねど高楊枝、というだろう?」
「私の先祖は多少は名の知れた侍だったのだ、その子孫である私がこの程度でへこたれるわけにはいかぬ……まぁ、道場ももう荒れ放題だがな」
「ま、それはいいんだ……本当にいい」
「ほら? 私が丹精を込めて作ったそのチョコ、今この場で食べてくれ」
「それを見て、私も何かを食べた気分になろう」
「好きな人が笑顔なら……私も幸せだから」
「だから……ん?どう、した?」
「うっ、そんなもの欲しそうな顔してたか?」
「うぅ……そんなはしたない真似はしてなかったはずなのだが……うぅ、すまない……お腹が空いててその辺りすらコントロールがきいてなかったらしいな……」
「だ、だが、うむ、遠慮なく……そう、遠慮なくっ!私が君を想って作ったそのチョコを食べてくれれば……」
生唾を呑み込む音
「……ん? あぁ、そう、か? そ、そんなに私と一緒に食べたいのか?」
「そうか……うん、君が頼むのなら仕方ないなっ!」
「一緒に……一緒に食べよう、なっ?」
「うんっ、君はやっぱり……優しいな」
「そんな……私の為に遠慮しなくても良かったというのに……」
「む……卑しい視線を送っていた私が原因か? うぅ、非常に面目ない……」
「でも、ありがたい……もう、何日も水と塩だけで済ませていてな? いい加減、体力も限界だったというか……ふふ、お恥ずかしい話だが、な」
「……ん、そうだっ!せっかく二人で食べるんだから食べさせあいっこといこうっ!」
「そ、それとそれとっ!その……実は……ちょ~~っと、憧れてることがあって、だな?」
「一つのチョコを、二人のキスで溶かしながら舐めとっていくんだ……その、昔、漫画で見て、だな……是非とも、好きな人と……君とやりたいと思って、妄想をしていたっていうか」
「ふふ、ふふふふっ♪」
「仮、とはいえ……まだ、私が彼女なんだから、構わないよな?」
「一緒に、唇で溶かすように舐め合おう?」
耳元で
「それから、その先だって」
「……責任は、一切考えなくていいから……その場限りの関係でも、構わないから」
「私に、思い出をくれ」
「私ごと全部食べてしまってくれ♡」
「何をしても……いいからな♡」
「む、来たか。待ちわびたぞ」
「……ん?なんだ?そう心配をするな、大体一時間ほどだ……まぁ、身体は冷えたが、な。うむ、それは仕方ない」
「今日は気温が中々に低いからな」
「……む?あぁ、そういえば遠慮なく連絡しろと言ってくれてたな」
「……ふむ、だが無理だ。私がそういった電子機器の類を持っていないことは知っているだろう? 家にそんな金はないんだ」
「それに……そうだな。であるならば公衆電話、というのが私が君に連絡をつける唯一現実的な手段、ということになるが……うぅむ、それもな。一回10円はもったいない、流石にそこまで浪費をする気にはなれんのだ……今月はただでさえもうカツカツなのだ、あと、300円で月末まで乗り切らなければならない」
「ついでに言うと……最近は公衆電話も見つからないからな……連絡を付けようにもどうにも、な?」
「家にある電話も随分前に節約の為に使えなくして久しい……これが最善の方法だったというわけだ」
「……どう、だ? こんな彼女は……嫌になった、か?」
「私は……うむ、出来れば別れたくはないのだが……私のせいで君に迷惑をかけたくないんだ」
「そりゃ……愛する君と結ばれたら、幸せだし、嬉しいとも思う……だが……だが、な?」
「現実的に考えて、私という女は君にとって良い選択肢であるとは言えない」
「今だって、節約の為にいつもの制服姿のままでここに居るし……寒くてもコートや手袋なども無しにここでずっと立っていたのもお金がないせいだ」
「……好き、だから……断り切れずに、君の告白を受けてしまった私にも非はあるが……こんな私が嫌になったのならすぐに言って欲しい」
「ほんの短い時間であろうと、私にとっては夢のように幸せな日々だから……それを思い出にきっと、生きていけるから」
「あくまでも、仮の彼女だということは忘れてないから、気にせず振ってくれて構わないんだからな?」
「……まぁ、流石にそれで『じゃ、さよならっ!本当はお金持ちのあの子と付き合いたかったんだっ』とか、そう言ったことを言われたらまぁ傷つくが……うぅ、いかんな……これは未練か? 幸せ過ぎて欲が出てきたか? よくないな……」
「……ん? そう、か? そう、言ってくれるのか?」
「そう……か……私が、恋人、か」
「ん、そうだな。仮とはいえ私にとっても今は私が君の彼女なんだから、気兼ねする必要は、ないな」
