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【ヤンデレ童話】マッチ売りの少女を救ったら
written by Cybistar
  • ヤンデレ
  • 純愛
  • ホラー
  • 拘束
  • ロリ
  • 監禁
  • 少女
  • 童話
  • マッチ売りの少女
公開日2022年11月17日 16:00 更新日2022年11月17日 13:57
文字数
1777文字(約 5分56秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
マッチ売りの少女
視聴者役柄
通りがかりの成人男性
場所
近世ヨーロッパ風の街
あらすじ
概要:
儚く悲しい結末で有名な「マッチ売りの少女」。もし、その少女を(割と早い段階で)救って家に連れ帰ったら…というお話です。

人物:
マッチ売りの少女…童話の主人公。祖母と母が他界しており、父からは虐待を受けている。その父からマッチを売り切らないと家に入れないと言われ、マッチを売りに出かける。
男…少女を道端で見かけ、助ける。一先ず自分の家に連れていき、児童養護施設へ預けようとするが…
本編
()=状況説明、お願いしたい演技等

[]=効果音、BGM(使用者様の判断で省略してもOKです)

【】=場所、場面



【道端で少女がマッチを売っている】

マッチはいりませんか?
マッチはいかかですか?

うぅ…寒い…
早くおうちに帰って、暖かいご飯が食べたいよ…

(男が少女の目の前で立ち止まる)

あっ…お兄さん、マッチはいりませんか?
1本でも、2本でも…1箱でも!
お好きなだけ買っていいので、どうかお願いします!

ぜ、全部ですか!?
ありがとうございます!
それじゃあ、この袋ごと渡しますね。

…えっ、足、ですか?
あ、これはその…
さっき、そこで転んだ時に靴を失くしてしまって…
うっ、いたっ!

あはは、ちょっとしもやけになっちゃったかもしれないですね。
でも、もういいんです!
お兄さんがマッチを全部買ってくれたか
おかげで、私はもうおうちに帰れますから!

(痛みを堪えながら)それじゃあお兄さん、お気をつけて…きゃあっ!

(男が少女を抱きかかえる)

お、お兄さん?!
なにしてるんですか?!

だ、大丈夫です!
さっきお兄さんがくれたお金を見せたら、お父さんがちゃんとおうちに入れてくれるんです!
私のことは気にしないでください!

やめて、下ろして!

…えっ。
はい…この腕は、お父さんに棒で叩かれたんです…

マッチを売りきらないと、叩かれて、おうちに帰れなくて、ご飯も食べられないんです。

……

…ほんとですか。
ほんとに、いっぱいご飯を食べさせてくれるんですか。

…わかりました。
お兄さんのおうちに、連れていってください。



【男の家】

っぷはー!

こんなにお腹いっぱいになったの、生まれて初めてです!
ありがとうございます、お兄さん!

お兄さんが私の前を通りかかってくれてよかったです!
…急に抱きかかえられた時は、ちょっと恥ずかしかったですけど。

お兄さんは、なんで私にこんなによくしてくれるんですか?

そう、なんですか…
お父さん、この辺りだとそんなに有名だったんですね…

…はい。
怖かったです。
いつお父さんが怒り出して、私を叩いてくるのか。
優しかったお母さんも、おばあちゃんもみんな死んじゃって、家ではいつも、お父さんに怒鳴られて過ごしてました…

だから、大人の男の人はみんな怖いんだって、思ってたんです。
みんな、こんなふうに私を見て怒ったり、叩いたりするんだって。

でも、お兄さんは違います!

お兄さんは私を怒ったり叩いたりしないどころか、心配して、こうやってご飯を食べさせてくれたから…
だから、私、そんな優しいお兄さんのことが大好きです!
えへへ…

お兄さんさっき、俺と一緒に来れば大丈夫って言ってましたよね?
じゃあ、私はずっとお兄さんについていきたいです!
いいですよね、お兄さん?

……

えっ……
なんで、ですか…?

養護施設…?
い、嫌です!!!

そんなところ、行きたくありません!
私はお兄さんと、ずっとずーっとここで暮らしたいんです!

…ダメ、ですか。
そうですか。

私、今日は疲れちゃったのでもう寝ますね。

お兄さんのお部屋は、2階でしたよね。
なにかあったら…呼びに行きますね。

…おやすみなさい、お兄さん。



【翌日】

あ…お兄さん、目が覚めましたか?
おはようございます。

はい、そうです。
お兄さんが寝ている間に、ベッドに体を縛っちゃいました。

(男がもがく)
[ベッドがきしむ音]

ふふ、そんなに興奮しないでください。
今からお兄さんにいいものをあげるんですから。

じゃーん。
そうです。
昨日、お兄さんが私から買ってくれたマッチですよ。

これに火をつけて…

[点火する音]

あはっ(笑)
あまり動くと、火が消えちゃいますよ。

あー、消えちゃった。
やっぱり1本だと消えるのも早いですね。

それじゃあ次は…5本!
っと、その前に…ちょっとシャツ、めくりますよ。

ふふっ…じゃあ、お腹の上に落としてあげますね。

[点火する音]

1、2、3、4、5っと。

どうですか?お兄さん。

[ベッドがきしむ音]

あはは、必死になってマッチを振り落として…そんなに熱かったですか?

(少し間を開ける)

…でも、お兄さんが悪いんですよ。

私がここで一緒に暮らしたいって言ってるのに、聞き入れてくれないんだもん。

私のこと、ずっと大切にしてくれるって思ったのに…

だから、お兄さんが私と一緒に暮らすって言うまで、ずーっとこのままです。

次は10本で、その次は20本。
更にその次は…1箱なんてどうでしょう!

うふふ、心配しなくても、マッチはまだまだいっぱいありますよ。
もし無くなってもまだわかってくれなかったら……また新しいのを買ってきますね。

ゆっくり…話し合いましょうね、お兄さん。

――END――
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ヤンデレ童話】マッチ売りの少女を救ったら
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
Cybistar
ライター情報
主にpixivでフリー台本を投稿している、Cybistarと申します。

ゆるボイ!では、pixivに投稿した台本(R-18指定作品は除く)と同じものを投稿していく予定です。

特に台本について厳しい拘りなどはないので、当サイトのルールに従って頂ければどんなアドリブ・アレンジ・改変もして頂いて構いません!

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