僕はコーンスターチ星からやってきた正義の味方ましゅまろまん！地球の困ってる人を助けたり、怪獣を倒すのが僕の役目さっ！
　今回は、お仕事が大変そうな人を助けたお話だよっ！
　
0：（登場人物）
：★ましゅまろまん
：　本物語の主人公。コーンスターチ星からやってきた正義の味方。
：　体はマシュマロの材料で出来ている。
：　小学校低学年くらいを想定。
：
：★ビラ配り
：　ビラ配りのバイトをしている二十歳くらいのバイトさん。

0：僕は、ましゅまろまん！
0：地球の平和を守るため、コーンスターチ星からやってきた！
0：困ってる人を助けたり、怪獣を倒すのが僕の役目さっ！

ましゅまろまん：ややっ！
ましゅまろまん：言ってる傍《そば》から、大変そうな人を見つけたぞ？！

：　―（間１秒　バイトがビラを配っている）

ビラ配り：どーぞー。よろしくお願いしまーす。

ましゅまろまん：ふーむ。
ましゅまろまん：なにか紙切れを配っているけれど、誰も紙切れを受け取ってくれないなあ。
ましゅまろまん：あの紙切れタダなのかなあ？

ビラ配り：はーい、どーぞー。よろしくお願いしまーす。

0：　―（間１秒　ビラ配りに話しかける）
ましゅまろまん：ねえねえ
ましゅまろまん：ねえねえ
ましゅまろまん：ねえってば！

ビラ配り：うわっ！　びっくりした
ビラ配り：どうしたの？　あらボク、可愛い服きてるねー。

ましゅまろまん：えへぇかっこいいだろー。これは正義の味方のこすちゅーむなんだよっ！
ビラ配り：そっかそっかー。かわいいねー。でも今はお仕事中だから、あっち行っててねー。

ましゅまろまん：バカにするなあ！　ボクは正義の味方なんだあ！

ビラ配り：そっかそっかー。はいはい。ちょっと忙しいから邪魔しないでね。ボク、お母さんはどこかな？
ましゅまろまん：ぷんぷん、バカにするなあ！

ビラ配り：もしかして迷子？　困ったなあ……この子のお母さん、いませんかー？！
ましゅまろまん：迷子じゃないやい！
ましゅまろまん：だから、ボクは正義の味方なんだってばあっ！
ビラ配り：はいはい。わかったわかった。お母さんいませんかー？
ましゅまろまん：やめろっ！　はなせ！

ビラ配り：そうだ。あそこに交番あるから、一緒に行こう。ね？
ましゅまろまん：だから、ボクは迷子じゃ無いよ！　ましゅまろまんだいっ！
ビラ配り：はいはい。ましゅまろまんね。かっこいいねー。さあ、交番は、すぐそこだから一緒に行こうね。
ましゅまろまん：やだっ！　行かない！　迷子じゃないやいっ！
ビラ配り：もう、困ったなあ……

ましゅまろまん：あ、そうだ！　何か紙切れを皆に配っていたでしょ？　何それ。
ビラ配り：ああ、これ？　お店の広告だよ。
ましゅまろまん：お店の広告？
ビラ配り：ほら、ここに店の宣伝写真と場所と電話番号が書いてあるでしょ？
ましゅまろまん：本当だ！
ビラ配り：この紙を道行く人に配って、お店に来てもらうんだよ。
ましゅまろまん：へぇ！　すごいね！

ましゅまろまん：でも、誰も受け取ってくれないね。たまに受け取った人もスグに捨てちゃって、ゴミクズになってるね！
ビラ配り：う、うう……痛いところを。
ましゅまろまん：ねえ！　そのゴミクズあとどれくらい配るの？！

ビラ配り：ゴミクズって言わないでよ。
ましゅまろまん：いいからいいから。あとどれくらい？

ビラ配り：ほら、そこにあるダンボールに入っているビラ全部だよ。
ましゅまろまん：うわっ！　すっごい一杯入ってるね！
ビラ配り：あはは……そうなのよ。もう終わる気がしないんだよね。
ましゅまろまん：よしっ！　ボクに任せて！
ビラ配り：え、どういうこと？

ましゅまろまん：だから、ボクがそのゴミくずを片付けてあげる！
ビラ配り：ああ、一緒にビラを配ってくれるってことかな。
ビラ配り：いやいや、それはマズいよ。気持ちだけ受け取っておくね。ありがとう。
ましゅまろまん：えーどうしてさー？　ボクなら一瞬にして終わらせて見せるよ！

ビラ配り：ダメだよ。部外者にビラ配らせたら怒られちゃうって。
ましゅまろまん：大丈夫！　ボクは、みんなの味方、ましゅまろまんだから！

ビラ配り：意味が全く分からないよ。
ましゅまろまん：いいからいいから！　このダンボールだね！

ビラ配り：はあ、もう何を言っても無駄みたいだな。まあ、スグに飽きるだろうし、ここは様子をみてみるかな。
ましゅまろまん：よっこいしょっと。

ビラ配り：か、紙が目一杯詰まっているダンボールを軽々と持ちあげた！　それ相当重いんだよ！　ボク、スゴいね！
ましゅまろまん：あははっ！　ボクは、すーぱーひーろーだからね！　これくらい朝飯前さ！
ビラ配り：そっかそっかー。何かちょっとキミのこと信用できそうな気がしてきたよ。

ましゅまろまん：あははっ！　驚くのはこれからさっ！
ビラ配り：おおっ！　何だか心強いねっ！

ましゅまろまん：えへへ。任せといてっ！　よいしょ、よいしょ。
ビラ配り：ね、ねえ？　ダンボール持ってドコに行くのかな？
ましゅまろまん：良いから良いから。僕に任せて！　よいしょ。よいしょ。

ビラ配り：すごい！　ダンボールを頭の上に持ち上げた！
ビラ配り：って、なんで？　ダンボール下に置いていいんだよ？

ましゅまろまん：えへへ。いいから見てて！　せーの。

0：　―（間１秒　荷物を持ち上げて投げる）
ましゅまろまん：とおっ！
ビラ配り：え、何？　ちょっと待って？　何が起こったのか良くわからないんだけど。
ましゅまろまん：よしっ。これで、ゴミクズ全部無くなったよ！

0：　―（間１秒　混乱するビラ配り）
ビラ配り：あああああーーーっ！　ビラがゴミ箱に全部ううううううあああああおおおおおおーーーーーっ！
ましゅまろまん：そんなに喜んでもらえてボクもうれしいよっ！　お姉さん良かったね！　これでお仕事終わったよ！
ビラ配り：ちょ、ちょっと。ええー？

ましゅまろまん：じゃあ、ボクは次の困った人を助けなきゃいけないから行くね！　お礼なんていらないよ！
ましゅまろまん：正義の味方だから。ボクは正義の味方だから！

ビラ配り：な、なんてことを……
ましゅまろまん：お礼なんていらないよっ！　僕は正義の味方だからねっ！　じゃあねーっ！　ばいばーい！

0：　―（涙声）
ビラ配り：どうしよう。店長に怒られる……

0：　―（間１秒　エンディング）
0：地球のみんなを守るため、今日も行く行くましゅまろまん！
0：次はキミのところに行くかもねっ！
0：じゃあ、またね。ばいばーい！

・台本（ゆるボイ！）
【２人用声劇台本】正義の味方ましゅまろまん～ボク、ましゅまろまんっ！～
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ﾆｸｷｭｰP