「ああ、私が、君の彼女だっ」
「……と、そういうわけで、だな?」
「なんで、今日、こんな寒空の下で君をずっと待っていたかというと……ん、日にちから考えて、もう……分かるだろう?」
「これ、だ」
「好きの証として……これを、君にあげたかったんだ」
「ハッピーバレンタイン、君と過ごすバレンタインは……今日が最後かもしれないけど……それでもっ、私が君を愛した証としてこれを受け取って欲しい」
「大好きだ。きっと……振られてもきっと、ずっと死ぬまで君のことを想っている」
「うん、きっと……一人ぼっちで死ぬことになるな? でも、それでも構わない」
「それほどまでに、私は君のことが、好きなんだから」
「……ふふ、中々、恥ずかしいな? こういうのを面と向かって言うのも……本心だから、なおさら」
「分かっていると思うが……男の子にチョコレートをあげるのなんて、これが初めてなんだからな? そのくらい、分かっていて欲しいな?」
「……む?義理チョコ? あぁ……クラスの女子たちはそういうことを企画していたな、それに、そういう光景も何度か見たな……だが」
「うん、当然断った」
「何故なら……そんな金銭的余裕はないからだ」
「義理で皆に配るのに、いったいいくら掛けるというのだ? 皆で出し合うからそんなに気にしなくてもいいよ、なんて言われたが……そのほんの少しで私には致命傷なんだっ!」
「これだって……私が、どれほどの想いを込めて作ったことか、っ!」
「……うん、さっき言った今月はもう300円な理由はこれだな」
「カロリー……カロリーが欲しい……」
「あぁ……そういえば知ってるか?エンゲル係数が低くなる理由」
「もちろん知っていると思うが……エンゲル係数というのは家計の中で食費が占める割合だな。そして、それが低くなる家というのは……一つ、食費がどれだけかかろうともそれが全体から見たら微々たる量にしかならない金持ちの家」
「そして、二つ……もうそこを切り詰める以外に方法がない貧乏人の家だ」
「うむ、当然私は後者の方だ」
「正直言って、もうお腹が空いている。ペコペコだ」
「だが、武士は食わねど高楊枝、というだろう?」
「私の先祖は多少は名の知れた侍だったのだ、その子孫である私がこの程度でへこたれるわけにはいかぬ……まぁ、道場ももう荒れ放題だがな」
「ま、それはいいんだ……本当にいい」
「ほら? 私が丹精を込めて作ったそのチョコ、今この場で食べてくれ」
「それを見て、私も何かを食べた気分になろう」
「好きな人が笑顔なら……私も幸せだから」
「だから……ん?どう、した?」
「うっ、そんなもの欲しそうな顔してたか?」
「うぅ……そんなはしたない真似はしてなかったはずなのだが……うぅ、すまない……お腹が空いててその辺りすらコントロールがきいてなかったらしいな……」
「だ、だが、うむ、遠慮なく……そう、遠慮なくっ!私が君を想って作ったそのチョコを食べてくれれば……」
生唾を呑み込む音
「……ん? あぁ、そう、か? そ、そんなに私と一緒に食べたいのか?」
「そうか……うん、君が頼むのなら仕方ないなっ!」
「一緒に……一緒に食べよう、なっ?」
「うんっ、君はやっぱり……優しいな」
「そんな……私の為に遠慮しなくても良かったというのに……」
「む……卑しい視線を送っていた私が原因か? うぅ、非常に面目ない……」
「でも、ありがたい……もう、何日も水と塩だけで済ませていてな? いい加減、体力も限界だったというか……ふふ、お恥ずかしい話だが、な」
「……ん、そうだっ!せっかく二人で食べるんだから食べさせあいっこといこうっ!」
「そ、それとそれとっ!その……実は……ちょ~~っと、憧れてることがあって、だな?」
「一つのチョコを、二人のキスで溶かしながら舐めとっていくんだ……その、昔、漫画で見て、だな……是非とも、好きな人と……君とやりたいと思って、妄想をしていたっていうか」
「ふふ、ふふふふっ♪」
「仮、とはいえ……まだ、私が彼女なんだから、構わないよな?」
「一緒に、唇で溶かすように舐め合おう?」
耳元で
「それから、その先だって」
「……責任は、一切考えなくていいから……その場限りの関係でも、構わないから」
「私に、思い出をくれ」
「私ごと全部食べてしまってくれ♡」
「何をしても……いいからな♡」
クレジット
ライター情報
ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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